守護の弾丸

マナ

失踪事件(脚本)

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〇おしゃれなリビングダイニング
花咲 のどか「おはよう・・・」
花咲 夏夜「あら、おはよう。今日は早いのね。まだ朝ご飯できてないわよ」
花咲 のどか「なんだか目が覚めちゃって・・・」
花咲 夏夜「なんだか顔色悪いわよ?具合でも悪いの?」
花咲 のどか「大丈夫。ちょっと夢見が悪かっただけ・・・」
花咲 夏夜「すぐにご飯できるから、座って待ってなさい」
花咲 のどか「うん・・・」
花咲 のどか「・・・・・・」
花咲 のどか(夢・・・じゃないよね?・・・昨日のこと、本当にあったことなんだ・・・)
  のどかは昨日の出来事を思い出していた。

〇橋の上
  鎌鼬が砂のように崩れて消えていった後、呆然と座り込むのどかの元に茜は近づいてくる。
  先程まで自分と彼女しかいなかったのに、いつの間にか車や通行人たちが行き交っていた。いつもの見慣れた風景。
  けれど先程のあれは幻なんかじゃない。
神無 茜「終わったわ。これで事件も起きないだろうし、あなたも襲われることはないわ」
花咲 のどか「・・・・・・」
神無 茜「顔色悪いけど、まぁ無理ないか。いきなりあんな目にあったんだもの」
花咲 のどか「・・・・・・」
神無 茜「早く帰って寝て一日でもはやく忘れること。いいわね?それじゃあ、私はもう行くわ」
  そう言って茜は去って行こうとする。
花咲 のどか「ま、待って!!!!」
  咄嗟に声を掛けてしまった。
  咄嗟だったため何も考えていなかったが、とりあえず何か聞かなくては・・・
  そう思い──
花咲 のどか「さっきのは一体何なんですか!?解決屋って!?他にもあんなのがいるんですか!?」
花咲 のどか「それにさっきまで誰もいなかったのに何で人がこんなに大勢──」
神無 茜「そこまでよ!!」
花咲 のどか「!!」
神無 茜「興味本意で聞いてるのなら、やめておいたほうがいいわ。知らないほうがいいこともあるの」
神無 茜「一度聞いて関わりを持ってしまうと、同じような目に会うかもしれないわよ」
花咲 のどか「・・・・・・」
神無 茜「さっきも言ったけど、早く忘れなさい。それが一番よ」
  そう言って今度こそ茜は去っていった。
花咲 のどか(・・・たしかに、あんな目にあうのは・・・)
  二度と御免だ。
  のどかはそう思い、先程の光景を振り払うように帰路についた。
  嫌な感じはもうしなくなっていた。

〇おしゃれなリビングダイニング
  のどかが家に着いたとき、時計は19時32分を示していた。
  いつもと同じ時間帯。
  あれだけ逃げ回り、怪物と不思議な女性の闘いを見て少なくとも1時間以上は経っているはずなのに
  まるでその時間だけ切り取られたようだった。
花咲 のどか(もう、訳が分からない・・・これも知らなくてもいいことなんだろうけど・・・)
花咲 のどか(でも、あんなの・・・ちょっとやそっとじゃ忘れられないよ!!)
  のどかは心のなかで叫んだのだった。

〇橋の上
  その後、朝食を食べ終えて学校へと向かう。昨日の橋を歩いているがやはり何の変哲もないいつもの場所だ
花咲 のどか(昨日・・・ここで・・・。 って!!また考えてる!!忘れよ、忘れよ! え〜と。今日の科目は──)

〇公園の入り口
  必死に昨日のことを考えないようにして歩いていると
「君、ちょっといいかい?」
  突然声を掛けられ驚いて見ると、昨日の朝公園に居た刑事らしき人がのどかに近づいてきた
花咲 のどか「えっと・・・あの・・・」
宮川 慶一「驚かしてごめん。俺はこういうものだけど・・・」
  そう言って警察手帳をのどかに見せる。やはり刑事だった。
花咲 のどか「警察の人が何でしょうか?」
宮川 慶一「あ〜。実は──」
「お嬢ちゃんに聞きたいことがあってね──」
  もう一人の刑事が近づいてくる。
花咲 のどか「聞きたいこと?」
古川 太蔵「最近この辺りで事件があったのはお嬢ちゃんも知ってると思うんだが、何か見たり聞いたりしてないか聞き込みをしてるんだ」
古川 太蔵「お嬢ちゃんはなにか知らないかい?なんでもいいんだが・・・」
花咲 のどか「!!」

〇橋の上

〇公園の入り口
花咲 のどか「・・・・・・いえ、なんにも知りません・・・」
古川 太蔵「?」
古川 太蔵「そうかい?ならいいんだ。邪魔してしまったな」
宮川 慶一「これから学校?気をつけてね」
古川 太蔵「なにか思い出したら連絡してくれ」
花咲 のどか「はい・・・」
古川 太蔵「・・・・・・」
宮川 慶一「古川さん。どうかしたんですか?」
古川 太蔵「いや・・・さっきの娘。俺たちが事件のことを聞くと妙に驚いてなかったか?その後も目を逸してたし」
宮川 慶一「まさか!!あの娘が事件に関わってると?」
古川 太蔵「そいつは分からねぇが、何かを知っているような感じではあったな・・・まぁ、考えすぎかもしれねぇが」
古川 太蔵「それより、防犯カメラの映像はチェックしたのか?」
宮川 慶一「はい。ですが怪しい人物は映ってないんです。被害者がこの公園に入る前も後も・・・」
古川 太蔵「例の失踪事件はどうだ?」
宮川 慶一「女子高生の失踪事件ですよね?それも不自然なほど目撃情報がないんです・・・」
古川 太蔵「クソ!どうなってやがる!カメラには何も映ってねぇ!目撃情報もねぇ!」
古川 太蔵「何がどうなってやがる!ここ最近の事件はおかしな事ばかりだ!」
宮川 慶一「もう一度周辺の聞き込みをしますか?」
古川 太蔵「そうだな。はじめからやり直しだ」
宮川 慶一「ハイッ!」
古川 太蔵(俺たちの知らないところで何か起こってんのか?)

〇教室
花咲 のどか(警察にまで声を掛けられるなんて。おかしなことばかりだけど、もうあんなことは起きないだろうし・・・)
本間 香苗「おかしな顔してどした?」
花咲 のどか「い、いきなり後ろから声を掛けてこないで!あと、おかしな顔ってどういう意味!?」
本間 香苗「あはは!!ごめんごめん!!」
真島 典子「香苗さんあまりからかってはいけませんよ」
本間 香苗「いや〜ちょっとのどかが気がかりだったから!」
花咲 のどか「えっ!?」
真島 典子「昨日一日のどかの様子がおかしかったから心配していたんです」
花咲 のどか「香苗・・・典子・・・」
花咲 のどか「・・・・・・」
花咲 のどか「ありがとう。もう大丈夫だよ」
本間 香苗「そんなら良かった!じゃあさ、今日の放課後3人でクレープ食べに行かない?」
花咲 のどか「わ!!いいね!」
真島 典子「ハイ!!」
本間 香苗「よ〜し!じゃあ、放課後──」
「真島」
葉島 秀「・・・」

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