1-7.話し合い(6/8)(脚本)
〇女の子の一人部屋
翌日の朝──
王滝 冴夜「・・・」
王滝 冴夜「はっ・・・!」
目を覚ました冴夜は身体中が汗でびっしょりだった。
王滝 冴夜「・・・夢? いや、違う・・・」
王滝 冴夜「これは『物語』の私だ・・・!」
王滝 冴夜「本来は起こる出来事を夢で見たってこと・・・??」
『物語』について一応の知識はあるものの、
それは主人公視点のため・・・
冴夜や碓氷のことについてはそこまで深くは語られていなかった。
そのため、この夢には戸惑いが隠せない。
だが──
王滝 冴夜「碓氷先輩・・・ かっこいい・・・♡」
最後まで冴夜を守ろうとし、
冴夜の死で世界を滅ぼす覚悟をした碓氷の姿に、
冴夜の心は、
ドキドキ♡キュンキュン♡が止まらなかった。
〇教室
翌日の朝──
これまで竜也とギリギリ登校していた冴夜だが・・・
この日は一人で登校し、自分の席に座ると、ぼんやりと机に視線を落とした。
考えているのは、ただ一つ。
王滝 冴夜(碓氷先輩と付き合った・・・♡ もう好きすぎるっ♡)
冴夜の思考は、碓氷との関係についてだけだった。
惚気けたいくらい、幸せだった。
その時だった──
火神 竜也「冴夜ッ!!!」
王滝 冴夜「・・・・なに??」
火神 竜也「昨日、家に行ったけど冴夜いなかっただろ!! どこ行ってたんだよ!」
王滝 冴夜「・・・竜也には関係ないでしょ?」
火神 竜也「関係ない、だと?俺はお前の──」
王滝 冴夜「竜也は私の幼馴染で、それ以上でもそれ以下でもないよね?」
王滝 冴夜「なんで私の行動に制限かけようとするの? 自分は約束守る気ないのに・・・」
王滝 冴夜「本当良いご身分だよね・・・」
火神 竜也「グッ・・・ ごめん! ・・・謝らせてくれッ!!!」
王滝 冴夜(・・・謝る、ね・・・)
王滝 冴夜(ごめんだけど・・・)
王滝 冴夜(私は元の『冴夜』と違って、 ドタキャンされたこと、絶対に許せない・・・)
ドタキャンされたこと。
一日中、待たされたこと。
その全部を、なかったことにはできない。
王滝 冴夜(・・・ それにしてもこの男・・・ そこまで惚れ込む価値あった?)
王滝 冴夜(いや、無理・・・・・ この男だけは生理的に無理・・・)
王滝 冴夜(私のことなんてほっといて、 ヒロイン2人とイチャイチャしとけばいいんだわ!!)
王滝 冴夜「・・・分かったわ!! お昼休みに話しましょう!」
〇学校の屋上
お昼休み──
冴夜は竜也に屋上へ連れてこられ、
向かい合って立っていた。
当然のように、瑠花と玲奈もついてきている。
火神 竜也「この前は・・・来れなくて・・・ ごめん!!!」
そう言って、竜也は深く頭を下げた。
王滝 冴夜「・・・じゃあ、そろそろ教えてくれる? なんで来れなかったのか」
火神 竜也「え? そ、それは・・・すまん!! 言えないんだ・・・」
王滝 冴夜「・・・教えられない、ねえ」
火神 竜也「うっ・・・」
王滝 冴夜「・・・・・・」
沈黙が落ちる。
火神 竜也「・・・あの日!!!! 冴夜との約束を破るつもりはなかったんだ!!」
王滝 冴夜「・・・」
火神 竜也「本当に・・・!! 本当に・・・!!!! ごめん!!!!!!」
王滝 冴夜「・・・」
王滝 冴夜「はぁ~~!!!!!!⤵︎ ⤵︎」
王滝 冴夜「今回のドタキャンだけじゃない。 突然消えたり、予定をキャンセルしたり・・・」
王滝 冴夜「だけど私を置いていくのに・・・ 瑠花さんや玲奈さんを連れていなくなる」
王滝 冴夜「つまり・・・・・・ 私には言えないこと、 この人たちは知ってるんでしょ?」
火神 竜也「・・・っ!!」
王滝 冴夜「・・・」
王滝 冴夜「何度も約束を破られて、理由ははぐらかされて」
王滝 冴夜「でも、二人は事情を知ってる」
王滝 冴夜「・・・ねえ。 私は、竜也の何を信用すればいいの?」
火神 竜也「っ!!!それ、は・・・」
王滝 冴夜「それにさ・・・ 映画とかで誘ってくれたのはいいけど・・・」
王滝 冴夜「来れないなら誘わないでよ!」
王滝 冴夜「映画、楽しみにしてたのに・・・」
王滝 冴夜「一緒に観れなくて・・・ すごく、ショックだった」
王滝 冴夜「映画だけじゃない。 楽しみにしてた予定、全部」
王滝 冴夜「竜也は簡単にドタキャンして、 謝れば許されると思ってるよね?」
火神 竜也「そんなことは・・・・」
王滝 冴夜「私のこと、 ないがしろにしてるよね?」
火神 竜也「ち、違う!そんなこと思ってない!」
王滝 冴夜「・・・もう無理」
王滝 冴夜「竜也とは、一緒にいたくない」
天水 瑠花「そ、それはさすがに・・・・・・! 竜也だって、好きでドタキャンしたわけじゃないのに!」
宇土 玲奈「そ、そうです! 冴夜さんは幼馴染なのに、信じられないんですか? ひどいです!」
王滝 冴夜「・・・は?」
王滝 冴夜「・・・ひどい?」
火神 竜也「さ、冴夜?」
王滝 冴夜「・・・なにが酷いの?」
王滝 冴夜「あなたたち、同じことされたことある?」
王滝 冴夜「予定は毎回ドタキャンされ・・・」
王滝 冴夜「予定通りに来たと思ったら、途中でいなくなったまま帰ってこないんだよ?」
天水 瑠花「で、でも・・・ それって理由があるんですよね?」
宇土 玲奈「そ、そうです! 話せばわかります!」
王滝 冴夜「・・・ 本当に、そう思う?」
「・・・え?」
王滝 冴夜「先程から話してるよね? 竜也は理由を話してくれないって・・・」
「・・・!!」
王滝 冴夜「私は!!! あなたたちが何をしてるのかはわからない・・・」
王滝 冴夜「だけど・・・ 正直勝手にしたらいいと思う・・・」
「え?」
火神 竜也「・・・え?」
王滝 冴夜「竜也・・・ 私は、あなたとはもう話したくない。 関わりたくもない」
王滝 冴夜「だから、私のいないところで勝手にして・・・」
王滝 冴夜「私には無理! 竜也とはここまでよ。 さようなら」
冴夜は気持ちを伝えると、その場から去って行った。
火神 竜也「あっ冴夜・・・」
天水 瑠花「うわぁ、・・・」
宇土 玲奈「か、かなり怒ってましたね・・・」
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