元医師のゴシップ記者と弁護士資格を持ったホステスのタイトル探し

サトJun(サトウ純子)

イメージ改善計画(脚本)

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〇レトロ喫茶
青ティー(青木シゲル)「ひさじは曲がった事が大嫌いで 正義感のかたまりなんだよね」
青ティー(青木シゲル)「なんていうか、典型的な優等生。 ただ、真面目過ぎて、近寄りがたい感じ?」
青ティー(青木シゲル)「俺たちは、児童会がなければ、本当に交わるはずのない人間だったんだよ」
  そう、青ティーから聞いていた──
ちょっちょ(水嶋ルミ)「あなたが書いた記事を元に 処分された議員の中に」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「ひさじのお父さまがいたのよね」

〇レトロ喫茶
  ──やっちまった。
ちょっちょ(水嶋ルミ)「・・・」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「あ、マスター! いつもの、おねがいしまーす!」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「・・・」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「で、まだ諦めてないの?」
ナポリ(大竹ソウタ)「もちろん! 俺、しつこさだけじゃなくて、切り替えの早さにも定評があるんだぜ!」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「それ、嫌味じゃない?」
ナポリ(大竹ソウタ)「え?そうなの?」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「・・・で、私はあなたに協力することで、 何の得があるわけ?」
ナポリ(大竹ソウタ)「もちろん!取材協力費は払う!」
ナポリ(大竹ソウタ)「それと・・・」
ナポリ(大竹ソウタ)「前に見せた写真を、 大きめのパズルにしてみましたー!」
ナポリ(大竹ソウタ)「それも、1000ピース! これをプレゼント!」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「・・・いらない」
ナポリ(大竹ソウタ)「ええっ! 青ティーはめっちゃ喜んだのに!」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「・・・」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「・・・それより、なんなの?それ」
ナポリ(大竹ソウタ)「あ・・・いや、その。 青ティーの真似を・・・」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「かるっ! そして、なんかチャラっ!」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「確かに、イメチェンしたら?って 言ったのは私だけど」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「・・・」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「バカなの?」
ナポリ(大竹ソウタ)「言い方ー」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「あー、もーっ!」
ナポリ(大竹ソウタ)「こえー」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「あ、もしもし。エミです。 いつもありがとうございます」
ナポリ(大竹ソウタ)「この、変わり身の速さ」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「はい、はい! では、よろしくお願いします!」
ナポリ(大竹ソウタ)「なんなんだよー」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「今からここに行ってきてちょうだい」
ナポリ(大竹ソウタ)「今から?」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「私の行きつけの美容院よ。 予約いれといたから」
ナポリ(大竹ソウタ)「い、今から?」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「さっさと行く!」
ナポリ(大竹ソウタ)「は、はーい・・・」
「はい!おまたせ!」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「わーい! いっただっきまぁーす!」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「あー、幸せー」
ちょっちょ(水嶋ルミ)「あ、もしもし。久しぶりね! 急にどうしたの?」

〇美容院
ナポリ(大竹ソウタ)「あ、あの・・・ エミさんにご紹介いただいた・・・」
美容師 よっちゃん「あらー。エミちゃんが言ってた ナポリちゃんね!いらっしゃい」
ナポリ(大竹ソウタ)「ナポリ・・・ちゃん?」
美容師 よっちゃん「どうぞ!こちらに座ってちょうだい」
ナポリ(大竹ソウタ)「は、はい!」
美容師 よっちゃん「しかし・・・ 確かにこれはダメねぇ。似合わない!」
美容師 よっちゃん「あらあら、ごめんなさいね! 勿体無いってことよ!」
美容師 よっちゃん「まぁまぁ。 わたしに任せなさいって! 可愛くしてあげるから」
ナポリ(大竹ソウタ)「お願いします」
美容師 よっちゃん「・・・」
美容師 よっちゃん「あら、ナポリちゃん。 医者の頭してるわね!」
ナポリ(大竹ソウタ)「わかるんすか?」
美容師 よっちゃん「私、頭を触るとわかるのよ。 頭の形でね」
ナポリ(大竹ソウタ)「すげー!」
ナポリ(大竹ソウタ)「あ、でも、俺。 これから作家になるんで」
美容師 よっちゃん「あら、そうなのね!」
美容師 よっちゃん「・・・」
美容師 よっちゃん「もしかして、ナポリちゃんって・・・」
美容師 よっちゃん「エミちゃんの彼氏?」
ナポリ(大竹ソウタ)「まさかー」
ナポリ(大竹ソウタ)「逆に嫌われてるんすよ」
美容師 よっちゃん「そうなの? 来る度に、ナポリちゃんの悪口言ってるから、てっきり」
ナポリ(大竹ソウタ)「悪口って・・・」
美容師 よっちゃん「あ、そうじゃなくて」
ナポリ(大竹ソウタ)「うわっ!ザックリ行った!」
美容師 よっちゃん「エミちゃんって、基本、人に興味ないから」
美容師 よっちゃん「他人の話しをするのは珍しいのよー」
美容師 よっちゃん「・・・」
美容師 よっちゃん「あの子、背中がいつも寂しいでしょ」
美容師 よっちゃん「高卒で弁護士目指すって、 相当根性なくちゃできないわよ」
美容師 よっちゃん「人の為に頑張って 自分の首を絞めちゃう子だから」
美容師 よっちゃん「ワガママ言うのを見たことなくて」
美容師 よっちゃん「・・・」
美容師 よっちゃん「ナポリちゃんみたいな 喧嘩できる人が必要なの」
美容師 よっちゃん「仲良くしてあげてね!」
  ・・・
  うん、わかってる。

