1-5.カップル誕生!(6/6)(脚本)
〇遊園地の広場
翌日──
碓氷先輩と冴夜は、遊園地に来ていた。
初めてのデート。
しかも、初めての遊園地。
冴夜の胸は朝からずっと落ち着かなかった。
王滝 冴夜「わぁ・・・♡♡」
碓氷 淳「そんなに喜んでくれるんだね。 冴夜ちゃん、遊園地は初めて?」
王滝 冴夜「あ、はい・・・!」
王滝 冴夜「恥ずかしながら・・・ 周りに一緒に行ってくれる人がいなくて・・・」
碓氷 淳「・・・」
王滝 冴夜「だから・・・! 今日は本当に楽しみにしてたんです・・・♡♡」
そう。
冴夜にとって、遊園地は初体験だった。
家族も、竜也も、こういう場所を好まない。
だからこそ――今日という日は、特別だった。
二人は並んで、園内へと足を踏み出した。
〇メリーゴーランド
メリーゴーランド──
王滝 冴夜「メリーゴーランドだ♡ すごい・・・!」
碓氷 淳「乗ってみる!?」
王滝 冴夜「うんっ♡ 乗りたいです!!」
碓氷 淳「じゃあ、行こうか」
王滝 冴夜「うん!!!!」
ゆっくり回る景色に、冴夜は終始笑顔だった。
〇ジェットコースター
ジェットコースター―
王滝 冴夜「わ・・・わぁ・・・っ!👀」
碓氷 淳「冴夜ちゃん、これは・・・・・・大丈夫そう?」
王滝 冴夜「正直・・・怖いです・・・! でも・・・乗ってみたいです・・・!」
碓氷 淳「ふふ。 じゃあ、一緒に挑戦だね」
王滝 冴夜「はい・・・・・・っ!」
悲鳴と笑い声が混じる時間は、
冴夜にとって忘れられない思い出になった。
〇お化け屋敷
お化け屋敷──
王滝 冴夜「こ、ここは・・・ ちょっと・・・怖いです・・・!」
碓氷 淳「冴夜ちゃんは怖いの苦手!?」
王滝 冴夜「はい・・・! ホラーとか・・・本当に無理で・・・」
碓氷 淳「じゃあ、無理しなくても──」
王滝 冴夜「い、行きます!!!! ・・・女は度胸です!!」
――数分後。
王滝 冴夜「こ、怖いッ・・・!! 碓氷先輩・・・!!」
冴夜は思わず、碓氷の腕にしがみついていた。
その小さな体温を感じながら、
碓氷はどこか満足そうに、冴夜を庇うように歩いていた。
〇観覧車のゴンドラ
そして――最後は観覧車。
ゆっくりと上がっていく景色。
昼に楽しんだアトラクションが、下に広がっている。
思い返すだけで、冴夜の頬は自然と緩んだ。
王滝 冴夜(楽しかったな・・・)
王滝 冴夜(・・・)
王滝 冴夜(やっぱり私・・・ 碓氷先輩のこと大好き・・・)
王滝 冴夜(今この前の返事してもいいかな!? ・・・)
その時――。
向かいに座っていたはずの碓氷が、
冴夜の隣へと腰を下ろした。
王滝 冴夜「え・・・? う、碓氷先輩・・・?」
碓氷 淳「冴夜ちゃん・・・・・・」
碓氷はそっと、冴夜の肩に腕を回し、引き寄せる。
王滝 冴夜「は、はい・・・♡♡」
王滝 冴夜(こ、これって・・・もしかして・・・!!!!♡)
碓氷 淳「冴夜ちゃん・・・ やっぱり僕・・・冴夜ちゃんのこと好きだ!!」
王滝 冴夜「・・・っ!!!♡♡」
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