好きなら下手でもいーじゃん

貴志砂印

【2齧り】ROAD REDEMPTION(脚本)

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〇島国の部屋
  【2齧り】ROAD REDEMPTION
天竺「貴志くーん」
貴志「どうした?天竺」
天竺「なにしてるの?」
貴志「あー。 ゲームしとる」
天竺「これ・・・なに? バイクに乗って、バットを振り回してるんだけど・・・」
貴志「ROAD REDEMPTION」
貴志「レースゲームだよ。 プレイヤーはバイカーギャングとなって、襲いかかってくるギャングを倒しながらゴールを目指す」
天竺「え? ギャングになって、ギャングと戦う・・・?」
天竺「どっちも、悪い人じゃないですか」
貴志「そうなんだよね。 暗殺とか強盗とかして、お金を稼ぎながら大陸横断するんだよ」
天竺「わ、悪い人のゲームだ」
貴志「そうだね。 釘バット持ってバイク乗り回して、他の人を攻撃するからね」
貴志「でも、釘バットって繊細な武器なんだよ。 バットに釘を打って作ると、やがてバットが割れちゃうのね」
貴志「だから、キリで穴を開けて、そこに接着剤を流し込み、釘を固定させる」
貴志「大雑把な乱暴者が作る武器じゃないのさ」
貴志「逆にバットの先端に有刺鉄線巻いてるヤツは、きっと大雑把なヤツ持つ武器だな」
貴志「ほら、ゾンビ映画とかでも使われるやつ」
貴志「コレよ。コレ」
天竺「・・・これ、何の話ですか」
貴志「わからん」
貴志「それはそれとして、このゲーム。 実はローグライクな要素が入ってるんだ」
天竺「ローグライク?」
貴志「ランダム生成されたダンジョンを探索して、アイテムを集めながら敵と戦うゲームの、いちジャンル」
天竺「そんなジャンルがあるんですね」
貴志「このゲームも、ステージはランダムで、各エリアクリア後に、アイテムを購入して自身を強化できる」
貴志「ストアアイテムのラインナップもランダムで、ゲームオーバーになったら全て失う」
貴志「そのゲームプレイ中にある、最善の組み合わせを探して強化してくゲームだね」
天竺「なんか、難しそう・・・」
貴志「うーん。 攻撃と逃げるタイミングのコツが分かると、長く遊べるんだけど、」
貴志「そこが、好き嫌いの分かれ道でもあるかなー」
貴志「ちなみに、コツがわかれば、一時間くらいで大陸横断できるかな」
天竺「テンジクは、バイクで横断はしたくないですね」
天竺「横断するとしても平和にしたいです。 ひっそりと横断したい」
貴志「ひっそりか・・・」
貴志「それなら、設置型爆弾がいいね!」
貴志「敵に貼り付けて2.5秒で爆発する武器だね。 近接攻撃ではダメージ入らない敵にも効果的な武器だよ」
天竺「絶対、悪者の攻撃方法だよね」
貴志「・・・まぁ。 そうだね」
天竺「やっぱり、悪者のゲームだ」
天竺「悪者にならないでくださいね」
貴志「ならないよ!」
貴志「次は平和なゲームにするよ」
天竺「こうして、また遊ばないゲームが増えるんですね」
貴志「もう、どうしろってんだよー!」
  つづく

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