〇水中
  ちょっちょは強いけど
  背中はすっごく小さく、心細く見えて
  でも、それは。俺にとっては
  初めて感じるものではなくて
  ・・・そう。
  「あいつとそっくりだ」
  そう、思ったんだ──
青ティー(青木シゲル)「ナポリーっ!」

〇ホストクラブ
エミ(ちょっちょ)「いらっしゃいませ」
エミ(ちょっちょ)「・・・」
エミ(ちょっちょ)「・・・なんで店に来たのよ」
ナポリ(大竹ソウタ)「よっ!」
ナポリ(大竹ソウタ)「どうよ、どうよ!凄くない?俺!」
エミ(ちょっちょ)「あなたが凄いんじゃなくて、 よっちゃんの腕が良いのよ!」
ナポリ(大竹ソウタ)「やっば、素材が良いからでしょ。素材が!」
エミ(ちょっちょ)「・・・」
エミ(ちょっちょ)「うーん。とりあえず 見た目はまともになったかな」
ナポリ(大竹ソウタ)「とりあえず、て・・・」
エミ(ちょっちょ)「はい、はい。 よくできましたー」
エミ(ちょっちょ)「・・・」
エミ(ちょっちょ)「でも、あの時の 借りがあるからな・・・」

〇入り組んだ路地裏
  ナポリと初めて会った、あの日
清水社長「あれぇ、エミちゃんだー」
エミ(ちょっちょ)「清水社長。お久しぶりです」
清水社長「あけみちゃんの件。 あの凄腕の弁護士、エミちゃんの紹介らしいじゃない」
清水社長「たかが、ホステスの女を一人殴ったくらいで、やってくれるよねー」
エミ(ちょっちょ)「社長。ホステスでなくても、 人を殴ってはいけないです」
清水社長「偉そーに! 高卒の弁護士なんて、用途無しだっつーの」
清水社長「あの店も、すぐに潰してやるからな!」
エミ(ちょっちょ)「・・・社長。飲み過ぎでは?」
ナポリ(大竹ソウタ)「あんた。 ◯✖️建設の清水社長ですよね?」
清水社長「なんだ?この男は!浮浪者か?」
清水社長「金が欲しいのか? 100円やろうか?」
ナポリ(大竹ソウタ)「つい、癖で。 今の会話、録音してあるんすけど」
ナポリ(大竹ソウタ)「記事にされたくなかったら、 100万で手を打ちますよ」
清水社長「何、ふざけた事言ってんだ? このガキはー」
ナポリ(大竹ソウタ)「あーあ。 どつきましたね!俺のこと」
ナポリ(大竹ソウタ)「あーっ! イテテテ・・・」
ナポリ(大竹ソウタ)「俺の名刺、ポケットに入れときますね!」
ナポリ(大竹ソウタ)「また、後日、あらためてご連絡するんで!」
清水社長「お・・・大竹。 あの、大竹かっ!?」
ナポリ(大竹ソウタ)「やったぁ!ラッキィ!」
清水社長「ヤバイヤバイヤバイヤバイ」
エミ(ちょっちょ)「・・・」
エミ(ちょっちょ)「それは恐喝!」
ナポリ(大竹ソウタ)「えー」
清水社長「エミちゃん助けてぇ」

