4+5 完結ッッ! 目も眩むほどのダイジェスト!!(脚本)
〇渋谷駅前
「──オイ、そこのJK」
寧々「未成年が往来で堂々とタバコを吸うなコラ」
キョウコ「は?──」
キョウコ「あ゛あ゛ん゛!?」
キョウコ「うるっせぇぞオバさんがよぉ!!」
寧々「誰がオバさんだクソガキが」
キョウコ「そもそも誰だよテメエ──知らねぇ顔だな」
キョウコ「オレにヤキ入れられたくなかったら、詫び入れて、回れ右して帰んな」
寧々「こっちはお前に用があって来たんだよ」
キョウコ「あ゛あ゛ん?」
寧々「虎太郎くんは──」
寧々「交換会で引き取った男は、何処だ?」
キョウコ「な、なんだテメエ──虎さm──」
キョウコ「と、虎太郎の事を、なぜ聞くんだよ!」
寧々「私は虎太郎くんの恋人──寧々だ」
キョウコ「こいび?」
寧々「トリコをブッ倒して、ヤツからお前の事を聞き出したのさ」
キョウコ「──ッ!? テメエがトリコをヤッた奴か!」
寧々「答えは──お前をボロ雑巾にしてから聞く」
キョウコ「フッ──フハハハハッ!!」
キョウコ「舐められたモンだぜ」
キョウコ「四天王最弱のトリコを倒した程度で──」
キョウコ「つけあがってんじゃあねえぞッ!!!!」
寧々「──その最弱のトリコと比べても、お前のサイキックパワーは小さい様だけれど?」
キョウコ「そりゃあ確かにそうだ、トリコのサイキックパワーはボスに迫る程だ」
キョウコ「だがトリコはバカな脳筋──戦いの素人だ」
キョウコ「技も──」
キョウコ「──武器も無い」
キョウコ「先手必勝!」
寧々「!?」
キョウコ「必殺──」
キョウコ「砕虚・無露!!(サイコ・ブロー!!)」
寧々「────」
キョウコ「────フッ」
キョウコ「オレも同じ女だ──顔は勘弁してやる」
寧々「サイキックビンタ」
キョウコ「ハベシッ!!?」
〇渋谷駅前
キョウコ「え? あれ? 今オレ、殴られた?」
寧々「ビンタされたね」
キョウコ「オレの砕虚・無露が──効いてないだと!!?」
キョウコ「バカな──あり得ない」
寧々「ヤンキー対策は──万全なんだよな」
キョウコ「腹に雑誌──だとおッ!!?」
寧々「道具を使うのが自分だけ──とでも思ったのかよ」
キョウコと同じく、混乱した読者諸君らに説明しよう!
キョウコの必殺のボディーブローを防いだ技は『サイキック・マガジン』!!
昔の怖いお兄様方が使っていたという、腹に入れた雑誌をベルトやサラシで固定するという防御技だ!!
──────────────
────────────分かっている
サイキック技、そんな事よりも諸君らが本当に知りたいであろうモノ──
この、エッチな雑誌の正体を説明しよう!!
このエッチな雑誌の正体は──
『ウルトラにゃんにゃん』!!!!
虎太郎が高校生の時より秘蔵する、とてもタイヘンな愛読書であるッッ!!!!
そして有識者諸兄はこの表紙でもうお分かり頂けただろう──
この第108号は、ウルトラにゃんにゃんの傑作号であるッ!!
グラビア、連載、読み切り、コラムまで全てがハイレベルに噛み合った奇跡の号!!!!
現在、オークションでの市場価値は定価の数十倍にまで跳ね上がっているレア物だ!!
ソレを──寧々は
虎太郎の秘宝を──寧々は
腹に巻き、女子のパンチを受け止める為に、使ったのであるッ!!!!
その価値は──もう────
いや、でも詳しい事情を言えば逆に値段もワンチャン上がるかも────?
