1章-11.橘貴也⑤(脚本)
〇おしゃれな教室
橘 貴也(目が覚めると太陽も高い位置に登ったようでジリジリと暑さが半端なかった・・・)
橘 貴也「んッ・・・」
橘 貴也(それでもゾンビたちは・・・ 外をウロウロとしているようだ!!)
橘 貴也(そして、学校の中にいるゾンビの数も増えてる気がする・・・)
橘 結奈「あっ!タカ兄! おはよう!よく寝てたね!」
橘 貴也「おはよう!ユナ!」
橘 貴也(そう言いながらユナはお菓子とお茶を持ってきてくれた!!)
橘 貴也「ありがとう!!!!」
橘 貴也(そして二人はお菓子を食べ始めた・・・)
橘 貴也「・・・今は・・・11時か・・・」
橘 貴也「結構寝たな・・・」
橘 結奈「・・・うん。 廊下にゾンビいる以外は変わったところなかったよ・・・」
橘 貴也「・・・ そのゾンビが一番やばいけどな!!」
橘 結奈「たしかに!!!!」
橘 貴也「ユナは、顔色は良―― くはなさそうだな?」
橘 貴也「体調大丈夫か!?!?」
橘 貴也(長い息を吐きながらユナは話し始めた・・・)
橘 結奈「風邪かな?身体がだるくて、頭が痛いの・・・」
橘 結奈「でもこの状況だから・・・・・・!!!!」
橘 貴也「・・・そうか。 でも無理は良くないな!!!! 俺が見張るからユナは眠っておけ!!!!」
橘 結奈「う、うん!!!! ありがとう。タカ兄!!!!!!」
橘 貴也(そういうと、ユナはフラフラしながらベッドもどきの場所で丸くなって横たわっていた・・・)
橘 貴也(ホワイトボードなどで仕切っているので、万が一この教室にゾンビが入ってきても簡単には見つからないようになっている!!)
橘 貴也(俺は、ユナのところにお茶とお菓子をいくつかもっていくついでにブランケットをかけたあとおでこを触ってみる・・・)
橘 貴也「・・・かなり熱い・・・ 高熱かもしれないな・・・」
橘 貴也(ユナは微動だにしないことから、すぐに寝てしまったようだ──)
橘 貴也「――よっぽど辛かったんだろうな。 ・・・薬がないのが痛いな・・・。 とりあえず・・・様子見るか・・・」
橘 貴也(スっと静かにその場から離れ、周りを確認してみる・・・)
橘 貴也(テレビが切れている──)
橘 貴也(リモコンで電源ONにしても、直接ボタンでONにしても、コンセントを抜いてさしてみても反応ない・・・)
橘 貴也(扇風機も同様に全て切れている・・・)
橘 貴也(考えられるのは――。 電気が通ってない・・・)
橘 貴也「・・・」
橘 貴也「かなり状況悪そうだな・・・ 嫌な予感しかしないな・・・!!!!」
橘 貴也(そんな中人影が見えたので窓から外を見てみると、高校生ぐらいの3人組が、ゾンビから逃げながら小学校内に入ってきた!!)
橘 貴也「・・・人が来た!!!!」
〇おしゃれな教室
・・・数分後──
「うわー!!!!助けてくれー!!!!」
橘 貴也(廊下から叫び声が聞こえた・・・!!)
橘 貴也(俺は出入口をこっそり廊下へ顔を出し、様子を伺うのだった!!)
〇まっすぐの廊下
橘 貴也(そっと顔を出してみると、教室の入口付近にはゾンビはいないようだ・・・)
橘 貴也(廊下の先には1人の男性がゾンビに組み敷かれ、あと2人は多目的室方面に向かって走ってきた・・・)
橘 貴也「おい!ここだ!!」
橘 貴也(俺は気づくと声をかけていた!!)
橘 貴也(声に気づいた2人の男子は教室に入ってきた。・・・)
橘 貴也「・・・・・・」
橘 貴也(組み敷かれたもう1人の男子は既に噛まれてしまって動かなくなっていたので、静かにドアを閉めた・・・)
〇おしゃれな教室
モブ(ヤンキー1)「はぁ。はぁ。 あ・・・・・・ありがとう。助かった!」
モブ(ヤンキー2)「はぁはぁ。 助かったっす!」
橘 貴也「もう1人のやつは残念だったな・・・・・・」
モブ(ヤンキー1)「いや。いいんだ。本当にありがとう」
橘 貴也(そういうと2人とも周りをキョロキョロと見回していた・・・!!!!)
橘 貴也「・・・」
橘 貴也(この2人柄悪いな・・・)
モブ(ヤンキー1)「そういえば! ここって食料や飲み物ってもって無いの!?!?」
橘 貴也(俺は、その質問をされた時なぜかヒヤッとした!!!!)
橘 貴也(この2人に果たして教えて良いのか・・・)
橘 貴也(なんとも言えない不安感が拭えないのだ!!)
橘 貴也(なんと答えるべきか考えていると・・・ 教室内をウロウロしていたもう1人の男性がダンボールを見つけてしまった!!)
モブ(ヤンキー2)「先輩! このダンボール箱にたくさんお菓子や飲物ありまっせ!」
モブ(ヤンキー1)「おぉ!なんという幸運!」
橘 貴也(俺は助けた男性の1人に急に首の後ろ付近を殴られた・・・)
橘 貴也「ヴっ・・・」
モブ(ヤンキー1)「へへへ🎶」
モブ(ヤンキー2)「ケケケ🎶」
橘 貴也(突然の事で回避もできず、助けたことを後悔しながら、意識を失ったのだった・・・)