2 お嬢様からの頼み事(脚本)
〇大きな木のある校舎
翌日。
赤羽未来「見つけたわ!ヒカル!」
月島ヒカル「あぁ、お早う」
赤羽未来「ヒカル、私の鞄を持たせて上げるわ!」
月島ヒカル「その位自分で持ってね」
赤羽未来「・・・・・・」
モブ男子「お早う御座います未来様!鞄は俺がお持ちします!」
赤羽未来「えぇ、有難う」
〇体育館の舞台
体育の時間。
赤羽未来「思いっ切り動いて疲れたわ。ヒカル、私のマッサージをしなさい」
月島ヒカル「悪い、俺自分の分のマッサージしないとだから、他を当たって」
モブ女子「未来様!マッサージなら私がやります!」
赤羽未来「あら・・・有難う・・・・・・」
〇教室
国語の授業。
赤羽未来「ヒカル、私の分のノート取って頂戴」
月島ヒカル「その両手足は飾りじゃ無いでしょ」
折原和人「未来様!ノートは俺が取ります!」
赤羽未来「えぇ、ついでにこの後の課題もノート取っておいて」
折原和人「喜んで!!」
その後、未来は何かしら行動を起こす時に俺に声を掛けたが、俺は全て無視した。
月島ヒカル「さて、やっとお昼だ。何食べようかな・・・」
赤羽未来「ヒカル、私もお腹空いたから何か買って来て頂戴。お金は私の使って良いから」
月島ヒカル「決めた!焼きそばパン買おう!」
折原和人「あいつ正気か!?未来様からの言い付けを尽く無視するとは!!安心して下さい未来様!月島は俺がとっちめてやります!!」
赤羽未来「・・・・・・」
〇体育館の裏
放課後。
月島ヒカル「こんな所に呼び出して、一体何の真似だよ」
折原和人「何の真似?それはこっちの台詞だ!!月島、未来様からの頼み事をそっちのけで、一体どう言うつもりだ!!」
折原和人「幾ら親友でももう限界だ!!少し痛い目を見て貰うぞ!!」
月島ヒカル「何だそんな事か。怒る理由がガキ過ぎる」
折原和人「煩い!!未来様を無視した報いを受けろ!!!」
赤羽未来「待ちなさい!!」
折原和人「未来様!!丁度良い!!今このふざけた野郎を打ちのめして!!」
赤羽未来「誰もそんな事頼んで無いわよ」
折原和人「み、未来様!?こいつは未来様を無視した、」
赤羽未来「黙りなさい!!ヒカルは私が貰って行くわ」
折原和人「未来様・・・!!?」
赤羽未来「ヒカル、貴方に話したい事が有るの。屋上に来て頂戴」
月島ヒカル「あ、あぁ、分かった・・・」
〇広い屋上
月島ヒカル「えっと・・・その・・・助けてくれたんだよね・・・?」
赤羽未来「先ずはヒカル、貴方の事は褒めて上げるわ。私の事を此処まで無視した事。貴方以外に見た事が無かったわ」
月島ヒカル「そりゃ、そこまで興味が無い訳だし。俺には俺の事情が有るから」
赤羽未来「そこの所は分かったつもりよ。私は貴方にお願いしたい事が有って此処へ連れて来たの」
月島ヒカル「お願い?お世話ならやらないよ」
赤羽未来「えぇ、分かってる。私が貴方にお願いしたい事は、貴方の視点で私に常識を教えて欲しいの」
月島ヒカル「え?常識?」
赤羽未来「貴方の言う通りよ。私がお金持ちなのは私の両親の力で有り、私の力では無いわ。家に帰れば誰かが私のお世話をしてくれる」
赤羽未来「だけど貴方は違う。貴方は自分の事は自分でやる。それがどう言う事か教えて欲しいの」
月島ヒカル「え?俺君の事散々無視したんだよ?別にそう言う事は他の人でも」
赤羽未来「私はヒカル、貴方に教わりたいの。寧ろ貴方にしか出来ないわ。前にも言ったけど、私は貴方に興味が有るの」
赤羽未来「教えてくれたら、お礼は弾むわよ」
月島ヒカル「う〜ん・・・そこまで言って断るのは確かに可哀想だな」
月島ヒカル「分かった。お礼とか要らないから、俺が分かる範囲で良いってなら教える」
赤羽未来「えぇ!やった!!じゃあ早速教えて貰おうかしら!!」
月島ヒカル「でも今日は無理だから」
赤羽未来「いや何でよ!!」
月島ヒカル「俺これからバイトなんだけど」
赤羽未来「えぇ!!?それなら早く言ってよ!!」
月島ヒカル「御免、タイミング掴めなくて・・・」
赤羽未来「分かったわ!今日のお詫びとして、私の家の車に乗りなさい。遅刻は嫌でしょ!?」
月島ヒカル「うん、助かる。お願いするよ」
赤羽未来「決まりね。さぁ、早く行きましょう!」
突然未来から呼び出されたと思ったら、未来に俺が分かる範囲で常識を教える事と成った。何時までもお嬢様気取りをされても
良い事は無いし、彼女も本気みたいだから教えて見る事にした。
難攻不落レベルの無視ですね。
女王様気取りでしたが、結構勉強家なお嬢様ですね。
周りはただ金の目をしていそうですし・・・
常識を教えるか・・・
当たり前を教えるのはある意味難しいかもしれませんね・・・どうなるか楽しみです