〇ホストクラブ
エミ(ちょっちょ)「・・・」
エミ(ちょっちょ)「協力してあげたい気もするけど・・・」
ナポリ(大竹ソウタ)「うわぁ。高そーなシャンデリア! すげーなー」
ナポリ(大竹ソウタ)「高級クラブって、お偉いさんとか金持ちが来るんだろ?」
エミ(ちょっちょ)「ええ、まぁ・・・」
ナポリ(大竹ソウタ)「ネタの宝庫じゃん!」
エミ(ちょっちょ)「・・・」
「お待たせいたしました」
エミ(ちょっちょ)「オレンジジュース!?」
ナポリ(大竹ソウタ)「俺、下戸なんだよ」
エミ(ちょっちょ)「ガンガン呑みそうな顔してるのに」
ナポリ(大竹ソウタ)「よく言われるー」
ナポリ(大竹ソウタ)「シラフで恐喝とか、喧嘩できるんだぜ! 凄いだろ!」
エミ(ちょっちょ)「・・・」
ナポリ(大竹ソウタ)「あ、さっき、特大のフルーツの盛り合わせ注文しといたから、皆んなで食べて」
ナポリ(大竹ソウタ)「お酒ばっかりだと身体壊すから。 ビタミンやカリウム、果糖が入った果物をしっかり食べないと」
エミ(ちょっちょ)「あ、ありがとう・・・」
エミ(ちょっちょ)「でも、お金は大丈夫?」
ナポリ(大竹ソウタ)「それは大丈夫! 臨時収入が入ったから」
エミ(ちょっちょ)「まさか・・・」
ナポリ(大竹ソウタ)「やだなぁ。脅かしてないよ!」
ナポリ(大竹ソウタ)「清水社長が勝手にくれたんだよ」
ナポリ(大竹ソウタ)「「これでエミちゃんところに 呑みに行って」って」
エミ(ちょっちょ)「・・・清水社長のところに行ったの?」
ナポリ(大竹ソウタ)「いや。たまたま近くを通ったら 社長とバッタリ出会して」
ナポリ(大竹ソウタ)「マジ、ラッキィ!」
エミ(ちょっちょ)「・・・怪しい」
エミ(ちょっちょ)「やっぱり、中身は、そう簡単には 改善できないか」
ナポリ(大竹ソウタ)「作家になって売れたら、俺、 もっと遊びに来るからさ!」
ナポリ(大竹ソウタ)「だから、お願い! 協力して!」
エミ(ちょっちょ)「・・・」
エミ(ちょっちょ)「あなたが期限に間に合わなかったら、 担当変えるって言われてるのよね?」
ナポリ(大竹ソウタ)「うん。でも、皆んなが協力してくれれば きっと間に合う!」
エミ(ちょっちょ)「・・・」
エミ(ちょっちょ)「・・・その後任候補の名前、 聞いてる?」
ナポリ(大竹ソウタ)「えっと、確か、新聞でコラムとか書いてる 有名な人って言っていたような・・・」
エミ(ちょっちょ)「丸山ミチ」
ナポリ(大竹ソウタ)「そうそう!そんな名前だった!」
ナポリ(大竹ソウタ)「・・・って、いうか、 なんで、ちょっちょが知ってるんだ?」
エミ(ちょっちょ)「その、丸山ミチってね・・・」
エミ(ちょっちょ)「「ひさじ」の事よ」
ナポリ(大竹ソウタ)「・・・え?」
ナポリ(大竹ソウタ)「ええええええーっ!」

次のエピソード:ひさじとオヤジ

コメント

  • 色んな人間関係が絡み合っていてすごいですね

    ナポリとちっちょは段々イいい雰囲気になるのか?
    髪の毛切ってさらにイケメンになりましたね

  • ナポリとちょっちょ、性格的に全く噛み合わなさそうな2人が少しずつ……イイ感じになってきてますね!
    対ひさじ編、何が起こるのかすごく楽しみです!

  • 中身はそう簡単に変わりませんよねぇ(;・∀・)
    しかし勝手にひさじが強敵になっていきますねw
    ひさじ一人で前門の虎後門の狼状態(。ŏ﹏ŏ)

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