青春盗聴譚

穂橋吾郎

エピソード4(脚本)

青春盗聴譚

穂橋吾郎

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〇通学路
久保田光「・・・・・・」
戸村龍也「いいじゃん、作ってよ!」
久保田光「ついて来ないで・・・」
戸村龍也「だからね、こう、変声機的なね、蝶ネクタイ型的なね」
戸村龍也「そういうのがあれば、久保ちゃんに盗撮されてても、俺は安心して生活することができんのよ」
久保田光「・・・・・・」
戸村龍也「うぅ・・・おーいおいおい」
戸村龍也「だって俺、久保ちゃんが盗撮してるって知ってから、おちおち好きなエロ動画も見れなくて辛いったら・・・おーいおいおい」
久保田光「わ、わかった、作るから、静かにして」
戸村龍也「いえっふー、真実はだいたい一つ!」
久保田光「はぁ、もう・・・」
戸村龍也「お、久保ちゃんなんかやったか?」
久保田光「な、なんでそうなるんだよ」
久保田光「パトカー・・・」
ホームレス「・・・・・・」
ホームレス「警察なんて、税金泥棒だ」
戸村龍也「そうだそうだ、税金はんたーい」
久保田光「やめろよ」
ホームレス「お前等みたいなガキになにがわかる、親に甘えて生きてるくせして」
ホームレス「よこせ、もってるもん全部よこせ」
戸村龍也「あ、やば」
久保田光「ちょ、待って」
ホームレス「ちっ、くそがきどもが」

〇田舎の学校

〇まっすぐの廊下

〇特別教室
久保田光「・・・・・・」
長瀬美鈴「あ、久保田、ホントにここにいた」
久保田光「え」
長瀬美鈴「お前な、今日は集団下校だよ。聞いてなかったのか?」
長瀬美鈴「てか、他に誰もいない時点で気付け」
久保田光「あ、すみませ、え、じゃあ」
長瀬美鈴「手話クラブも無し、みんなで速やかに下校」
久保田光「あ、そう、ですか・・・」
久保田光「・・・はぁ。帰ります」
久保田光「あ!」
灰島櫻「残念だったね」
久保田光「あ、えっと、はい」
灰島櫻「毎日、欠かさず来てて偉いね。ホントに、手話好きなんだね」
久保田光「えっと、なんて?」
長瀬美鈴「毎日来て偉いねって、手話好きなんだって」
長瀬美鈴「ったく、体育もそのぐらいの気持ちでやってくれ」
久保田光「・・・・・・」
  光は櫻(さくら)に向き直ると、手話の仕草をする。
久保田光「は、はい、好きです、手話」
長瀬美鈴「・・・お前、それだと『あなたを愛しています』だぞ」
久保田光「え、嘘、いや、それは違くて!」
長瀬美鈴「すまん櫻、わざわざ来てもらったのに」

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コメント

  • 手話を取り入れたり、やっぱり他の作家の方と全然違う要素があって素晴らしいですね!!
    オリジナリティがすごく高い方なんだと思います。😲

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