〇繁華な通り
鳥李子「──ッ!!?」
鳥李子「サイキックパワー、だと・・・？」
鳥李子「たった三週間でどうして身に付けたかは知らないけれど──」
鳥李子「フン、バカみたいに叫んだところで、何か変わったの？」
寧々「──いや、何も変わらない」
寧々「お前をボコして虎太郎くんを取り戻す」
寧々「確かに何も変わらない」
鳥李子「簡単に言うじゃあないか、ここは──」
鳥李子「ここは、アタシのシマなんだよ」

〇繁華な通り
下級サイキッカー「お呼びですか？ トリコさん」
下級サイキッカー「あら？ 今日は殿方狩りじゃ無いのかしら？」
下級サイキッカー「トリコさん、まさかこの女をヤるのかい？」

〇繁華な通り
下級サイキッカー「へぇ、トリコに楯突くなんて、度胸あるね」
下級サイキッカー「ウザ・・・ただのバカっしよ？」
下級サイキッカー「ワタシに殺らせてよ、今日学校でムカつく事があったの！」

〇繁華な通り
寧々「・・・・・・」
鳥李子「ん？ どうしたの？ ネネチャ～ン？」
鳥李子「このアタシが、アンタとわざわざ１対１で戦ってあげるとでも思った？」
鳥李子「ゴメンね～！アタシ友達（家来）が多くて みんなアタシの為に戦いたいみたいでさ～」
鳥李子「みんなぁ──この間抜けを痛め付けてやれ」
鳥李子「活躍した子には、アタシのコレクションを貸してあげる」
下級サイキッカー「マジ？ 今日はツイてるわ～w」
下級サイキッカー「ねえ！ ワタシに殺らせろって！」
寧々「じゃあ──全員で来なよ」
下級サイキッカー「は？ お前の意見とかマジ聞いてねーし」
下級サイキッカー「──先手必勝、もらいっ!!」
下級サイキッカー「テメッ、抜け駆けは──」
寧々「サイキック──」
寧々「フラーーーーッシュ!!!!」
「ギャアアアアッ!?!?」

〇繁華な通り
　　──説明しよう!!
　　サイキックフラッシュとは、寧々が少佐に詫びの品として貰ったスタングレネードを強化使用したサイキック技！
　　強化された閃光と轟音は並のサイキッカーを一撃で無力化する威力を誇る！
　　もちろん爆心地に居る寧々への衝撃が最大になるが──
　　タイミングを合わせた瞬間防御的サイキックで衝撃を遣り過ごす、力技なのだ!!!!

〇繁華な通り
鳥李子「うわアァッ!? 目が、耳がッ!!?」
鳥李子「バカな、光と音の強化だなんて高等なサイキック技を、お前なんかが!?」
鳥李子（クソがッ────何とかギリギリ防いだ！）
鳥李子（効いたフリをして、油断をさせる！）
下級サイキッカー「ギヒィ！ グッひぃ!?」
寧々「気絶までは至らなかったか──なら」
寧々「サイキック──」
寧々「送襟絞（おくりえりじめ）!!」
下級サイキッカー「ぐぎえぇぇぇっ──」
　　──説明しよう!!
　　サイキック送襟絞とは、柔道の絞め技である送襟絞を、サイキックで相手の服の襟と己の身体を強化して行うだけの技だ!!!!
下級サイキッカー「──へけっ」
鳥李子（チャンス──）
寧々「お前がフラッシュを防いだのは知っている だから、サイキック──」
寧々「裏投げ!!」
　　もはや諸君らに説明するまでも無いだろう
　　裏投げは──柔道の技である!!!!
鳥李子「うわっ!?」

〇繁華な通り
鳥李子「ううッ──クソが・・・」
鳥李子「クソッ！ がぁ！ 重いんだよ、おデブ!!」
寧々「さぁ、これでお互いひとりぼっちだ・・・ タイマンしようぜ」
鳥李子「──フン！ 少しはやるようじゃないか」
鳥李子「いいだろう、NTR四天王── 『孔雀のトリコ』様直々に相手してあげる」
寧々「孔雀？」
鳥李子「華麗で絢爛豪華なアタシにぴったりな二つ名でしょう？」
寧々「──孔雀ってさ、羽根が派手なのと、そうじゃ無いヤツが居るんだけどさ」
鳥李子「うん？ そうなのかい？」
寧々「・・・・・・」
鳥李子「それが何だって？地味なアンタに優しくしてあげりゃあ良いのかい？」
寧々「派手なヤツってさ──アレ全部オスだよ」
鳥李子「・・・・・・」
鳥李子「・・・う、ウソ、だ」
寧々「ウソじゃねーよ、バーカ」

