〇白
イチヤ「トロッコ問題というものがある・・・」
イチヤ「暴走したトロッコが迫っている。 トロッコの行く先は２つあり、そこには人がいる １つは５人 １つは２人」
イチヤ「そして目の前には切りかえポイントがある。 ポイントを切り替えれば１人は助かり５人は死ぬ」
イチヤ「切り替えなければ５人は死ぬが１人は助かる」
イチヤ「さて・・・なぜ俺が唐突にトロッコ問題を言い出したか、気になるだろう」
イチヤ「それは何故か！ 現在進行形で明らかに暴走トロッコが来そうな線路に縛られて放置されてるからだ！」

〇殺風景な部屋
ニル「ふぁー・・・よく寝たぜ・・・ あ？何処だここは」
サンマ「うーん・・・ おはようございます」
ニル「おはようサンマ。 ここどこか分かるか？」
サンマ「こんな殺風景な部屋俺は知らないですね。 えっナニコレ」
ヨナ「２人とも起きたかい!? 大変だ！アレを見てくれ！」

〇白
イチヤ「タシケテー」

〇殺風景な部屋
ニル「なんでアイツ線路に放置プレイされてんだ？ アイツにそんな趣味あったっけ」
サンマ「いやどう見てもプレイじゃないだろアレ」
ヨナ「助けないと！」
ニル「助けないとって言われても... ガラスで隔離されてるしどう助けろと？」
サンマ「おそらくこの感じ、トロッコ問題と言うやつだろう。 ポイント切り替えれば助かるだろ」
ヨナ「あー・・・それなんだけどね」
ニル「あ？ まさか本家宜しくあいつ助けたら見知らぬ５人が犠牲になるとか？」
ヨナ「シュークリームが５個犠牲になります」
サンマ「ポイントを切り替えよう」
ニル「即見捨てる判断!?」
ヨナ「いやまぁ・・・サンマはそう言うだろうね」
ニル「友の命よりシュークリームが大事なのかお前は!!」
サンマ「いや別に・・・ アイツが本当にヤバいならそりゃ涙を堪えてシュークリームを犠牲にするさ」
ニル「ん？じゃあなんで助けないんだ？」
サンマ「いやアイツこの前・・・」

〇狭い畳部屋
イチヤ「オイサンマ！ 珍しいキノコ買ってきたから食ってみようぜ！」
サンマ「キノコォ？ 別にいいけど」
イチヤ「なんか調理せずにそのまま食った方がいいキノコなんだってよ！」
サンマ「オイオイ・・・ キノコは生はヤバいんだぞ」
サンマ（そう言ってこいつが俺に見せてきたキノコは・・・ 緑色で白い斑点があって何故か目がついてるキノコだった）
サンマ「・・・お前コレ何処で入手したんだよ」
イチヤ「え？普通に売ってたけど・・・」
サンマ「・・・ま、いっか。 食うなら食おうぜ」

〇殺風景な部屋
サンマ「ってことがあったから別に犠牲にしていいかなって」
ニル「なんで普通にそのキノコが売ってんだよ」
ヨナ「じゃあ安心かな。 ポイント切り替えておくよ」

〇白
イチヤ「まぁ大丈夫だ アイツらはきっと俺を助けてくれるはず・・・」
イチヤ「・・・ッスー あれ？ポイント切り替わった音がするぞ？ 気のせいかな？」
イチヤ「あっガチで切り替わってる!? あいつらッ！ というか隣の線路見たらあるの５個のシュークリームじゃねえか！」
イチヤ「これ犯人１人しかいねぇだろ！ あの野郎絶対に後で〆てやるからなァ！」

〇殺風景な部屋
ニル「所でさー」
サンマ「ん？どした？」
ニル「肝心の暴走トロッコは？」
ヨナ「・・・そう言えばトロッコ、来ないね」
サンマ「あー確かに・・・ってなんか汽笛聞こえね？ポッポーって」
ニル「あ、超高速の顔の着いた１って書いてある機関車にバカが轢かれてった」
サンマ「暴走してんの（規制音）かよ!?」
ヨナ「これある意味貴重な体験だよね 暴走してる棒青色タンク機関車に轢かれるって」
ニル「まぁ普通に生きてたら中々無いわなそんな事」
サンマ「普通にあってたまるか」
ヨナ「あ、今度は目の前に棒配管工の緑の土管が」
ニル「これで帰れってことか」
サンマ「所であの５個のシュークリームは貰えるのかな」
ヨナ「冷蔵庫に入ってるみたいだね」
ニル「なんでわかるんだ？」
ヨナ「さっきテレパシーで受信した」
サンマ「とりあえずさっさと帰ってシュークリーム食わねば」

〇狭い畳部屋
ニル「ただいま我が家」
サンマ「イヤッホーシュークリーム食えるぜFOO!!」
ヨナ「サンマサンマ、後ろ見た方がいいよ」
サンマ「あ？後ろ？」
イチヤ「やぁ。サンマ、ちょっとツラ貸せ」
サンマ「アッやべ」
イチヤ「テメェよくも俺を犠牲にしやがったなこのシュークリームキチがよォ!!!」
サンマ「やっべ！ここは戦術的撤退だッ！」
イチヤ「待てやゴルァぁぁぁぁぁ!!!」
ヨナ「あーあ、怒らせちゃったね」
ニル「まぁそりゃシュークリームの犠牲にされたらキレたくもなるわ」
ニル「じゃ、俺らはのんびりと茶でも飲むとしようか」
ヨナ「そうしよっか」