第四話「数多声野」(脚本)
〇開けた交差点
某日──
パトロール中の出来事。
甘音主乃「パットロール♪ んー、今日も平和だ・・・・・・って、おん?」
何かに気づいたのか、マンションの屋上を見る。
甘音主乃「え、あれってさ・・・・・・んま、行ってみる?」
目を向けたマンションへと、空中をぴょんぴょんしながら移動する。
予感が当たってしまうのならば、急がなければ。
〇低層ビルの屋上
数多声野「・・・」
数多声野(もう疲れた。 この能力さえ無ければ、僕は今まで通りだったのに──)
〇大教室
異変が出たのは今から丁度1ヶ月前。
友達)数多〜?
数多声野「はい?」
友達)お前さぁ、なんか最近講義に集中できてなくね?
数多声野「え、あ、分かりますか?」
友達)お前が集中できてねぇとか珍しいな、なんかあったか?
数多声野「それが・・・・・・その、最近調子が悪いのか、中々集中できずにいるんです。 心配かけてしまったのであればすみません」
友達)んー、まあなんだ。無理せず休めよ?
数多声野「はい! ありがとうございます!」
声野)嘘だ。
本当は違う。
声野)ある日から突然、なんの前触れもなく──
〇大教室
時間が止まる。
数多声野「あ・・・・・・まただ」
数多声野「背景に色がない・・・・・・本当、気持ち悪い」
数多声野「アイツは気にしていないようだったけれど分かってる。 ウワサになってる。僕が除け者にされてる事くらい」
数多声野(今回はいつ・・・・・・時間が動き出すだろうか)