〇繁華な通り
鳥李子「──し、知ってたし!! 孔雀のオスメスなんて、常識だし！」
「サイキック──」
寧々「タックル!!!!」
鳥李子「うおおおおおっ!!?」

〇繁華な通り
　　────
　　────
下級サイキッカー「──グエッ、くそ、なんて技を」
下級サイキッカー「サイキックパワーはトリコより小さいけれど、コントロールは雲泥の差なんだ・・・」
少佐「・・・・・・」
下級サイキッカー「はひっ!?」
少佐「・・・・・・」
少佐「・・・・・・」
中尉「──投与者全員のサイキック値、基準値以下への変化を確認」
少佐「よし、後は警察に引き渡せ」
中尉「ハイ！」
少佐「しかし寧々──恐ろしい使い手になったな」
少佐「サイキック無しの１対１で戦っても、もはや勝てないかもしれんな・・・」
少佐「私の指導者としての才能が恐ろしい・・・」

〇開けた交差点
鳥李子「このッ!? 放せ!!」
鳥李子「──大通り？」
鳥李子「ハッ、アタシを車に轢かせる気かい？」
寧々「そりゃ名案、戦車を用意するから半日待っておくれ」
鳥李子「ダ～メ、部屋に男達を待たせているんだ そんなに待てないね──だから、」
鳥李子「──一瞬で終わらせてやるよ!!!!」
寧々（来る──アレが）
寧々（私と虎太郎くんを引き裂いた──）
鳥李子「『孔雀乱れ突き』!!!!」
寧々（サイキックを身に付けた私よりも数段上のパワーとスピード！ だけど──）
寧々「──雑ッ!!」
鳥李子「──ハズした!?」
寧々「躱したんだ!!」
寧々「サイキックローキック!!」
鳥李子「グゥッ!? 何でもかんでも、サイキックって言えばいいわけじゃないだろが!!」
鳥李子「もう１度、孔雀──」
寧々「サイキック、フ──」
鳥李子「──!!?」
鳥李子「二度も喰らうかよ!!!!」
寧々「──ェイント 目をつぶったな？」
寧々「ネリャアァッ!!!!」
鳥李子「ぐぅげエッ!!?!?!?」
寧々「ホアッチャーーーー!!」
寧々「とーーう!!!!」

〇東京全景
寧々「いくぜ──必殺」

〇開けた交差点
鳥李子「クソ・・・」
鳥李子「ヤツは、どこだ？」

〇東京全景
寧々「メテオ☆──」

〇SHIBUYA SKY
？？？「綺麗なサイキック──」
？？？「まるで──」
？？？「──星の様です」

〇開けた交差点
鳥李子「──!?」
鳥李子「上か──」
「サイキーーーーック!!!!!!」

〇黒

〇荒廃した街
　　────
　　説明しよう!!
　　メテオ☆サイキックとは、高高度まで跳躍した寧々が落下の加速度と念動的サイキックにより──
　　隕石の如き威力をもって対象を撃滅する、サイキック奥義的な飛び蹴りである!!!!!!
トリコ「・・・・・・ガハッ」
寧々「やっぱお前凄ぇよ・・・メテオサイキックを顎に喰らってただの大ダメージだけとか」
寧々「だけど、私の勝ちだ お前のアジトに案内させて貰うよ」
トリコ「・・・・・・」
トリコ「・・・・・・最古屋（さいこや）」
トリコ「デパート、最古屋の・・・地下だ」
寧々「・・・・・・そうか」

〇地下に続く階段

〇地下の部屋
寧々「虎太郎くん!!」
裸の男「ヒィッ!?」
裸の男「トリコ様──じゃない？」
裸の男「と、トリコ様が、引きずられている!?」
寧々「──虎太郎くんは？」
寧々「虎太郎くん!! どこ？ 助けに来たよ!!!!」
裸の男「虎太郎？」
裸の男「それって──」
トリコ「──ハッ、ハハハッ！」
寧々「トリコ！ お前、何がおかしい？」
鳥李子「お前の彼氏は、もう、ここには居ないよ」
寧々「──なん、だって？」
鳥李子「お前の彼氏──虎太郎は、交換会に出した」
寧々「交換、会？」
鳥李子「NTRの四天王が全員集まって、互いの男を交換し合う会があるんだよ」
寧々「何だよソレ？ それじゃあ、虎太郎君は？」
鳥李子「アタシ以外の女の所さ」
寧々「──うっ、」
寧々「うわああああーーぁーーっ!!!?!?」
鳥李子「グハッ！ ガハッ!? クハハハハハハッ!!!!」
鳥李子「ハーーッハッハッハッハーーーーッ!!!!!!」

〇地下の部屋
寧々「・・・・・・」
鳥李子「ハハハッ────気は、済んだ？」
寧々「虎太郎くんは、今どこに居るの？」
鳥李子「・・・・・・」
鳥李子「駅を縄張りにしている四天王──」

〇渋谷駅前
　　ヤンキー女の──
　　『一匹虎のキョウコ』だ
　　─続くッ!!─