不燃神~フネンガミ~

山本律磨

祭礼(1)(脚本)

不燃神~フネンガミ~

山本律磨

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〇山間の田舎道
東山「え~ご町内の皆様~本日羽々矢村神社にて『天探命鎮魂慰霊祭』が行われま~す」
東山「皆様には是非お誘い合わせの上おこしいただきたく存じま~す」
剣持「・・・」
「おい!」
龍田「うしろの席でふんぞり返っちょる場合じゃないぜよ」
龍田「一人でも多く集めんといかんきに。おんしも協力せいや」
剣持「だからってこんなやり方・・・」
龍田「このまま、アイツらをのさばらせちょってええんか?」
龍田「そのうちローカルニュースどころか全国に知れ渡ってしまうぜよ」
龍田「ちゅうわけで、役場からもひと言どうぞ」
東山「だ、そうです」
剣持「村民の皆様。役場よりお知らせ致します」
剣持「本日、羽々矢神社にて・・・」

〇散らかった居間
ハンザキ「・・・」
ハンザキ「・・・」
ハンザキ「・・・社務所からか」
ハンザキ「何だ?」
  『こーんばーんみー』
ハンザキ「もう昼だぞ」
  『こーんにーちみー』
ハンザキ「うるせえな。聞こえてるよ女神様」
ハンザキ「やっと天の岩戸から出て来たか?」
  『てーへんでございます』
  『神社が包囲されているでございます』
ハンザキ「ああ?」
ハンザキ「包囲?」

〇古びた神社
龍田「わーっはっはっは!」
龍田「ゴミもどかした!埃も消えた!何て爽やかな朝じゃ!」
龍田「まさに・・・」
(言うぞ・・・言うぞ・・・『アレ』言うぞ)
龍田「羽々矢村の夜明けぜよおおおおおッ!」
東山(言っちゃった・・・)
西川(予想通り過ぎて恥ずかしくねーのかな?)
雅「おー。集まってるねー」
樹「お祭りやるんだってー?」
紀代子「きんぎょすくいどこー?」
貴志「俺の完璧なカタヌキ見せてやんよ」
勝「そういうお祭りじゃないみたいだよ」
貴志「え?」
環「・・・」
御厨「こちらより向こう、拝殿側は結界となっております。注連縄の外にてご参拝下さい」
犬塚伝七「おい、拝殿の様子はどうだ?」
猫上一也「裏口などありません。恐らくはまだ神社の中にいるものかと」
犬塚伝七「そうか・・・」
剣持「そろそろ始まります」
剣持「その・・・くれぐれも手荒な真似だけは」
猫上一也「分かってます」
犬塚伝七「ああ、俺達の目的は・・・」
  『おい!何やってんだコラァ!』
犬塚伝七「ふん。役者が全員揃ったってわけか」
  つづく

次のエピソード:祭礼(2)

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