〇おしゃれな居間
　　──団体基地
甘音主乃「たっだいま〜!!」
操糸かうら「・・・？　失礼します」
「あ"〜？　おかえり、主乃。 まぁた客連れて帰って来たんか？」
操糸かうら「うわっ、どなたです？」
「やぁ、ようこそ。 私は主乃の親友だよ、お前は？」
操糸かうら「操糸かうらです」
「操糸・・・能力持ちか。どんな能力なのか教えてくれるか？」
操糸かうら「分かるんですか・・・糸で物を操る事ができます」
甘音主乃「かうらくんの性格とかから見るにね〜、「煩雑中位操作系」だと思うのよ！」
操糸かうら「誰が煩雑ですか！」
甘音主乃「キミの魔力の使いやすさが煩雑なの〜！」
「主乃、御名答。そうっぽいな・・・性格とか特に。ハハハッ」
操糸かうら「そんなにですか・・・？」
甘音主乃「・・・で、どうよ？　かうらくんは使えそうかい？」
「それを決めるのは主乃、入るかどうか決めるのは操糸だ」
甘音主乃「ん〜、かうらくんは十分人の為に動ける子だけどちょっとドライ過ぎるかな・・・」
操糸かうら「いっつも気持ち悪くニコニコ笑っていろと？」
甘音主乃「言ってないよねぇ?!」
操糸かうら「フフッ・・・」
操糸かうら「あっははは!!」
甘音主乃「かうらくん、キミ笑えたんだ・・・」
操糸かうら「誰が笑えない、なんて言ったんです？」
「まるで別人だな？　いいじゃねぇの！　面白ぇぞ、お前」
操糸かうら「そんなに面白いですか・・・」
甘音主乃「無理ない程度に笑ってればいいさ！」
「んじゃ、入団って事でいいか？」
「個人的には、操糸の力を見てみたいところだがな」
甘音主乃「なら、今からここでやればいいじゃないの！」
甘音主乃「俺の事、操ってみなさいよ！」
操糸かうら「じょ、女性がそんな事を簡単に言うものではありません!!」
甘音主乃「そーゆーもん？」
「今の発言は・・・まあ、想像してたよ」
「操糸、いいか？　これが主乃クオリティだ、慣れろ」
操糸かうら「〜ッ!!!　気がおかしくなる・・・」
甘音主乃「・・・おっ？」
　　ギギッ・・・
甘音主乃「うっはぁ〜!!　見て見て凄い〜！ 勝手に身体動く〜!!!　面白い！」
操糸かうら「・・・」
「察するぞ、かうら」
操糸かうら「察しないでくださいっ!!!!」
操糸かうら（頼まれてやるとか、コレ・・・僕が変態みたいじゃないですか）
甘音主乃「ん〜？　あ、コレか糸」
　　グイッ
操糸かうら「うわっ?!」
　　ドサッ・・・
甘音主乃「おっ?!　大丈夫?!」
操糸かうら「!!!　すみません！」
「なんも言う事なく糸引っ張るな、倒れ込んじまっただろ」
甘音主乃「俺は問題ないけど？」
「違う違う、お前じゃなくて操糸を心配してやれ・・・ お前に倒れ込んだから恥ずかしさで死にかけてるだろ」
操糸かうら「言　う　な!!!!!」
甘音主乃「・・・？」
操糸かうら「あなたも何分からないみたいな顔してるんです?!　少しくらい察したらどうですか?!」
甘音主乃「え？　でも察するなって言ってなかったっけ？」
操糸かうら「もぉぉお!! なんなんですかあなたぁぁあ!!!」
　　単純な子って、すごく大変なのだと感じたかうらであった。

〇おしゃれな居間
操糸かうら「・・・で、一通り見せましたが？」
「なぁるほどな・・・？　主乃、お前ホント支援系しか連れてこないのなんなんだ？」
甘音主乃「偶然をそんな風に言われても困るよ！」
操糸かうら「?」
「まぁ、使える様な武器は造っておくから、今日はもう帰れ。遅いと学校側が心配しないか？」
操糸かうら「学校側が心配とは？」
「お前その制服、私立月光図書学院だろ」
「表は良い顔してるが、裏はクソ汚ねえ学校で有名だぜ？」
操糸かうら「有名って・・・そうだったんですか?!」
甘音主乃「あの子の言う「有名」は有名じゃないから、魔に受けなくていいよ・・・」
「聞こえてるぞ？」
甘音主乃「聞こえる様に言ってます」
「とりま帰れ」
操糸かうら「分かりました、ではまた後日！」

〇おしゃれな廊下
　　──寮廊下
操糸かうら「・・・！」
操糸かうら（また何かイタズラを・・・）
操糸かうら「あの？」
　　生徒）・・・!!　あ、操糸さん・・・
　　生徒）すみませんでした！
操糸かうら「はい・・・？」
　　生徒）ほ、本当に・・・これ以上は何もしませんから！　だから、どうか二度とあんな・・・！
操糸かうら「待ってください、全く状況が理解できません。どういう事です？」
　　生徒）と、とにかく！　もうしませんから！　ではこれにて・・・
操糸かうら「待ちなさい」
操糸かうら「・・・って、行ってしまいましたか」
操糸かうら「一体何が・・・？」