エピソード2(脚本)
〇貴族の応接間
ヴィクトリア「ただいま」
ミッチ「おかえりなさい。どうだった?」
ヴィクトリア「うん、ちょろいもんよ」
テーブルの上には、機械か散乱している。
その原因をつくったのは、例のごとくミッチだ。
大学では、理論物理学と代数幾何学と電子機械工学の分野で博士号を同時に取った天才である。
メカニックとしての腕を信頼している一方、人間性には相当な不備があるとヴィクトリアは考えていた。
ヴィクトリア「また散らかしたわね」
ミッチは、時計を見た。
ミッチ「2時間42分59秒前に片付けたよ」
ヴィクトリア「じゃあ、その2時間42分59秒の間にいったい何があったのかしら」
ふと、気が付くと、呆れ顔のヴィクトリアのつま先に何か乗っている。
ヴィクトリア「何これ?」
ミッチ「虫の形態を模したロボット。自立式で動くんだ」
ヴィクトリア「ふ~ん。で、何の役にたつわけ?」
ミッチ「だ、だって可愛いだろ」
ヴィクトリア「・・・全然」
つま先を蹴りあげ虫を飛ばすと、椅子に座った。
ミッチ「何すんだよ」
ヴィクトリア「それより、頼んでおいたものは?」
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