立てば説教 座れば嫌味 歩く二人は薔薇の刺

もと

遊色の(脚本)

立てば説教 座れば嫌味 歩く二人は薔薇の刺

もと

今すぐ読む

立てば説教 座れば嫌味 歩く二人は薔薇の刺
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇オープンカー
  気持ちいいー!
マリエ「ほんとねー!」
  平日さいこー!
  道空いてるー!
マリエ「ほんとねー!」
  もうすぐで見えるよ!
マリエ「こっち?」
  うん!

〇海岸線の道路
マリエ「海!」
  海!
  先に車預かってもらおう!
  旅館から海までは歩ける! らしい!
マリエ「はーい!」

〇堤防
マリエ「綺麗ね! 海くさい! 綺麗!」
  いや連れて来てあげたんだからクサイとか
  言わないで? お行儀悪いわー。
マリエ「ウフフ」
  うふふ。
マリエ「・・・ありがとう」
  なにその死にそうな言い方、
  あ、死んでるわ。
マリエ「うん、死んでる!」
  マリエ、まだまだこれからなのだよ。
  私は調べたのだよ。
  ここは船が借りれるのだよ?
マリエ「船?」

〇小型船の上
マリエ「・・・凄い、本当に動かせるのね?」
  二級だからね、クルーザーぐらいだけど。
  でもなんかイイでしょ?
マリエ「イイ、すっごくイイ! カッコいいわ! どうして船舶免許なんて持ってるの?」
  うちのお爺ちゃんが漁師だったの。
  父はサラリーマンだけど、私が漁師でも
  良いかなって時期があって。
マリエ「そうなの?! 漁師さんになりたかったの?!」
  十八歳の時はね。
  大学生活やってる内に御社の理念に
  共感致しまして、ってヤツ?
マリエ「へえ・・・でも何だか納得したわ ユキノの逞しさはお爺様譲りなのね」
マリエ「羨ましいわ 嫌味とかじゃなく、本当に」
  私からしたら社長令嬢のマリエの方が
  羨ましいけど?
  子供の頃からドレスとか着て学校行ったり
  習い事で遊べないのー、みたいな?
  そんなイメージだけど。
マリエ「そうね、そんな感じ 常に誰かが側にいるのに、 眠る前の一番寂しい時は一人なのよ」
マリエ「友達なんて出来なかったし、 この年で死んだのにお葬式だって 来てくれたのは『知人』だけだった」
マリエ「未練は無いけど後悔はあるの ウフフ、変な話よね? 遊びに行ってみたいなんて・・・」
マリエ「・・・?」
マリエ「ええ?! なあに?! どうしてユキノが泣くのよ?!」
  ・・・いや、なんか・・・急に涙もろく
  なりまして・・・。
  気にしないでください、いやホントに、
  なんていうか、私達が同世代に生まれて
  出会ってたらどうだったのかな、的な。
  結構イイ線いったイイ友達だったんじゃ
  ないかなー、って。
マリエ「そうね、 同じクラスにいたら友達になれたかも」
マリエ「でも・・・」
マリエ「私達は今がいいわ」
マリエ「だって少しぐらい私が年上じゃないと 偉そうに出来ないし!」
マリエ「義理の親子じゃなければ 私が四十でユキノが三十ぐらいで 同僚とか良くない?!」
  そうかも・・・うふふ。
  私が高校生でマリエが新任教師とか?
マリエ「それも良いわね 私が定食屋さんの看板娘で ユキノが新社会人ぐらいとか?」
  ああ口うるさい看板娘ね。
  テーブルに肘つくな、スマホ禁止って
  言って歩くんでしょ?
マリエ「口うるさい? ウフフ」
  うふふ。

〇沖合
「もう全部出来ないけどね」
  ・・・うん。
「ねえユキノ?」
  ・・・はい。
「離婚でも何でもすると良いわ でも・・・」
「私の娘のままでいて欲しいっていうのは ワガママ?」
  ・・・いいえ。
  ユキノは、お義母さんです。
  いつまでも私の・・・おかあさん。
  そう思っておくのはワガママ?
「・・・いいえ」
  うん、うふふ。
「・・・ウフフ、ありがとう」

次のエピソード:初色の

コメント

  • イロイロと吹っ切れた2人の旅行、腹を割った本音トーク、すっごいイイですね!ずっと見ていたくなりますが、今話ラストは2人同様に切なくなりました。。。

ページTOPへ