異能力者の非日常物語

にーな

9、穏やかな…(脚本)

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〇洋館の一室
「おかあさん!!」
女性「何の・・・つもり・・・?」
???「君には感謝しているよ。おかげで、俺の人形が完成した」
???「後は静かに眠れ」
「やめろぉおお!!」

〇教会の中
咲哉「あの時・・・隣に居た女が二華、か?」
咲哉「となると、あの男は・・・」
光輝「サク!」
咲哉「どうした?今日はご機嫌だな」
光輝「そうなんだよ。実はさ、思わぬ副産物を見付けたんだ!」
咲哉「・・・・・・?」

〇露天風呂
光輝「ほら、温泉!山の中を進んだら、偶々見付けたんだ」
咲哉「へぇ・・・これは知らなかった」
光輝「え?そうなのか?」
光輝「サクならこの辺の知らない事なんてないと思ってた」
咲哉「そんな事ないさ」
咲哉「俺だって、知らない事は沢山ある」
光輝「そっか。取りあえず、この辺は安全そうだからみんなを呼んでくるか」
咲哉「そうだな」

〇露天風呂
花音「本当に温泉だ」
楓花「すっごーい」
瑞希「全然知らなかった」
彰人「本当だね」
咲哉「折角コウが見付けてくれたんだ。入るといい」
聖「お嬢達、先にどうぞ」
湊斗「そうそう、ゆっくり入ってきなよ」
仁見「ありがとう、聖」
詩音「ありがと」

〇露天風呂
楓花「気持ちいいね」
花音「本当。まさか、温泉に入れるなんて」
仁見「温かくて気持ちいいわ」
凜佳「アン姉さんも入れたら良かったのだけど・・・」
詩音「外に出れないの、残念」
楓花「アン姉さんと言えば・・・サク兄さんとコウ兄さん、どっちが本命なんだろ」
花音「う、うーん・・・コウさんは毎日出入りしてるの見てるから、コウさんかな?」
凜佳「あら、サク兄さんも夜中に顔を出してるみたいよ?」
仁見「・・・・・・・・・」
楓花「ねぇ、もしかしてひぃちゃんはサク兄さんがタイプ?」
仁見「え!?」
花音「おめかししてたもんね」
仁見「そ、そんな事ありません!」
仁見「その、何と言うか・・・あの様な方とと話しする機会があまりなく・・・」
「可愛い」
仁見「わ、私はリカさんのお話が聞きたいです!」
凜佳「私?」
仁見「はい。その、旦那様とはどのような?」
楓花「あ、リカの惚気聞きたーい」
凜佳「大したものじゃないわよ」
凜佳「私にとって、彼は本当に大切な人。それだけよ」
凜佳「因みに、貴方達はどうなの?」
花音「私は今一分かんないです」
楓花「私は・・・コウ兄さんが初恋だったりする」
凜佳「あらあら?」
楓花「コウ兄さんってさ、本当にみんなのお兄さんって感じで」
楓花「僕、こんな口調だから弄られる事も多くて。だけど、コウ兄さんはそれもフウの個性だろって?」
花音「確かに、コウさんは優しいお兄さんタイプたね。何かあればすぐに相談に乗ってくれるし、時には明るく励ますタイプ」
楓花「ま、まぁ、そんな感じ・・・」
凜佳「ひぃちゃんは?」
仁見「え!?えっと、私は・・・」
仁見「最初に助けてくれましたし・・・何となくその、不思議な感じで・・・つい、目が惹かれてしまうというか・・・」
花音「ピンチを助けられた上に、ミステリアスな雰囲気に惹かれたという事ですね。そう考えると、二人共角に置けませんね」
凜佳「ふふ、確かに」

〇山の中
「・・・・・・・・・」
((まさか、女性陣の話が丸聞こえなんて・・・))
葵「それで、義皇ったら猫に思いっきり顔を引っ掻かれて・・・」
「あははは!」
瑞希((本人達は・・・))
彰人((話に夢中で全く気付いてないんだよね))
聖((つーか、然り気無く義皇さんの恥ずかしい情報が漏れてる・・・))
葵「そう言えば、サクちゃんとコウちゃんは誰か好い人いないの?それこそアンちゃんとか」
((アオ姉(先輩)ナイス!))
咲哉「好い人?」
光輝「恋人とかそういうのだよ。俺は居ないよ。アンも彼女っていうより、妹や同士って感じ」
咲哉「俺はそういうの、よく分からないしな」
葵「あら残念。貴方達から恋ばな聞いてみたかったのに」
咲哉「俺は家族さえ居ればいいから。自分がどうこうという考えはないよ」
光輝「自分を大切にしないなんて、どの口が言ってんだ~?」
咲哉「ちょっと、擽ったいから」
「・・・・・・・・・」
湊斗((俺ら的には))
瑞希((サク兄さんにも))
彰人((幸せになって欲しいんだけどね))

