笑ってよ、センパイ

井上ゆの

自己紹介と放課後カラオケ(脚本)

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〇カラオケボックス
  ──カラオケ店内──
春上恋花「ほらほらぁ、 光輝くんの番よぉ〜」
原田光輝(こうなることは、俺が望んだ事だが・・・ めんどくせぇ)
  何故、光輝と恋花、瀑に空と、カラオケに来ているのか。
  それは、2、3時間前に遡る。

〇大きな木のある校舎
  弓道部にほぼ強制で入部させられた光輝は、ひとり帰ろうとしていた。
原田光輝「はぁ・・・疲れた。 何なんだ、あの女・・ まぁ、お陰で部長のこと、知れるからいいけど」
原田光輝(しかし、副部長と部長は仲良さげだったな。確か、幼なじみって言ってたか)
  光輝は、空と瀑が仲良く話している所を見ていた。幼なじみとして、と瀑は言っているが
原田光輝(あれは────。だよな)
春上恋花(はーぁ、今日も落とせなかったわぁ・・・ 天水センパイ、ガードし過ぎよねぇ ?あそこに立ってるのは、原田くんじゃない!)
春上恋花「ちょっとぉ〜原田くん! さっき弓道部に入った原田くーん」
原田光輝(どうしたらいいか。 どうしたら・・・あ。 そういえば俺、部長が笑ってるとこみたことねぇな)
  恋花の声は届かないようだ
水野空「どうしたの、恋花ちゃん。 大きな、声だして」
春上恋花「あっ、空センパイ〜 原田くんがぁ、全然恋花の声聞いてくれなくてぇ」
  わたし困ってるんです感をだしてくる恋花に空は、
水野空「私も、声かけてみる」
  空は、光輝の肩をとん、と叩いた。
原田光輝「!?」
水野空「原田くん。 恋花ちゃんが、呼んでる」
原田光輝「あ、ああ。 ありがとうございます」
春上恋花(なによぉ、わたしにはそんなリアクションしないじゃない)
原田光輝「で、なんだよ。 えーと、同学年の あー、名前、覚えてないわ。すまん」
春上恋花(えええ〜!?こんな可愛い女子覚えてないなんて、嘘でしょ? まぁ、いいわぁ ここは、あえて相手に合わせるのが1番ね)
春上恋花「春上恋花よぉ、クラスは違うけどぉ、同じ1年だから、よろしくねぇ〜」
原田光輝「春上ね。 よろしく」
春上恋花「うん!よろしくねぇ〜 あっ、そうだ!原田くん、今、時間あるぅ?」
原田光輝「時間? まぁ、空いてるけど」
春上恋花「だったらぁ、カラオケいかなーい?」
  恋花は、カラオケで2人きりになりたいようだ。
原田光輝(なんでこいつと・・・あ。いい事思いついた)
水野空「じゃあ。私は、これで。 楽しんでね」
原田光輝「待ってください、センパイ」
  空を引き止める光輝。
  光輝には、考えがあった。
水野空「?私、帰るんだけど」
天水瀑「スマン、空!待ったか?」
水野空「瀑。そこまで、待ってない」
天水瀑「そうか、なら良かった。 ・・・ん?そこにいるのは、原田と春上かもう仲良くなったんだな! 流石1年同士だ」
原田光輝「いや、そこまで」
  そこまでない、と言おうとすると、
  恋花が
春上恋花「そうなんですぅ〜 やっぱり1年同士って話しやすいというかぁ〜」
天水瀑「そうか、よかったな! じゃ、俺と空は帰るぞ」
  帰ろうとする瀑と空に、光輝は
原田光輝「センパイ方 ──カラオケ、行きませんか?」

〇カラオケボックス
  と、今に至る。
春上恋花「ほらぁ イントロ流れてきた~ 光輝くんふぁいと♡」
原田光輝(ファイトって言われてもな・・・)
  光輝はひとつ隣に座っている空と瀑をちらりと見る。
水野空(・・・?)
原田光輝(やべ、目が合った)
天水瀑「ん?どうした、空」
  一応小声で空に話しかけてきた瀑。
  それに空は
水野空「ん?なんでもない」
天水瀑「こら、噓をつくな」
水野空「・・・瀑にはお見通し、だね」
春上恋花(なあに?このふたり さっきからコソコソとぉ・・・ 見せつけてくれるじゃない)
  丁度、光輝が歌い終わると、恋花は
春上恋花「先輩方~」
天水瀑「なんだ?春上」
水野空「どうしたの」
春上恋花「賭け、しませんかぁ?」

次のエピソード:はじめての感情と弓道部入部

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