〇ヨーロッパの街並み
キン(父上)「お前が行かなくていい」
キン(父上)「俺が、その北のどっかに行ってくらぁな」
ギン「え・・・え？」
ギン「だって親父、ギックリ腰は もう大丈夫なのか・・・？」
キン(父上)「あぁ！ 　最近は再発も減ってな・・・！」
キン(父上)「だから、魔物退治はまた俺が行くぜ」
キン(父上)「お前は執筆に専念しろ！」
キン(父上)「まぁ・・行く前に軽く、この周辺で リハビリがてら魔物討伐してからだがな」
ギン「あぁ・・・」
ギン「マジ？　確かにありがたいけど・・」
ギン「行きたくもあるけど・・・」
キン(父上)「いいって、いいって！」
ギン「おぅ・・・・・・ 俺は小説を頑張るよ・・・！」
ギン「とりあえず、今日はもう 眠いから・・・帰るか・・・」
ギン「あぁ。 帰ったらゴミ出ししなきゃな」
キン(父上)「いいよいいよ。俺がしとくから」
ギン「マジかよ、また？　ありがとな」
キン(父上)「・・・」
キン(父上)（（本当は・・あいつと魔物狩り無双 　したかったものなのだがなぁ・・・））
キン(父上)（（小説に全力で挑んで、それで挫折したら 　こっちの道に来てくれるかなぁ・・・））
キン(父上)（（いやいや、あいつには文章で成功してほしいもんだ））
キン(父上)「待てよぉ〜」

〇海沿いの街

〇英国風の部屋
ギン「・・・」
ギン「・・・」
キン(父上)「よぉ〜、ただいま〜」
キン(父上)「小説、出来たか〜？」
ギン「んな、一朝一夕で出来るもんじゃねぇよ」
キン(父上)「・・・」
キン(父上)「イッチョー・・・イチユー・・・？」
ギン「・・・「すぐには出来ません」という意味」
キン(父上)「わりぃわりぃ！ 父さん、学がないからさぁ！」
ギン「とにかく、まとまった時間が出来たのは 本当に助かるよ」
ギン「集中力が持続できる、ありがとう」
キン(父上)「ギックリ腰の時に、お前の時間をさんざ 取っちまった貸しがある。気にするな」
ギン「まぁ、マジでそうだわな」
町人A(禁煙中)「おぉい、キンさん！ 魔物が森を燃やしてらぁ！」
キン(父上)「じゃ、まぁた行ってくらぁな！」
ギン（（本当に魔物が多いなぁ、最近・・・））

〇森の中
キン(父上)「・・・あーらよっと！」
キン(父上)「燃えててヤベーなぁ！」
ちょい強い冒険者「笑い事じゃねぇっすよ、キンさん！」
キン(父上)「笑うしかねぇだろ！こんなん！」
キン(父上)「おぉい！　他の冒険者共ぉ！ 川から水持ってくるなり、魔法で水出せぇ！」
キン(父上)「うぜぇ！」
キン(父上)「ザコ共は、この勇者の子孫様に任せな!!!!」
ちょい強い冒険者「うっわぁ、強ぇ・・・」
彼女にフラレたばかりの傷心冒険者「おい！　オレたちは火を消すぞ！」

〇英国風の部屋
ギン「・・・」
ギン「よぉし！プロットがだいぶ固まった！」
ギン（（これで、討伐に行って帰ってきた時の 「何を書こうとしてたっけ」のダメージが少なくなる・・））
ギン「ふぅ・・・」
ギン「・・・」
ギン（（親父・・・の腰、大丈夫かなぁ））
ギン（（あ。ゴミ出しでもしとくか））
ギン「えっ・・・」
ギン（（シップ剥がした時に出るゴミや 　包帯のゴミ・・・））
ギン「・・・」
ギン「このゴミの量は・・・」
ギン「親父、まだ腰が治ってなくねぇか・・・？」
ギン「・・・」

〇山並み

〇森の中
キン(父上)「こ・・・腰が・・・」
めざとい冒険者「あっ！ やっぱりキンさん、まだギックリ腰 治ってないじゃないすか！」
彼女にフラレたばかりの傷心冒険者「どおりで、シップ臭いと思ってたわ!!!!!」
めざとい冒険者「ギン君、こんなにシップ臭いキンさんを よく討伐に行かせたな・・・？」
キン(父上)「あいつ、ずっとシップ臭い俺と 暮らしてるから鼻がマヒしてるんだよ！」
口調がフランクな冒険者「ちょ・・・!? 雑魚にボコられてるのヤバくないすか・・?!」
冒険者な僧侶「か、回復魔法を今かけますっ・・・！」
キン(父上)「よせ！」
キン(父上)「俺は魔法防御が高くて攻撃魔法も・・・ 回復魔法も効きづらいんだ！」
ハッキリ言いやがる冒険者「めんどくせぇ体質っすね・・・！」
キン(父上)「くっそ！　この程度のやつっ！」
キン(父上)「ふぅ・・・」
キン(父上)「腰・・・やべぇ・・・」
頭が悪いが顔はいい冒険者「キンさん！ 腰がイテェ時は『ヒッヒッフー』って 息を吸って吸って吐いて〜・・っすよ！」
キン(父上)「ひっひっ」
キン(父上)「ふ〜」
キン(父上)「ひっひっ」
キン(父上)「ふ〜」
キン(父上)「まだ、腰イテェぞ?!?!?!」
同じく頭の悪い冒険者「あれ・・・？　おっかしぃなぁ・・・？」
キン(父上)「ひっひっ」
キン(父上)「ふ〜」
キン(父上)「ぎゃあっ!!!!! 振り向いたら腰がっ!!!!!!!」
周りの人ら「キンさん　危なぁいっ!!!!!!」
　　〜ヒヒッフーフー〜
　　（〜続く〜）