〇山の中
凜佳「お待たせ。ありがとうね」
明良「ううん、いいんだ。癒されてきたかい?」
凜佳「ええ。澪は泣かなかった?」
明良「うん。沢山のお兄ちゃんにあやされて笑ってたよ。このまま一緒に入ってくるね」
凜佳「本当にありがとう」
明良「どういたしまして。今日のご飯も楽しみにしてるよ」
凜佳「ええ、期待しておいて」
「(夫婦っていいなぁ)」
伊織「おかえり、シオちゃん」
詩音「ただいま、イオ君」
緋蓮「すっかり仲良しだね」
伊織「う、うん」
楓花「そう言えば、サク兄さんは?」
光輝「家の様子見てくるって一旦帰ったよ」
湊斗「一応、アン姉さんやカズ、ジンが居るとはいえな」
楓花「そっか。あ、温泉卵頼まれてたんだ」
光輝「じゃあ、俺がやっとくよ」
楓花((やっぱり優しいな、コウ兄さんは))
光輝「体を冷やすといけないから、先に帰っててもいいからね」
楓花「ありがと」

〇おしゃれな食堂
咲哉「お前達は温泉はいいのか?」
仁也「夜になったら行こうって話をしててね」
和人「何があっても俺が対応出来ますし」
咲哉「そうか?でも、気を付けろよ」
仁也「ああ、ありがとう」
仁也「そう言うサク兄さんはいいのかい?」
咲哉「俺は俺で、後でゆっくり入らせて貰うよ」
仁也「そう・・・あ、そう言えば」
咲哉「?」
仁也「実は今度新しい取り組みをしようと思ってね。応援してくれるかい?」
咲哉「・・・・・・・・・」
和人「新しい取り組み?」
咲哉「ああ、好きにやってみるといい」
仁也「ありがとう」
「ただいまー!」
「おかえり」
咲哉「どうだった?」
光輝「ああ、大好評だったよ」
葵「肌もすべすべ。本当に良かったわ」
咲哉「それは良かった」
光輝「これからアンの所に行くけど、一緒に行くか?」
咲哉「そうだな。じゃあ、また後で」
葵「ええ」
光輝「そう言えば、ミトとセイがどっちが長く入ってられるかって競争して・・・」
咲哉「へぇ・・・それで?」
「余計な事教えないで!」
葵「ふふふ」

〇豪華な客間
杏奈「そう。みんなが楽しめたみたいで良かった」
光輝「うん、大好評だった」
咲哉「どうしても楽しみが限られてしまうから。少しでも増えるのは有難い」
杏奈「そうね。みんなには我慢させちゃってるもの」
咲哉「みんなの笑顔が、俺の・・・」
「・・・・・・・・・」
杏奈「そう言えば、今日仕事は?」
咲哉「管理してるのはアンだろ?」
光輝「お前が個人で受けてるのだよ」
咲哉「あはは・・・」
咲哉「一件だけ・・・な。多分帰りは朝になると思う」
光輝「案外素直に話したな」
杏奈「そっか。気をつけてね」
咲哉「ああ。俺が家族を悲しませる事はしないさ」

〇教会の中
光輝「・・・・・・・・・」
光輝((サクは朝まで帰らない。みんな、今日は疲れて寝てる))
光輝((調べるなら、今が絶好のチャンス))
光輝「!窓の光が当たるここだけ・・・何か違う?」
光輝「隠し扉・・・!」
光輝「・・・・・・よし」
「・・・・・・・・・」

〇らせん階段
光輝「長い・・・一体何が・・・」

〇研究所の中
光輝「こ、こは・・・」
光輝「かっ・・・は・・・」
一夜「礼を言う。この部屋をずっと探していた」
光輝「お、前・・・は・・・?」
一夜「マスターの命令を遂行する」
???「・・・・・・・・・」
光輝「どう、して・・・」

〇黒
  終

次のエピソード:10、決別

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