第三話 ツムギの過去と今(脚本)
〇アパートのダイニング
鈴木ツムギ(ハァ...疲れた。 お風呂入ったのになぁ)
3日目の夜、まさかの疎遠だった母からの連絡が来たので直ぐに着信拒否にした。
...電話番号変えたのにどうして知ってたんだろう
鈴木ツムギ「あ、しまった。ツヨシに電話番号教えたんだった...ぁーぁ」
私は弟に連絡先を教えたのを忘れていた。
弟は大学生なので緊急連絡先のつもりで教えたのが災いの元だった。
〇和室
私の母は弟にだけ優しかった。
弟には習い事させるのに私には家事を押し付けて、弟にはおこづかいたくさん与えるのに私にはお年玉だけ...
何も与えてくれないからオシャレもできないのに『ツムギって本当にブスよね』『本当に成績だけ良くて地味』『つまらない』
『調子乗んな』『女が頭良くても可愛くない』...
数えきれないぐらい罵声浴びせられたから
私は高校卒業したらすぐに家を出た!!
〇大学の広場
上京してからは勉強とアルバイトの往復だった。...ハッキリいうと遊んでる人を見て辛い事もあったけど後悔はしていない
あの頃に戻りたくないから
〇オフィスのフロア
長い就職活動の末、憧れのデザイン会社に
内定をもらった時は人生で1番嬉しかった。
〇アパートのダイニング
その後はバリバリに働いて今に至る...と
鈴木ツムギ(ハァー...ツヨシは別に悪いやつでは無いけど、あの人に逆らえないから私の事話してしまうんだろうな)
鈴木ツムギ(ケンジと付き合ってるって発覚した途端に あの人『大手企業の息子さんでしょ!早く結婚しなさい!!』ってうるさかった...)
鈴木ツムギ(上京した時はあっちから連絡すら無かったのに...私の事をお金に変える引き換え券か何かのつもりかな)
鈴木ツムギ(もう疲れたから早く寝よう)
〇シックなカフェ
1週間後、ヒロミに上司と後輩の資料をもらった。
鈴木ツムギ「本当にありがとう やっぱり持つべきものは親友だわ」
ヒロミ「ツムギの事応援してるから頑張ってね!」
鈴木ツムギ「あと、コレ...少ないかもしれないけど」
ヒロミ「えっ、ツムギ受け取れないよ! 親友が困ってるから助けただけだよ」
鈴木ツムギ「いくら親友だからって貴方はプロの弁護士なんだから安売りしたらダメだよ。 ちゃんと対価は払いたいの」
ヒロミ「...わかった。そこまで言うなら」
ヒロミ「あっ、そうだ。 このお金寄付してもいいかな。この前の災害の支援がしたいんだ」
鈴木ツムギ「それはヒロミのお金だから自由にすればいいんじゃない?」
ヒロミ「じゃあ有り難く使わせていただきまーす!」
鈴木ツムギ(久しぶりに会ったけど学生時代の頃と変わらないなぁ。仕事になると別人みたいにキリッとなるけど)
〇オフィスのフロア
30日後
鈴木ツムギ「部長、お忙しいところ失礼します。 例の件ですが...」
部長「事前に君からのメールを見たよ。 ここでは話づらいから席を外そう」
〇個別オフィス
部長「...なるほど 確かにコレは相当ヤバいな」
鈴木ツムギ「春風弁護士事務所の春風ヒロミ弁護士に調査していただいた結果ですので...」
鈴木ツムギ「この書類は彼女達が誹謗中傷やインサイダー取引をしていた信頼できる確実な証拠です」
部長「わかった。重く受け止めるよ」
〇オフィスのフロア
-ある日の職場-
ピンポンパンポン〜♪
〇〇さんと××さん会議室に来てください
後輩「?何でかな?」
上司「さぁ、何があったのかしら」
ツムギさんの母親との確執が、とてもリアルで彼女の感情が伝わってきます。そんな中、職場のほうはスッキリしそうな展開で一安心ですね!まさかもう一波乱とか?