1章-15.兄のステータス(脚本)
〇古い本
タカ兄は話し始めた──。
ユウトの行方が分からなくなってから今日までの事を──
助けた2人組の男性によって殴られ気絶させられて・・・
気がついたら食料を持ってこの場から逃げていたこと・・・
その際教室の扉を全開にして出ていき、閉めようとした時にゾンビに見つかってしまい、危なかったことを教えてくれた。
〇おしゃれな教室
橘 優人「なにその人たち!!!!!!!! タカ兄を殴って食料奪うなんて・・・!!!!」
橘 優人「タカ兄!!!!!! 本当に危なかったんだよ!!!!!!」
橘 貴也「そ、それより・・・!!」
橘 優人「タカ兄!?!? どうしたの?」
橘 貴也「その力・・・ 俺にも・・・・・・使えるようになったりしないのか?」
橘 優人(――??)
橘 優人(はっ!も、もももももしかして!!! タカ兄って、厨二病――――――)
橘 貴也「・・・いや。 決して厨二病ではないからな!」
橘 優人「え?な、なんで考えてることわかったの?」
橘 貴也「ユウトは、考えてることが顔に出るから分かりやすいんだよ!!!!」
そういいながらタカ兄は頭を撫でながら言った。
橘 貴也「その力があれば、今度は家族やユウトを危険な目に合わせずに済むからな!」
橘 優人(た、、、タカ兄!!! カッコイイ――――!!)
橘 優人(それじゃ僕も協力しなきゃね!!)
橘 優人「わ、わかった! 使えるか調べてみるから!! タカ兄のこと鑑定してもいい!?!?」
橘 貴也「へぇ・・・!! 鑑定か・・・!! いいぞ!!」
橘 優人「わかった!!!!!!」
タカ兄に手をかざして唱えた。
橘 優人「【鑑定《ステータスオープン》】」
橘 優人(う、うーむ!!!! これまたツッコミどころが多いな)
橘 貴也「へぇ・・・!! 勇者の卵って・・・・・・!! 異世界っぽいな」
タカ兄が、僕の開いた鑑定画面を見ながら呟いていた。
橘 優人「・・・え!?」
橘 優人「え?タカ兄?これ見えてるの?」
橘 貴也「う、うん!! 見えてるぞ!!」
ユウトが焦るのも無理もない。
鑑定画面は、基本的に唱えた本人以外が見ることは出来ないのだ。
その画面を、ユウトの兄のタカヤはみることができていた。
橘 優人「え!?え!?」
そのため、ユウトは大混乱を起こしていた。
橘 貴也「あッ! スキルに魔法ってあるな。 この場合・・・魔法使えるってことなのか!?」
橘 優人「あ・・・!! うん!!覚えられると思うよ!!!!!!」
橘 優人「だけど覚えるには本来の呪文とイメージ と魔力の──」
橘 貴也「【鑑定《ステータスオープン》】」
急にユウトに手をかざして、唱えたのだ!!
橘 優人「なっ・・・!?!?!?!?」
橘 貴也「う、うわ!!!! 凄い!!!!」
橘 優人「・・・・・・えっ?え・・・・・・っ? つ、使えちゃった?」
ユウトはさらに大混乱だった。
橘 優人「・・・・・・まじかぁ」
色々と考えていたが・・・
そういえば異世界《ノアン》の勇者も色々規格外だったな・・・
と、思い出し・・・。
タカ兄は凄い!!
と結論づけて、あとの考えを放棄した。
橘 貴也「おぉ・・・!!!! 俺にも使えたな・・・!!」
橘 優人(タカ兄って実はチートだな・・・)
そう考えながら、ユウトの鑑定画面をタカ兄にマジマジと見られるのであった。
〇おしゃれな教室
数分後──
その後、タカ兄と相談しながら今必要になりそうな最低限の魔法を伝授していった。
・・・
口にしたら1発で使えてしまうことを・・・
果たして伝授と言っていいのか悩むところだ・・・・・・。
そんなことを考えながらタカ兄を鑑定してみる!!
橘 優人(【鑑定《ステータスオープン》】)
橘 優人「やっぱり!!!!!! 魔法一覧が出来ている!!!!!!」
ユウトは、《魔法一覧》を選択し・・・
教えた魔法が表示されているか確認する。
橘 優人「まずは生活魔法から・・・」
橘 貴也「【火生成《ファイア-》】」
橘 貴也「【水生成《ウォーター》】」
橘 貴也「【風生成《ウインド》】」
橘 貴也「【乾燥《ドライ》】」
周りが一気に乾燥した!!!!!!
橘 貴也「【土生成《ソイル》】」
橘 貴也「【氷生成《アイス》】」
橘 貴也「【雷生成《サンダー》】」
橘 貴也「【光生成《ライト》】」
橘 貴也「【闇生成《ダーク》】」
橘 貴也「【洗浄《クリーン》】」
橘 優人(・・・ 生活魔法だから詠唱しなくても使えるけど・・・。 ま、最初だもんね・・・ 唱えたくなるよね・・・!!)
ユウトはそう考えながら鑑定画面を見ながら《魔法一覧》の続きを確認する。
〇おしゃれな教室
橘 優人「・・・次は時空魔法だね!!!!」
橘 貴也「【空間収納《アイテムボックス》】」
タカ兄は、残っている飲食類全てを収納してしまった。
そうとうあの男二人組に対して怒っているのだろう・・・
橘 貴也「【転移《ムーヴ》】」
タカ兄は、教室内の色んなところに消えて現れてを繰り返していた。
橘 優人「次は・・・」
橘 優人「風魔法・・・」
橘 貴也「【空中飛行《フライ》】」
すると、タカ兄は飛び上がり・・・
教室内を飛び回った!!!!
橘 優人「次は・・・」
橘 優人「・・・神聖魔法か・・・!!!!」
タカ兄は見つけたハサミで少し指を切り、血が滲み出てきたところに・・・
橘 貴也「【治癒《ヒール》】」
そして治ってるところを確認して微笑んでいた。
橘 優人「次は・・・」
橘 優人「無属性魔法だね!!!!!!」
橘 貴也「【念話《テレパシー》】」
橘 貴也「おーい!! ユウト!!聞こえるかぁ!?」
橘 優人「タカ兄!! うん!! 聞こえるよ!!!!」
覚えたての念話魔法を使って会話したのだった・・・。