ヴィクトリア

ゆでたま男

エピソード1(脚本)

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〇古い本
  ときは19世紀。産業革命以降大きく飛躍した蒸気機関技術により、人類はそれまでにない豊かな生活を手にいれた。
  だが、急激な発展の陰で問題も起きていた。新しい都市が次々にでき、人口が増加すると、治安が悪化。
  警察は次第に手に終えなくなってゆく。
  そこで、政府は犯罪者に賞金をかけ、カウボーイやカウガールという賞金稼ぎにその役割を分担してもらうことになった。

〇中世の街並み
  銃弾がブルースの頬をかすめた。敵は数十人はいる。
  ブルースは、賞金稼ぎとして、今まであらゆる危機的状況をを乗り越えて来たが、ここが年貢の納め時と悟った。
ブルース「いいか、ヴィクトリア。もう一緒にはいられない」
ヴィクトリア「そんなのいやだ」
ブルース「わがまま言わないでくれ。合図をしたら、あの茂みの方へ向かって逃げるんだ。絶対に振り向くな。わかったな」
ヴィクトリア「うん」
ブルース「いい子だ。いくぞ。3、2、1、走れ」
  ヴィクトリアは走り続けた。

〇黒背景
  10年後。

〇宿舎
ゲイル「動くな、その場に伏せろ」
  突然入り口から入ってきた男は、近くにいた女の子を捕まえて言った。
ゲイル「少しでもおかしなことをすると、こいつの頭が吹っ飛ぶぞ」
  リボルバー式の銃を、女の子の頭に押し当てる。
ゲイル「この銀行の責任者は誰だ?」
  みな下を向くなか、男が手を挙げた。
銀行の責任者「私だ」
ゲイル「金と車を用意しろ」
銀行の責任者「は、はい」
女「ちょっと、いい?」
  一人の女が立ち上がった。
ゲイル「あ?なんだ。ぶっ殺されてーのか」
女「あなたとっても素敵だわ。私も一緒につれて行って」
ゲイル「ほぉ。いい心がけだ。こっちに来い」
  ゲイルは、女の子を離し、女を後ろから羽交い締めにした。
ゲイル「お前、いい女だな。名前は何て言うんだ」
女「あなたの名前を先に教えてよ」
ゲイル「俺はゲイル様だ。この界隈じゃ有名なんだぜ、悪党でな」
  ゲイルは、左手でナイフを取り出すと、服のボタンを、上からナイフで一つずつはずしていく。
女「ちょっと、1万ベイルのシャツよ」
ゲイル「そんなもんいくらでも買ってやるよ。金を持ってここを出て、お前を楽しんでからな」
  ゲイルは、女の体を反転させて、正面を向かせる。シャツがはだけて、谷間が見えた。
  その瞬間、男の顔が凍りつく。
  左胸にチェリーのタトゥーがあったからだ。
ゲイル「そのタトゥーは」
女「あら、何か問題かしら」
ゲイル「お、お前はもしかして」
  女は、不適な笑みを浮かべると、ひざで男の下腹部を強く蹴りあげた。
ゲイル「うげぇっ」
  ゲイルの後ろに回り、ヘッドロックを決める。
ゲイル「ぐ、ぐぅるしぃ~」
女「教えて上げるわ。私の名前はね、ヴィクトリアよ」
  ヴィクトリアは、ゲイルの服を脱がせて手首を縛り上げると、銀行の外へ向かった。
ヴィクトリア「まったくいい度胸ね、私を相手に一人で強盗なんて。安く見られたもんだわ」
ゲイル「あんたがいるなんて聞いてなかった」
ヴィクトリア「聞いてたらどうなのよ」
ゲイル「100人は仲間を連れて来てたな」

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コメント

  • スチームパンクの世界が魅力的で、無頼な女主人公もかっこよく!
    以後の展開があれば、それも楽しみです!!
    なかなか ぴったりくる素材なども少なくて大変でしょうが、 頑張ってください 🤗

  • ヴィクトリアに一方的にやられてばかりじゃなくて口の減らない感じのアーロンも魅力的で、この二人のコンビはなかなかいい感じですね。スチームパンクの世界観やファッションが大好きなので今後の展開に期待大です。

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