【追記】虐待認定の動きについて(脚本)
〇明るいリビング
明菜「宗教2世問題において大きな動きがありました」
明菜「2022年12月27日 厚生労働省が【宗教等に関する虐待対応Q&A】を公表しました」
明菜「宗教由来の虐待を4つのグループに分け、それぞれの具体例を示しています」
明菜「身体的虐待、心理的虐待、性的虐待、ネグレクト。具体例は合計17項目です」
明菜「項目のほとんどが、わたしの所属していた団体で多発していたと思われる内容でした」
明菜「比較的穏やかだったと思う我が家でも、心当たりは9項目に及びました。過半数です」
明菜「ガイドラインに当てはまる事例の一部を、個人の思い出に添ってご紹介します」
〇講義室
身体的虐待
坂下百合子「集会中落書きしていたね。 帰ったら鞭だよ」
坂下明菜「はい」
坂下明菜(真面目に参加できなかったわたしのせいだけど、2時間静かに集中するのはしんどいよ)
体罰、長時間や深夜の活動参加
〇荒廃した街
心理的虐待
坂下百合子「今は終わりの日の最終局面。ハルマゲドンによるこの世の滅びはすぐそこまで迫っているよ」
坂下明菜(ハルマゲドンの挿し絵って、グロテスクだな。怖い・・・)
坂下明菜(ハルマゲドンの前には迫害もあるっていうし。戦時中の迫害の経験談も怖い)
坂下百合子「信仰を捨てないとお母さんを殺すと言われても、信仰を選ぶのよ。お母さんは復活するから」
坂下明菜(なんで、そんなこと言うの。考えたくもない)
坂下百合子「いずれ滅びるこの世の栄光を追い求めるより、宗教活動で天に宝を蓄えようね」
坂下明菜(この世での夢を追ったらいけない。進学も就職も諦めて、開拓奉仕するのが賢い道なんだ)
恐怖を煽ることで宗教活動に導く
〇講義室
性的虐待
坂下明菜「だから、マスターベーションを行うことは神に喜ばれず、避けるべきことなんです」
姉妹1「そうなのね。よくわかったわ」
長老「明菜さん、とてもわかりやすい割当でした。 ありがとうございました」
坂下明菜(はー、今回の話題は難しかったな。こういうのって、恥ずかしがると逆に変なんだよね?)
年齢に見合わない性教育、それを話させる行為
〇講義室
ネグレクト
長老「世との交友は神との敵対です。 サタンの影響を受けないよう用心しましょう」
長老「音楽や読む本の内容、必要以上に世の人と親しくすることに充分気をつけてください」
坂下百合子「私たちは守られているわね」
坂下明菜(わたしは漫画読んだりしちゃってるけど・・・ 本当はいけないんだよね)
坂下明菜(放課後や休みの日に学校の友達と遊びたい、 学校行事に参加したい、なんて言えない)
一般的交友や適切な教育の制限
長老「さて、輸血拒否カードの更新の時期です。自分の良心に応じて記入し、携帯してください」
坂下明菜(カードは書くけど、本当に輸血しないと死ぬ場面になったら怖いな・・・)
医師が必要と判断する医療の制限
幼児「ギャー!」
坂下明菜(あ、騒いだらトイレで鞭されるのに)
幼児「イヤー!」
坂下明菜(・・・あーあ、連れて行かれちゃった)
施設内での暴力行為の容認
〇明るいリビング
明菜「今回、このような経験は「虐待」だと、国が正式に認定しました」
明菜「宗教2世が、「自分は虐待を受けた」とはっきり自覚できるようになったのです」
明菜「これは救いであると同時に、劇薬でもあります。ショックを受ける2世も多いでしょう」
明菜「ですが、これにより、多くの宗教2世が自分の本心と向き合えるはずです」
明菜「宗教そのものを規制せずとも、宗教2世の世界は大きく変わります」
明菜「宗教団体も、信者の虐待行為を警戒し、子育てにかかわる指示に気を遣うでしょう」
明菜「信仰は否定しないが子どもの人権を尊重して欲しい、というのが当事者としての願いでした」
明菜「今回のガイドライン発表に関わり、尽力された皆様に感謝します」
宗教が、システム上、集金だったり票集めと相性が良く、政治と癒着してしまっている以上、大きく変わっていく事は難しいですが、少しずつ声を上げ、おかしい事はおかしいと内外から問いかけをしていく事の重要性を再認識しました。
本当に、政府よく動いてくれました!
悩める方々が少しでも報われる事を願っています。
「救いと同時に劇薬でもある」……
ハッとさせられました。
外との情報交換が出来ない状況であれば、検出自体が困難なのはこれまで通りですが、それでも発見してから児相が動きやすくなったり、結婚のハードルが今後下がっていくことは期待できそうですね。