〇島国の部屋
　　【３齧り】ルミネス リマスター
天竺「貴志くん！ 貴志くん!!」
貴志「・・・・・・」
天竺「貴志くんってば！ 大丈夫!?」
貴志「んぁ？」
貴志「どした？ 天竺」
天竺「どした？ じゃないですよ。 いま、意識ありました？」
貴志「あー・・・。 あったと思うよ」
天竺「口をポカーンってあけて、 じーっとゲームしてましたよ」
貴志「全集中！」
天竺「・・・と、いうか。 無気力に等しかったです」
貴志「えっ!? バンナソカナ！」
天竺「そんなばかな・・・ですよね」
貴志「まぁ、そうとも言う」
天竺「それで、なんで、そうなってたんですか？」
貴志「いや・・・無気力にはなってないよ。 ただ、パズルゲームやってたんだよ。 そりゃ、もう、集中して」
天竺「パズルゲーム？」
貴志「そう。 これ」
貴志「PS４/Switch ルミネス リマスター」
天竺「るみねす・・・・・・？」
貴志「２色で構成される四角を組み合わせて、最低２×２の正方形を同色で作り上げて、」
貴志「リズムに合わせて『縦線』が左から右へと流れてくるから、それまでに、ひたすら『四角』を作るパズルゲーム！」
天竺「それ、なにが楽しいんですか？ ずっと四角を作ってるから、虚無になるんですよ！」
貴志「・・・これが、中毒性高いんだよ」
貴志「四角を作るだけの単純作業の中に、組み合わせを意識して、より大きな四角の塊をつくりあげて・・・」
貴志「左から流れてくる『縦線』が、バシュン！と、消してくれる！」
貴志「実に気持ち良い！」
天竺「どんなタイミングで、風船出してるんですか!!」
貴志「いや・・・・・・なんとなく」
貴志「それに、気持ち良い要素は、もう１つあってね」
貴志「『＋』がついたブロック（チェインブロック）は、隣接した全ての同色のブロックを消してくれるのさ！」
天竺「これは、ちょっと、気持ちよさそうですね」
貴志「そうでしょ。 そうでしょ!!」
貴志「なので、基本は『四角』を作って消すんだけど、同色消しのことを踏まえながら組み立てていくわけよ」
貴志「ステージが進むと、雰囲気も曲も、テンポも変わるからね」
貴志「アップテンポで捌く事に徹底しつつ、スローテンポで、一気に片付ける。 だけど、同色消しは常に意識する」
貴志「この辺が勝利の鍵ですわ！」
天竺「・・・なんか、興味は出てきました。 でも、そんなハマるものですかね？」
貴志「単純なものほど、沼にハマってくものさ」
天竺「沼にハマり、口をあけて、ゲームをするんですね」
貴志「ま、まぁ・・・・・・な」
天竺「しっかりしてください!!」
貴志「しっかりしてるって」
貴志「ただ、ちょっとクセになってるだけだって。 中毒性高いのよ。 こーゆー感じのゲームはさ」
貴志「エンドレスなモードもあるけど、ちょっとした脳トレみたいなモードとかもあるから、そーゆー意味では、終わりも見えてるさ」
天竺「脚本も書かずに、四角ばかり作って。 貴志くんは、四角に文字を入れるのが仕事ですからね！」
貴志「なんか、上手いこと言ったじゃん」
貴志「あー。 でも、四角に何か文字が入ってると、同色全消しだから、原稿用紙が、まっさらだわー」
天竺「えっ」
貴志「お後が宜しいようで！」
天竺「よろしくないです！」
貴志「うわぁ!!!」
天竺「まてーーー！」
　　つづく