お嬢様の教育係

夏目心 KOKORONATSUME

1 お嬢様からの告白(脚本)

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〇大きな木のある校舎
モブ男子「お早う御座います!未来様!」
モブ男子2「未来様、お早う御座います!」
モブ女子「未来様!ご機嫌麗しゅう!」
赤羽未来「皆さん、お早う御座います」
モブ男子「未来様、鞄をお持ちします!」
赤羽未来「えぇ、宜しく頼むわ」
モブ女子「未来様、後程紅茶とクッキーをお持ちしますわ」
赤羽未来「えぇ、今日も楽しい一日に成りそうね」
月島ヒカル「相変わらず凄い人気だな」
  沢山の生徒達に囲まれながら登校していた女子生徒は赤羽未来。大企業の社長の父とその秘書で在る母の元に生まれた、
  所謂お嬢様で在る。お金持ちと言う事も有って学校中からはかなりの人気であるが、俺には余り興味は無かった。
折原和人「あぁ!俺とした事が、寝坊して未来様を拝めなかった!」
月島ヒカル「よぉ折原。今日も元気だな」
折原和人「元気だな・・・じゃねぇよ月島!何で起こしてくれなかったんだよ!?」
月島ヒカル「そんな約束何時したんだよ。第一自分で起きろよ」
折原和人「まぁ、それもそうだが・・・ってこんな事してる場合じゃ無い!俺も未来様のお役に立たねば!!」
月島ヒカル「行っちゃった・・・お嬢様と言っても、俺達とそんな変わらないだろ・・・」
  親友の折原の行動に呆れながらも俺、月島ヒカルは今日も教室へと足を運んだ。

〇教室
モブ女子「未来様、紅茶とクッキーをお持ちしました」
赤羽未来「有難う、そこに置いて頂戴」
モブ女子「畏まりました」
折原和人「未来様!俺にも何かお役に立てる事は有りますか!?」
赤羽未来「あら?そうね。そしたら今日私が取る分のノート、貴方がやってくれるかしら?」
折原和人「はい!喜んで!!」
月島ヒカル「あいつ等楽しそうだな。同い年とは言え良くやる・・・」
赤羽未来「あら?あの子は・・・」
赤羽未来「ねぇ、そこの貴方」
月島ヒカル「ん?俺がどうかしたの?」
赤羽未来「貴方暇そうね。良ければ貴方も、私に尽くさせて上げようかしら?」
月島ヒカル「いや、結構」
赤羽未来「そうよね。なら早速貴方にも・・・って・・・」
赤羽未来「貴方今何て言ったの!?」
月島ヒカル「いや、断ったんだけど」
赤羽未来「はぁ!?貴方、この私に尽くせる事が嬉しく無い訳!?」
月島ヒカル「残念だけど興味無いね。皆が皆、君の思い通りに動くと思ったら大間違いだし、そんな偉そうにして何が楽しいか、」
月島ヒカル「逆に聞きたいよ。そもそも、君が金持ちなのは親の力で有って、君の力じゃ無いでしょ」
赤羽未来「ぐぬぬ!!わ、分かったわ。そんなに言うならそうしてなさい。後で吠え面描いても知らないから!」
折原和人「おい月島!お前未来様からの命令を無視するとは何事だ!!」
月島ヒカル「あのさぁ、俺が何しようと俺の勝手だろ?俺も勉強とか有る訳だし」
折原和人「未来様に尽くせる事がどれだけ嬉しいか分からないだと!?お前それでも人間か!?」
月島ヒカル「そうだけど、お前等の倫理観で誰でも彼でも決め付けるなよ」
折原和人「月島・・・どうもお前には痛い目を見せないと駄目見たいだな。後で校舎裏に来い!未来様に逆らった事を後悔させてやる!!」
月島ヒカル「いや、行かないから。何時からあいつあんな感じに成ったんだ・・・」

〇教室
月島ヒカル「やっとお昼か。さて、今日は何食べようか・・・ん?」
月島ヒカル「何だこれ?俺の机に誰か間違えて置いた・・・訳じゃ無さそうだな。誰かの悪戯かな」
  俺の机の上に何かの手紙が置いて有った。悪戯なら先生にチクれば良いし、中身を覗く事にした。
  とても大事な話が有るわ。お昼休憩に成ったら屋上に一人で来なさい。
月島ヒカル「うげ・・・超上から目線・・・本当に先生にチクった方が良さそうだな」
  手紙には名前が書いて無かったのでこれが誰の物かは何と無く分かった。何の用か知らないが取り合えず行って見る事にした。

〇広い屋上
月島ヒカル「取り合えず来て見たけど、それっぽい人は見当たらないな」
赤羽未来「来たわね。待ってたわよ」
月島ヒカル「あぁ、やっぱり」
赤羽未来「あら、あの手紙を書いたのは私だって気付いてたの?」
月島ヒカル「あんな書き方する人君以外に思い付かないよ。何しに俺を呼んだの?」
赤羽未来「手紙に書いた通り、大事な話よ。私は貴方に興味が湧いたわ。今まで色んな人が私に尽くしてくれたけど、」
赤羽未来「貴方は私を拒んだ。こんなのは生まれて初めてよ」
月島ヒカル「そ、そうなんだ」
赤羽未来「貴方、名前は何て言うの?」
月島ヒカル「月島ヒカル」
赤羽未来「それが貴方の名前・・・ヒカル、単刀直入に言うわ。私の彼氏に成りなさい!」
月島ヒカル「はい、遠慮します」
赤羽未来「そうよね!私の告白を断る筈・・・って・・・」
赤羽未来「貴方今、私の告白断った!!??」
月島ヒカル「いや、君のそれ告白じゃ無い。命令だよ。それでOKする奴ってどんだけドMなの?」
赤羽未来「そうなの!?て言うか、私の彼氏に成れるのが嬉しく無い訳!?」
月島ヒカル「嬉しい嬉しく無い以前に、俺君に興味無いし、俺忙しいから」
赤羽未来「え?私のお世話を差し置いてまでやりたい事が有るって・・・具体的に何してる訳?」
月島ヒカル「先ず勉強、バイト、家事。正直今は恋愛とかに現を抜かしてる暇無いし、そう言う事だから。じゃあね」
月島ヒカル「この話は無かった事にするよ」
赤羽未来「ぐぬぬぬ・・・こんな屈辱、生まれて初めてよ・・・!私に興味が無い・・・?なら持たせて上げるわ・・・!!」

次のエピソード:2 お嬢様からの頼み事

コメント

  • お嬢様の惚れさせの手がどんなものなのかは興味はありますね。
    お金とか魅了とかなのか
    魅了は効いていないようですが。
    今回の進展は出会いのようなものですし今後どのような展開になるのか楽しみですね

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