『愛情ヒーロー』

SCPキミト

第十一話「先都の武器と魔力タイプ」(脚本)

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〇おしゃれな居間
  ──団体基地
甘音主乃「てな訳で! 猫の獣人、先都ですっ」
猫野先都「? ええと?」
「よぉ」
猫野先都「うぇ?! ど、どこ?!」
「放送だ。 資料は貰った、猫野か・・・」
「獣人ってだけで夢が叶えられず、生活も窮屈・・・よく分かるぜ、その気持ちはよぉ」
猫野先都「え、そうにゃの?」
「おう、そのうち分かる」
甘音主乃「んで、先都を我が団体に勧誘したいのだ!」
猫野先都「ええええ?!?!」
猫野先都「い、いいの? 私、詮索とか応急手当とかしかできにゃいけどっ」
甘音主乃「それが欲しかったし、猫って事は猫っぽい事できるんでしょ? 放送越しだけど、俺の友達が道具作ってくれてるよ!」
猫野先都「道具?」
甘音主乃「これこれ!」
  と言うと、主乃は鉤爪を出した。
  鉤爪とは、獣の爪の様な形をした刃物で、握って持ち、引っ掻く様に使う。
「そこに、お前の魔力を込めながら刃物として使えば、まあ支援程度の攻撃力にはなれるぜ」
猫野先都「支援?」
「そう。 お前の・・・先都の魔力は少量だからな、あまり1度に込めすぎるとすぐ魔力切れを起こすぞ」
「ただ、数多と同じように使いやすい、従えやすい魔力タイプではあるから、苦労はしない筈だ」
甘音主乃「てな訳で! 早速その鉤爪使って俺に攻撃してみよう! 魔力が籠るイメージをするんだよ」
猫野先都「ちょ、ちょっと待って? 団体には入るし、戦闘も出来る限りするよ? でもさ、主ちゃんに攻撃するとか私出来にゃいし・・・」
猫野先都「折角の戦闘員を傷つけちゃダメだし・・・」
甘音主乃「大丈夫! やってみろって!」
猫野先都「んん〜、じゃあ・・・やぁっ!!!」
甘音主乃「うおっ! できるじゃん!」
「込め具合もいいんじゃね?」
甘音主乃「うんうん! ジョー出来!」
猫野先都「だ、大丈夫・・・って、あれ?」
甘音主乃「そう! 俺ね、どんだけ致命傷負っても勝手に治るのよ」
猫野先都「チートじゃにゃいの・・・」
「んー、猫野のは、 「簡易中位支援系」だな」
「攻撃力は劣るが能力の性能上支援系が向いてるな」
甘音主乃「そうだねぇ〜」
猫野先都「ん? どういうこと?」
甘音主乃「魔力にはそれぞれタイプがあってね、人それぞれ違うんだ。先都のは、「簡易中位支援系」っていう1つのタイプだよ」
猫野先都「にゃるほど・・・」
甘音主乃「つか今更だけどさ、学校とかでの話し方よりも猫感増してるね、どした」
猫野先都「あー、別に大した事はにゃいんだけどさぁ。 こういう所にゃら猫感強くしていいかにゃあと・・・」
甘音主乃「なるほど〜」
「とりあえず、時間が時間だ。明日来い」
甘音主乃「あっ、そかそか。 明日は声野くんも来るもんね!」
猫野先都「セイヤクン?」
甘音主乃「ウチで最近新しく雇った子だよ!」
猫野先都「その子と一緒に訓練か! 楽しみだ!」
「んじゃ、また明日」
猫野先都「はーい! また明日〜」
  こうして、猫野 先都(ネコノ サキミヤコ)を仲間に引き入れ、明日を待つ。
  しかし明日、初めてを迎える事になる──

次のエピソード:第十二話「初陣」

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