不燃神~フネンガミ~

山本律磨

交信(3)(脚本)

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山本律磨

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〇古びた神社
ハンザキ「・・・」
  『ウソつき・・・』
ハンザキ「・・・」
「すみません」
犬塚伝七「私、週刊ズバットの犬塚と申します」
猫上一也「猫上と申します」
犬塚伝七「ここの地主さんですよね」
ハンザキ「取材ならお断りだ」
犬塚伝七「取材料も出しますよ。言い値で結構です」
ハンザキ「金には困ってない」
猫上一也「今日は御神体様はおいでですか?」
ハンザキ「天の岩戸に隠れて出てこなくなった」
猫上一也「はい?」
ハンザキ「お前ら、本当に記者か?」
ハンザキ「だとしたら、とんだヘボ記者だな」
ハンザキ「ヘラヘラ笑えば誰でも心を開くと思ったら大間違いだぞ」
犬塚伝七「そ、そうなんですよ~。編集長にどやされてばかりで」
猫上一也「話題の『ゴミ神社の御神体ちゃん』を取材してハナをあかしてやろうと・・・」
ハンザキ「知った事か。帰れ」
犬塚伝七「まあまあそう仰らず」
ハンザキ「帰れ!」
犬塚伝七「うわっ!ちょっとちょっと!」
猫上一也「テレビで見たヤツ!テレビで見たヤツ!」
ハンザキ「帰れコラァ!」
ハンザキ「俺は今、つくづくムカついてんだ」
ハンザキ「自分によ・・・」

〇神社の石段
猫上一也「あーびっくりした」
犬塚伝七「傘振り回されたくらいでビビッてどうする」
猫上一也「違いますよ」
猫上一也「見かけによらず鋭いなって思って」
犬塚伝七「しょうがない。役場の方に行くか」
猫上一也「記者としてですか?」
犬塚伝七「な、わけないだろ」
犬塚伝七「同じ『公僕』としてガツンと尻叩いてやる」
猫上一也「了解しました!」
  つづく

次のエピソード:交信(4)

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