5むらむら『怪我の功名?』(脚本)
〇女の子の部屋
中邑 ゆうり「あーあ」
中邑 ゆうり「お母さんのせいで 間接キスできなかったし」
中邑 ゆうり「・・・写真、試してみるかぁ」
中邑 ゆうり「柊の画像は・・・っと」
中邑 ゆうり「・・・・・・」
中邑 ゆうり「・・・・・・」
中邑 ゆうり「解けた・・・のかなぁ?」
中邑 ゆうり「・・・・・・」
中邑 ゆうり「うんっ、何か大丈夫そう!」
〇一戸建て
中邑 ゆうり「これで安心して生活できる・・・!」
〇一戸建て
〇大きな木のある校舎
〇学校の廊下
中邑 ゆうり(放課後まで変身しなかった・・・)
中邑 ゆうり(ということは、 やっぱり呪いは解けてるんだ!)
中邑 ゆうり(やったー!)
中邑 ゆうり「あれっ、あそこにいるのって・・・」
中邑 ゆうり「枝村先輩! どうしてうちの学校に?」
枝村 誠「やあ、中邑くん」
枝村 誠「生徒会の交流会でお邪魔しているよ」
枝村 誠「たまたま天邑くんに会ったから、生徒会室の場所を教えてもらっていたところだ」
中邑 ゆうり「こんなに早く会える機会があるとは 思いませんでした」
中邑 ゆうり「よかったね」
天邑 遥斗「からかわないでくださいっ」
中邑 ゆうり「そうだ」
中邑 ゆうり「先輩に写真撮らせてもらお!」
天邑 遥斗「えっ?」
中邑 ゆうり「実は昨日、写真にキスしたら呪いが──」
枝村 誠「どうかしたのか?」
中邑 ゆうり「いえいえ何でもありません!」
中邑 ゆうり「ところで先輩、記念に写真撮りませんか?」
枝村 誠「女子は何かにつけて写真を撮りたがるな」
天邑 遥斗「僕も撮ってもいいですか?」
枝村 誠「・・・いや」
枝村 誠「きみはこっちだ」
「グイッ」
中邑 ゆうり(ナチュラルに引き寄せた!?)
中邑 ゆうり(もしや枝村先輩、天然タラシ!?)
天邑 遥斗「あっ、あのっ!?」
枝村 誠「どうせなら誰かと一緒に写る方がいい」
天邑 遥斗「・・・っ」
天邑 遥斗「あっ────」
「あああああああーッ!?」
枝村 誠「なっ・・・」
枝村 誠「人がっ、ごぼうに・・・!?」
枝村 誠「これっ・・・天邑くんなのか!?」
中邑 ゆうり「ああああああのっ」
中邑 ゆうり「これには深い事情がありましてっ!!」
枝村 誠「どういうことだ!?」
オカルト研究部員A「きみたち!」
オカルト研究部員A「そこに落ちているのは 伝説の植物、マンドラゴラかね!?」
中邑 ゆうり「は? マンドラ・・・?」
枝村 誠「誰だ。今はそれどころでは──」
オカルト研究部員A「俺はオカルト研究部── 略してオカ研の者だ!」
オカルト研究部員A「このマンドラゴラ、貰い受ける!!」
中邑 ゆうり「あーっ!! 逃げたっ!?」
枝村 誠「どどどどうする!?」
壱邑 一貴「見つけた! おい中邑!」
壱邑 一貴「今日、図書委員の貸出当番──」
中邑 ゆうり「いっちー!!」
壱邑 一貴「何だよ」
壱邑 一貴「てか、そこのメガネ誰」
中邑 ゆうり「大変なの! 天邑くんがオカ研に誘拐されちゃった!!」
壱邑 一貴「勧誘じゃねえの? そういやあいつ帰宅部──」
中邑 ゆうり「じゃなくてっ!!」
枝村 誠「マンドラゴラと間違われて ──いや、間違ってないのか?」
枝村 誠「とにかく攫われたんだ!!」
壱邑 一貴「変身状態で連れて行かれたのか!?」
壱邑 一貴「それを早く言え!!」
枝村 誠「ちなみにマンドラゴラは薬草として用いられる他、魔術や錬金術、呪術の原料として使用されたり、時には媚薬として云々・・・」
中邑 ゆうり「天邑くんが実験材料にされちゃう!!」
枝村 誠「早く助けなくては!!」
壱邑 一貴「オカ研の部室はたしか・・・」
壱邑 一貴「こっちだ!!」
〇黒背景
〇怪しげな祭祀場
天邑 遥斗(うちの学校、 オカ研なんてあったんだ・・・)
天邑 遥斗(それより、どうやって逃げよう)
オカルト研究部員A「フフフ。まさか校内で マンドラゴラが手に入るとは」
オカルト研究部員B「素晴らしいです、部長!!」
オカルト研究部員C「さっそく切り刻みましょう」
オカルト研究部員A「まぁ待て」
オカルト研究部員A「稀少な植物だ。よく観察してから──」
枝村 誠「待てっ!!」
枝村 誠「──って、何だこの部屋は」
