1章-02.状況整理②(脚本)
〇シンプルなワンルーム
そうだ!!!!!!!!
ユウトは、異世界《ノアン》では【光の大賢者】と呼ばれ、魔法は大得意だった!!!!
地球でも、もしかしたら魔法が・・・使えるかもしれない。
そして・・・
もし使えるなら異世界《ノアン》に居たということも本当・・・と言うことになる。
よし!確認してみよう!
橘 優人「・・・ッ!!!!!!」
なんて口で言うと思った?
口には出さないよ。
無詠唱でも大丈夫だからね。
異世界で魔法使えるようになった最初の頃・・・。
魔法使えることが嬉しくて、口に出して詠唱していたら・・・
周りの人や師匠には、生暖かい目で見られていた。
めちゃくちゃ恥ずかしかった・・・。
その後、無詠唱の存在を知り・・・
詠唱して魔法使うことを封印した・・・。
橘 優人「って!!!! 僕は誰に言い訳してるんだ!!!!」
コホン、と咳払いをして気を取り直すのだった。
〇シンプルなワンルーム
橘 優人(【鑑定《ステータスオープン》】)
橘 優人「やっぱり・・・!!!! 異世界《ノアン》に行っていたのは夢じゃない!!!!」
橘 優人「本当だったんだ!!!!」
橘 優人「・・・というか!! この小さい姿は、小学5年生だったのか!!」
橘 優人「小学5年生・・・!!!!」
橘 優人「・・・ 異世界《ノアン》に行く直前の姿・・・ なのだろうか!?!?」
・・・
異世界《ノアン》で数百年以上は過ごしていたはずだ。
橘 優人「うーん・・・。」
だが・・・。
何度確認しても今のユウトの姿は小学5年生だった。
橘 優人「もしかして・・・ 異世界《ノアン》と地球では時間の流れが異なっている・・・ のかな?」
橘 優人「それとも・・・」
橘 優人「地球と異世界《ノアン》は同じ時間の流れで進んでいて、僕の身体だけ小学生になってしまった・・・とか・・・?」
もし、ユウトだけが小さい姿になってしまっている場合・・・
地球も数百年過ぎていることになる。
・・・つまり!!
橘 優人「お父さんもお母さんも・・・ タカ兄もユナ姉も・・・ もう死んじゃってるかもしれないってこと・・・!!!?!?」
そう考えると、ユウトは”知る”事が少し怖くなってしまった。!!
橘 優人「・・・よし・・・!!!」
橘 優人「まずは目の前のことから確認しよう!」
ユウトは、マイナスになる思考を強制的に別のことへと移行した。
そう──。
ステータス画面に表示された内容についてだ・・・
端から端まで丁寧に確認してみているのだが、色々と気になる点があるのだ。
何故・・・
種族の人間の後に『?』がついているのか?
何故・・・
年齢の括弧内が『???歳』となっているのか?
何故・・・
MPが『∞』となっているのか?
何故・・・
MP以外のパラメータが9で揃っているのか?バグなのか?
異世界《ノアン》にいた時は、こんな凶悪なステータスではなかったはずだ!!
正直、細かい数字に自信はない!!
・・・・・・
だが!!!
MPは《9000》ぐらい・・・。
魔攻は《8000》ぐらい・・・。
魔防は《7000》ぐらい・・・!
だったはずだ!!
・・・。
そのため、!9で揃うのはさすがのユウトもバグを疑わずにはいられなかった。
橘 優人「うーん。。。 ナゾだ」
でも・・・
今は考えても答えは出ないし、気にするのはやめよう。
橘 優人「覚えた魔法はどうなってるんだろう??」
橘 優人「魔法は特に変わってない!! 良かった・・・!」
橘 優人「よし!!」
橘 優人「試しに火を出してみよう!!!!!!」
橘 優人(火球《ファイアーボール》!!!!)
すると・・・。
手のひらや周りに火の玉がでてきた。
橘 優人「よし!!!!!!」
魔法については問題ないようだ。
【鑑定《ステータスオープン》】も【火球《ファイアーボール》】も使えてる!!!!
この分だと、他の魔法も問題なさそうだけど。
・・・
確認は後からにしよう。
このときのユウトは、浮かれまくっていた。
家族どころか・・・
地球自体が大変なことになっていることに気づかなかった。