リクガメのみそしる

こへへい

王子様を探して(side A)(脚本)

リクガメのみそしる

こへへい

今すぐ読む

リクガメのみそしる
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇女の子の一人部屋
ミミの母「ミミー!はやく起きないと遅刻するわよー!私今日早いから、ちゃんと遅刻せずに学校行くのよー!」
北島ミミ「んー・・・わかってるってぇ、あれでしょ、正三角形の父親は・・・」
  カチ。カチ。カチ。カチ。
  カチ。カチ。カチ。カチ。
  カチ。カチ。カチ。カチ。
北島モモ太「おい姉ちゃん!遅刻すんじゃねーのかよ!」
北島ミミ「わっ!」
北島ミミ「ちょ何勝手にドア開けてんのよ!普通ノックするでしょ!」
北島モモ太「んなこと言ってる場合かって!時間!」
北島ミミ「え、時間?」
  カチ。カチ。カチ。カチ。
北島ミミ「あと五分!?」
北島モモ太「早く着替えろよ!」

〇明るいリビング
アナウンサー「本日は、今年一番の最高気温となる見込みです。街中では手で仰ぐ人々がよく散見されており・・・」
北島モモ太「海日和だけど、熱すぎるのは勘弁だよなぁ、道中の自販機でスポドリ買っとかないと」
北島ミミ「今何時!?」
北島モモ太「8時23分!」
北島ミミ「ツカなんであんた学校は!?」
北島モモ太「俺は創立記念日で友達と海なの!俺の心配はいらないから早く早く!」
北島ミミ「行ってきまーす!」
北島モモ太「あ、ちょ朝飯だけでも!」
北島モモ太「はぁ、慌ただしいなぁもぉ」

〇おしゃれな住宅街
北島ミミ「はぁ、はぁ、早くしないと、」
北島ミミ「遅刻しちゃう!」

〇おしゃれな住宅街
北島ミミ「あ、あれ、前が、眩しい?」
北島ミミ「早くしないとなのに、おかしい」
北島ミミ「・・・」
北島ミミ「だめ、」

〇おしゃれな住宅街
北島モモ太「あっちぃなぁ、確か待ち合わせは九時だったよな、あいつら野垂れ死んでなけりゃいいけど」
北島モモ太「お、やっと自販機だ」
北島モモ太「っく~!冷てぇ!スポドリ最高だぜ!」
女性「ううう、」
北島モモ太「ってあれ、え、本当に誰か野垂れ死んでる!?」
北島ミミ「ううう、」
北島モモ太「って姉ちゃんかよ!しっかりしろ!」
北島ミミ「うう、」
北島モモ太「この暑さにやられたな?たっく」
北島モモ太「ああもう!」

〇中庭
北島モモ太「ほら、しっかり姉ちゃん」
北島ミミ「ううう、暑い」
北島モモ太「確か、前のオープンキャンパスでは、保健室は校門からそう遠くなかったはず」
北島モモ太「お、しかも人いるじゃん」

〇保健室
若林「あら、あの制服はウチのよね、なんで背負われているのかしら」
若林「ただ事じゃなさそうね」

〇中庭
若林「あなた、どうしたの?」
北島モモ太「姉ちゃんが倒れてて、多分熱中症だから、これ飲まして保健室で寝かしてくれませんか?」
若林「わかったわ、早く保健室に」

〇保健室
北島ミミ「zzz・・・」
北島モモ太「あの、姉ちゃんは」
若林「心配ないわよ、暑さにやられてるだけだから、起きたらそのドリンク飲ませてあげるわ。その間は体を冷やせば良くなるわよ」
北島モモ太「よかったぁ」
若林「ま、遅刻は確定だけどね、こんなかわいい弟君に運ばれて重役出勤なんて、いいご身分だこと」
北島モモ太「あ、その、できればそれはご内密に、一応来年ここ希望してて、そんな話が広まるとハズイので・・・」
若林「フフフ、わかったわ」
若林「そういえば君は学校大丈夫だったの?」
北島モモ太「今日は創立記念日で、今日友達と海行く予定だったんですが」
若林「そうだったの、今日は特に暑いから、こまめに水分摂るのよ」
若林「ドリンクは君が買ってくれたんでしょ、ドリンク代金よ。お釣りは取っといていいからね」
北島モモ太「え、いいんですか!?ありがとうございます!」
若林「じゃ、気を付けてね」
北島モモ太「うっす!」
若林「来年が楽しみね、ウフフ」

次のエピソード:心当たり無きありがとう(side Q)

ページTOPへ