枝村 誠「オカルトを謳っておきながら なぜ神式祭壇を設置している!?」
枝村 誠「おかしいだろう!!」
壱邑 一貴「そこはどうでもいい!!」
壱邑 一貴「お前ら、天邑──じゃなくて マンドラゴラを返せっ!!」
オカルト研究部員A「チッ、追ってきたのか」
オカルト研究部員A「それ以上近付いたら笹掻きにしますよ」
天邑 遥斗(ごぼうの切り方・・・)
壱邑 一貴「何だと!」
中邑 ゆうり(どうしよう・・・ このままじゃ天邑くんが削られちゃう)
中邑 ゆうり「いっちー来て!」
壱邑 一貴「何か思い付いたのか?」
中邑 ゆうり「枝村先輩、背中で私たちを隠してください」
中邑 ゆうり「私たちが隙を作ります」
中邑 ゆうり「天邑くんを奪還して逃げてください」
枝村 誠「分かった」
壱邑 一貴「おい、隙ってどうやって──」
中邑 ゆうり「えい!!」
「むにっ」
壱邑 一貴「手っ!! 手が、胸あたって・・・おい!!」
中邑 ゆうり「味わえCカップ・・・!!」
壱邑 一貴「なっ・・・なぁっ・・・」
中邑 ゆうり「よし!!」
壱邑 一貴「よしじゃねええええッ!!」
壱邑 一貴「強制的に"むらむら"させるとか 鬼畜の所業かぁぁあああッ!!」
オカルト研究部員A「何だ・・・?」
中邑 ゆうり「見なさい!!」
中邑 ゆうり「こっちにはもっと珍しい マンドラゴラがあるんだから!!」
オカルト研究部員A「にんじんだろう! 誤魔化されるか!」
壱邑 一貴「どうも、マンドラゴラです」
オカルト研究部員A「喋った!?」
中邑 ゆうり「これをあげるから、 そっちの茶色いマンドラゴラ返して!!」
オカルト研究部員A「いいだろう、交換だ」
中邑 ゆうり「オラァッ!!」
オカルト研究部員A「なっ・・・!?」
オカルト研究部員B「貴重な研究材料を 壁に叩きつけるとは!!」
オカルト研究部員C「急いで回収しましょう!!」
中邑 ゆうり「枝村先輩!!」
枝村 誠「天邑くんは確保した! 先に出る!!」
中邑 ゆうり「お願いします!!」
中邑 ゆうり(あとはいっちーが 壁にぶつかった衝撃で元に戻れば──)
壱邑 一貴「痛ってぇ〜!!」
壱邑 一貴「中邑ぁっ!!」
壱邑 一貴「おまっ・・・お前ぇ、 あとで覚えてろよ!?」
オカルト研究部員A「壱邑!? いつの間に・・・!!」
オカルト研究部員A「クッ、ヤツの相手はいい! オレンジ色のマンドラゴラを探せぇっ!!」
「はいっ!!」
中邑 ゆうり「いっちー、私たちも逃げよう!」
壱邑 一貴「うわっ!? 急にさわんな変態女!!」
中邑 ゆうり「何だとー!?」
〇黒背景
〇大きい施設の階段
枝村 誠「はぁっ、はぁっ・・・」
枝村 誠「ここまで来れば安全か・・・?」
枝村 誠「天邑く──」
うわあああああっ!!
天邑 遥斗「痛た・・・」
枝村 誠「階段から落ちたのか」
枝村 誠「すまない、下敷きにしてしまった」
天邑 遥斗「いえっ、大丈──」
天邑 遥斗「すすすすみませんっ!!」
天邑 遥斗「僕、なんてことを──」
枝村 誠「・・・・・・」
枝村 誠「ふっ・・・」
枝村 誠「ははっ、あはははっ」
天邑 遥斗「枝村先輩・・・?」
枝村 誠「まったく、何て日だ」
枝村 誠「生徒会の交流会に来たのに、マンドラゴラと親睦を深めることになるとはな」
天邑 遥斗「・・・・・・」
天邑 遥斗「ふふっ」
天邑 遥斗「あはははっ」
枝村 誠「はははっ」
枝村 誠「今日は疲れた。交流会は欠席する」
天邑 遥斗「いいんですか?」
枝村 誠「他の役員も来ているから、 そいつに任せることにするよ」
枝村 誠「天邑くん」
枝村 誠「よければカフェテリアに案内してくれ」
枝村 誠「コーヒーでも飲みながら、先程の不可思議な出来事について教えて欲しい」
天邑 遥斗「・・・分かりました」
天邑 遥斗「ご案内します!」
いっちー災難…🤣 この場に柊くんがいなくて良かったです。
枝村先輩もいい人で良かった。
ゆうりの呪いは解けたのか解けてないのか…個人的には、実は完全に解けてない方を希望しますw
笹掻きにしますよって脅し文句に笑いました
なんだかんだ天邑君上手くいくきそうで良かったです
いっちーすきです不憫さも
「笹掻きにしますよ」「味わえCカップ・・・!!」……笑いすぎました🤣🤣
そして、雑すぎる扱いのいっちー😢