地球出身の光の大賢者

檸檬桃緑茶

1章-06.ゾンビの検証②(脚本)

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〇シンプルなワンルーム
  その後・・・。
  ユウトは1時間程かけて、外を徘徊するゾンビに対して色々な魔法を使って効果を確認していた。
  その結果、神聖魔法の効果は凄まじかった。
  本来、回復魔法である【治癒《ヒール》】でさえ、ゾンビたちを倒すことが出来たのである。
  ただし・・・
  倒したゾンビたちは同じく『呪い(解除中)』『浄化失敗』の状態だった。
橘 優人「異世界《ノアン》では・・・ ゾンビ【治癒《ヒール》】をしても・・・ 足止め程度だったのになぁ・・・」
橘 優人「あれは──」

〇洞窟の深部
  ユウトが異世界《ノアン》に飛ばされて数年たち・・・
  【魔王】を倒すべく経験を積むためにダンジョン探索に初めて挑戦した日のことだっだ。
橘 優人(20代)「ぞ、ゾンビ!?!?」
【聖女】20代「気持ち悪い。 臭い!!」
橘 優人(20代)「・・・え!?」
【勇者】20代「・・・やれ!!ユウト!!」
橘 優人(20代)「は、はぁ!?!?!? お前勇者だろ!?」
【勇者】20代「お前は賢者だ!! 大丈夫・・・!! やれるはずだ!!」
橘 優人(20代)「・・・・・・」
【勇者】20代「俺は、聖女の怒りを窘めないとな・・・」
【聖女】20代「あら♡」
【勇者】20代「向こうへ行こうか・・・!! 頼んだぞ!! ユウト!!」
橘 優人(20代)「・・・」
橘 優人(20代)(こ、この世界来て初めてのゾンビ戦だ・・・!!!! 緊張する・・・!!)
橘 優人(20代)(そうだ!! 異世界転生系の漫画だとゾンビに【治癒《ヒール》】は効く!! ってあったな!!)
橘 優人(20代)「よし!!!!!!」
橘 優人(20代)(【治癒《ヒール》】)
橘 優人(20代)「・・・!?!?」
橘 優人(20代)「あれ!? あのゾンビ止まったまま動かない──」
【聖女】20代「おいコラ!!」
【聖女】20代「ゾンビに【治癒《ヒール》】かけるとかふざけてんのか? 頭湧いてんのか?」
橘 優人(20代)「す、すまん!! もしかしたら効くんじゃないかって──」
【聖女】20代「効くわけねぇだろ!! 【治癒《ヒール》】は回復魔法だぞ!?」
橘 優人(20代)「た、試してみたかっただけだ・・・」
【聖女】20代「チッ・・・」
橘 優人(20代)(こいつ本当にやべーな。 本当に聖女かよ!)
【聖女】20代「・・・なんか言った!?」
橘 優人(20代)「ヒッ・・・ い、いや!! 何にも!!!!」
【聖女】20代「・・・ふん!」
橘 優人(20代)(なに!? 心読めんの!? やべーな。聖女・・・)
橘 優人(20代)(・・・よし!! 気を取り直して・・・!!!!)
橘 優人(20代)(【聖雨《ホーリーレイ》】)
橘 優人(20代)「よし!!!! 今度は完璧!!」
【聖女】20代「出来るならトロトロしないで早くやれよ!! 【治癒《ヒール》】かけた時はマジ殴ろうかと思ったわ!!」
橘 優人(20代)「ヒッ・・・!!!!」
【勇者】20代「まぁまぁ!! じゃ、進もうか!!」
【聖女】20代「は~い♡」
橘 優人(20代)「・・・・・・」
橘 優人(20代)(勇者も役にたたねぇな・・・)
  そしてユウトや勇者御一行は魔物退治へとその日も励んでいたのだった。
  ────

〇シンプルなワンルーム
橘 優人「今思い出しても・・・。 ゾンビより【聖女】が怖かったな・・・」
橘 優人「・・・・・・」
橘 優人「・・・コホン!!!」
  つまり・・・
  検証した結果・・・
  ステータス画面にもあったように・・・
  某ゾンビ映画と違って、頭を銃で撃ち抜いたり・・・
  頭を体から切り離したら完全に死ぬ・・・
  という事はなく、感染源を倒さない限り・・・何度でもゾンビとして蘇ってしまうようだ・・・。
  ちなみに・・・!!!!
  結界魔法にぶつかって倒れたゾンビは、10分後にはゾンビとしてまた立ち上がっていた。
  そして・・・
  頭や体全身の原型を留めていないまま倒れているゾンビも、ステータスは変わらず『呪い(解除中)』『浄化失敗』だった。
  『浄化失敗』時は、感染源がゾンビとして復活するよう回復を施しているらしいので・・・。
  ゾンビとして復活してくるのだろう・・・
橘 優人「・・・ さっき公園にも結界はったしな・・・」

〇広い公園
  ────
  少し前の公園・・・
橘 優人「【神聖結界《ホーリネス・バリア》】」

〇広い公園

〇シンプルなワンルーム
  【神聖結界《ホーリネス・バリア》】の結界魔法をはり、周辺にいたゾンビたちを結界内に置いてくことにした。
  おかげで、公園にいる結界内のゾンビ?たちは、蘇る隙もないようだ。
  眠ったように微動だにしなくなったのであった。
  家に帰ってきたユウトは、また庭付近にゾンビがウロウロしているところを目撃した──
橘 優人「よし・・・!! 家の結界を、範囲を拡張しよう!!!!」
  家族以外の侵入を防ぎ、万が一入ってきたら倒して入口の外に排除するようイメージしながら唱える。
橘 優人「【神聖結界《ホーリネス・バリア》】」

〇おしゃれなリビングダイニング

〇一戸建て

〇シンプルなワンルーム
  いつもよりMPが減っている感覚がある──
  ・・・が!!!!!!
  すぐにMAXになった。
橘 優人「《∞》・・・凄いな!!!!」
  玄関や庭付近からパタパタと倒れる音がして、そのあと遠くでドサドサって音が聞こえた
橘 優人「・・・」
橘 優人「うん・・・!! ゾンビさんかな・・・!?」
橘 優人「よし! 【気配探知《ディテクション》】にも家周辺に異常はない!!」
橘 優人「そして!!!! 結界と、侵入者防止もバッチリ効いてる!!」
橘 優人「・・・」
橘 優人「タカ兄・・・!! ユナ姉・・・!!」
橘 優人「父さん・・・!! 母さん・・・!!」
橘 優人「・・・無事だろうか・・・」
橘 優人「よし!!」
橘 優人「皆を探そう!!」
橘 優人「・・・この力があれば!! きっと守れるはず!!!!!!」
  タカ兄、ユナ姉を探しに行ってきます!!!!

次のエピソード:1章-07.橘貴也①

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