女帝の確実なお世継ぎ

ララ(脚本)

女帝の確実なお世継ぎ

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〇謁見の間
ルルー「はあ? この抱かれたい漢ナンバーワンと謳われるスパダリ王国の王たる私が世継ぎを産むだと? 産ませるなら、まあわかる」
護衛「ですが王とはいえあなたはじょせ」
ルルー「うるさい 私の辞書に性別はない 男も女もない 私は私だ」
ルルー「ふむ 女でも男でも想像力で身籠らせることはできるかもしれない 私に不可能はない」
ルルー「そうだ 私の子を産みたいものはいるか 名乗り出よ」
ジョセフィーヌ「ハイハイハイハイ!!!!」
ルルー「おやジョセフィーヌ 君の献身ぶりにはいつも感心しているが、そこまでだったとは」
ジョセフィーヌ「私、ルルーさまが好きすぎてその・・・そういう想像してしまったことが何度もあります」
ルルー「そうだったのか なら話ははやい」
ルルー「おいで ジョセフィーヌ」
ジョセフィーヌ「ああ! ルルーさまー!!! 夢のようだわ〜!」

〇宮殿の部屋
ジョセフィーヌ「はわわわ  ほんとうにルルーさまが男性のように見えてきた」
ルルー「男らしく振る舞うなど造作もない」
ルルー「ああ、そうだ 君には教えておこう 私は単為生殖で生まれた子だ 私の母は性行為をしていないのだ」
ジョセフィーヌ「え・・・?!」
ルルー「君が確信的に想像するなら、君は一人で身籠もることができる」
ルルー「私と寝るようなまねはしなくていいのだ」
ジョセフィーヌ「・・・え 私じゃいやですか・・・?」
ルルー「嫌じゃない ただ 君のことを案じてだ 私は性行為に興味がわかないので、君を喜ばせることができるかわからないのだ」
ジョセフィーヌ「問題ありません 私はルルーさまと同じ空間にいるだけで喜びに満ち溢れます」
ルルー「照れるな」
ジョセフィーヌ「いっそ私がルルーさまを抱きしめることができたなら」
ルルー「構わんよ」

〇黒
  ・・・ルルーさまの特徴をはっきり確認いたしました 私はルルーさまそっくりの御子を身籠もるでしょう

〇謁見の間
護衛「なんとまあほんとに女同士で子供ができるとは」
護衛「ルルーさまにそっくりの女の子・・・ とゆことは性格も似たものになるのかしら・・・?」

〇華やかな裏庭
ララ「ルルー! 決闘しよ!!」
ルルー「いや〜 子供というよりすごく気の合う妹ができた気分だな?」
ララ「ジョセフィーヌは取り合いされる女の役ね!」
ジョセフィーヌ「わかったわ!」
ララ「絶対勝つ!」
ルルー「受けて立つ!」
ララ「んもー! 大人げないよルルー!」
ルルー「ハハ 子ども相手でも手加減はしないぞ」
ララ「くやしー ぐすっ」
ララ「いやだ泣くなんて女みたいー!」
ルルー「なに、泣くのに男も女もない 悔し涙は成長の証だ! 恥ずかしいなら、私も一緒に泣こう!」
ララ「ルルー!」
ルルー「あはは 可愛いなぁ」
ララ「可愛いっていうなー」
ルルー「おっと すまなかった」
ジョセフィーヌ「癒やしですわ・・・」
ルルー(政治の都合で世継ぎとして存在させてしまったが、精一杯愛情を注いで、ララの意志を尊重し、自由に生きてほしい・・・)

〇謁見の間
  数年後・・・
ララ「出家します 世継ぎにはなれません」
ルルー「世継ぎにならなくても 在家で出家したらいいのに」
ジョセフィーヌ「女一人で山奥に行くなんてあぶないわ」
ララ「え・・・? 世継ぎにならなければ、ここにいてはいけないと思っていた」
ルルー「そんなこと君にいつ言った?」
ララ「周りが、女同士から生まれたお世継ぎだって 噂してたから・・・」
ルルー「周りのことは気にするな」
ジョセフィーヌ「私たちはララの味方よ」
ララ「ルルー、ジョセフィーヌ ありがとう」
ララ「・・・やっぱり私 出家します 世ではなく 宇宙を継ぎたい」
ララ「笑われてもいい 私は 見えている世界だけではないものが あることを確信的に覚えているんだ」
ララ「物質を超えた実体がある」
ララ「どうしても思い出したい・・・」
ルルー「わかった」
ジョセフィーヌ「行ってらっしゃい」

〇新緑
ララ「宇宙は爆縮する方へ向かっている」
ララ「そんな時期に生まれた私は 宇宙の調整作用のひとつでもある」
ララ「人の妄想で拡がった宇宙には もう飽きたわ」
ララ「真実はひとつだから・・・」

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