祭礼(2)(脚本)
〇古びた神社
ハンザキ「なにやってんだお前ら!」
ハンザキ「解散だ解散!とっとと解散!」
ハンザキ「そして勉強!」
紀代子「こういうときだけおとなのせりふいわないでよね」
ハンザキ「いきなりお祭りとはどういうつもりだ無能ネギ」
御厨「え?半崎さんとの打ち合わせはもう済んでると・・・」
剣持「おはようございます」
ハンザキ「おいおい。役場が裏で糸引いてたとはな。こりゃ炎上案件だぞ」
剣持「半崎さん。あの人は神社の中ですか?」
剣持「境内にカンヌキがかかってて・・・」
ハンザキ「聞いてんのはこっちだ!」
剣持「半崎さん。あのMEGUという子は・・・」
龍田「もういい!とっとと始めてくれ全能ネギ!」
御厨「ぜ、全能!」
〇裁きの門
〇古びた神社
御厨「仰せのままに!」
剣持「分かりやすいおだてに乗ってんじゃないわよ・・・」
犬塚伝七「邪魔はしないでもらいましょうか」
ハンザキ「邪魔だと?ブン屋風情が偉そうに」
猫上一也「久しぶりに聞いたな。ブン屋なんて」
犬塚伝七「そして俺達は勿論ブン屋じゃない」
「お分かり頂けただろうか?」
ハンザキ「・・・お、おい」
ハンザキ「あの女・・・一体何者なんだ?」
龍田「それを今から分からせてやるんじゃ」
龍田「アンタに」
龍田「村の連中に」
龍田「そして何より。あの女自身にな」
龍田「うっひっひっひっひ!」
(それ・・・)
(龍馬が絶対しない笑い方!)
〇裁きの門
御厨「それでは全能禰宜御厨」
御厨「いざ、参ります!」
剣持「な、なんか凄いアイテム出て来たわね」
〇古びた神社
御厨「これより天探命鎮魂慰霊祭を行います」
御厨「私達は長きに渡りここに宿る御霊を忘れて暮していました」
御厨「本日は積み重なった埃を払い、皆様と共にこの地を清め祈りましょう」
御厨「なお・・・」
御厨「御神体と称されているそこの方」
御厨「いまだそこにおいでならば、是非私の奉納いたす祝詞と共に神楽を舞われたく、願い奉ります」
御厨「さすれば我ら一同あなたをこの神社の守り神として認めるものと致します」
剣持「やだ。クリちゃん、ちょっと怖~い」
御厨「クリちゃん言うな」
龍田「いいですよ。立派に舞を舞ったら青年団もアンタを神様と認めますよ」
剣持「役場も認めます。あなたが『本物』なら」
御厨「いざ!おであいそうらえ!」
ハンザキ(くそっ)
ハンザキ(神楽なんざ。出来るわけねえだろ・・・)
御厨「かけまくもかしこきいざなみのおおかみ」
御厨「つくしのひむかのをどのあはぎはらにみそぎはらえたまいしときになりませるはらえどのおおかみたち」
御厨「もろもろのまがごとつみけがれあらむをば」
御厨「はらえたまえきよめたまえともうすことをきこしせめと」
御厨「かしこみかしこみもうす」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
御厨「つみけがれあらんをばはらへたまえきよめたまえとまをすことをきこしせめと」
龍田「・・・」
剣持「・・・」
ハンザキ「・・・やめろ」
剣持「半崎さん。儀式の途中です」
ハンザキ「踊れるわけねえだろ・・・」
ハンザキ「何が祭りだ!こんなものただの茶番だ!」
龍田「黙っとれ半崎!この罰当たりが!」
ハンザキ「そうだ!罰は俺に当てればいい!」
ハンザキ「あいつはただのバイトだ!悪いのは俺だ!」
ハンザキ「だからもう・・・勘弁してくれ」
ハンザキ「何が天邪鬼だ・・・」
ハンザキ「いじけて・・・」
ハンザキ「ひねくれて・・・」
ハンザキ「ふざけて・・・」
ハンザキ「悪かった」
ハンザキ「全部俺が悪かった」
ハンザキ「・・・」
御厨「かしこみかしこみもうす」
御厨「・・・!」
「・・・!」
ハンザキ「・・・」
犬塚伝七「ようやく天の岩戸が開いたか」
犬塚伝七「天照姫御子(あまてらすひめみこ)」
つづく