〇渋谷駅前
キョウコ「ぐぎゃあっ!?」
寧々「お前は虎太郎くんにナニをした? 言ってみろ・・・!」
キョウコ「な、ナニって・・・」
寧々「────」
キョウコ「分かった──言うぜ、誤魔化しはしない」
寧々「────」
キョウコ「オレは────虎さまに────」
寧々「──虎さま?」
キョウコ「────てを」
キョウコ「手を────恋人繋ぎをしたぜッッ!!!!」
寧々「────うん?」
キョウコ「ゆ、指と、指を絡ませて──さ」
キョウコ「虎さまの手、なんかよぉ──キレイなのに、ゴツゴツしていて──さ」
キョウコ「男の子の手って、感じでよぉ」
寧々「え?────ソレだけ?」
キョウコ「ま、まさか────」
キョウコ「オレはよぉ──虎さまに嫌がる間も与えずになぁ────」
寧々「────」
キョウコ「ほっ、ホッペにチューしてやったぜぇ!!!!」
キョウコ「へッ、ヘヘッ──虎さま、アイツ、良い臭いがしたぜぇ〜〜ッッ!!!!」
寧々「て、てめえ・・・まさか・・・」
寧々「『おぼこ』かよッッ!!!!」
キョウコ「アぁベシッ!!?」
〇渋谷駅前
寧々「お前もういいや──なんか毒気抜かれたわ」
キョウコ「いでで──」
キョウコ「サーセン、姐さんあざっす」
寧々「だけど、未成年なんだからタバコは辞めな」
キョウコ「あ──オレ実はもう22歳ッス」
寧々「────」
寧々「コスプレか貴様ッ!!!!」
〇黒
〇荒廃したショッピングモール
寧々「ここがキョウコの言っていた──三人目の四天王のアジト」
四天王『冥府のアビー』「そう──そして」
四天王『幻惑のウメ子』「四人目も待っていましたのよ」
寧々「ほい、サイキックスクリュー」
四天王『冥府のアビー』「あひゅッ」
四天王『幻惑のウメ子』「ここまで散々に生意気をされたそうですけれども、四天王相手に2対1──」
四天王『幻惑のウメ子』「貴女の勝ち目は御座いませんわよ!!」
四天王『幻惑のウメ子』「────」
四天王『幻惑のウメ子』「あれ? アビー? どうして──」
四天王『幻惑のウメ子』「──そんなに顔が背中を向いているの?」
寧々「それはね、拷──尋問するのはお前だけで十分だからなんだよ」
四天王『幻惑のウメ子』「ヒッ──」
〇空
四天王『幻惑のウメ子』「ひええええ〜〜〜〜っ!?!?!?」
〇黒
〇地下広場
寧々「ヤツらのボスが──虎太郎くんを拐った女が、ここに居るのか」
???「────」
寧々「お前──は」
寧々「お前が──ボスか」
寧々「虎太郎くんを、返して貰うッ!!!!」
???「はい、ごめんね」
虎太郎「あッ!? 寧々ちゃん!!」
寧々「虎──太郎くん」
虎太郎「ね──」
〇カラフルな宇宙空間
〇地下広場
寧々「この温もり、感触、味──ホンモノね」
???「虎太郎さんの腰が砕けた!?」
寧々「素直に返すなんて──どういうつもり」
???「子供が作れなくなったんだろう?」
カメ子「アンタと結合できる遺伝子に出会う前に閉経したようだねぇ──ツル江」
寧々「カメ子──! なんでここに? 閉経?」
カメ子「ツル江──そいつは私の──」
〇実験ルーム
カメ子「クローンなのさ」
寧々「く、クローン──だと──?」
寧々「────」
寧々「ぜんぜん似てねえーッ!!!?」
〇地下広場
ツル江「サイキック実験の為に調整され産みだされた私の寿命は5年──」
ツル江「私は────子供を産みたかった」
カメ子「だから街の女を配下にして男を漁らせて、 変性したアンタを妊娠させられる者を探した」
カメ子「アンタがガキを拵えたらどんな化け物が産まれるか分からなかったけど──先にタイムリミットが来たようで良かったよ」
ツル江「寧々さん──私のもう一つの野望にご協力してくれませんか?」
寧々「野望だって?」
カメ子「悪い様にはしない、研究所に戻りな!」
ツル江「この世界から──」
ツル江「サイキック能力を消します」
〇黒
〇施設の展望台
ツル江「────」
ツル江「ご協力──感謝致します」
寧々「お前のした事は赦さない──だけれども」
寧々「人間にサイキックは早過ぎる」
〇東京全景
ツル江「私はこのタワーの機能を利用して、世界中のサイキッカーの脳へアクセスする」
〇施設の展望台
寧々「頭を弄られたサイキッカーはどうなる?」
ツル江「研究所を脱出する時に姉妹──他のクローンにやったけれども、サイキック能力以外への影響は無かったわ」
寧々「そうか──で? 私は何をすれば?」
ツル江「私はしばらく無防備になる、カメ子は軍を連れて私を止めに来る」
寧々「なるほど──このタワーとお前を守るのか」
ツル江「放射までの時間は今から──」
ツル江「およそ8時間後」
寧々「だいたい日の出頃か」
〇黒
〇SHIBUYA SKY
軍服の男「サイキック空挺部隊、目標に到達」
軍服の男「これより制圧を開始──」
寧々「サイキッカーなら──600mでも大丈夫だよな」
寧々「峰打ちだから安心しなさい」
寧々「サイキック──」
寧々「『お縄』ッ!!!!」
〇ビジネス街
中尉「空挺部隊──全滅です」
少佐「急造された男性サイキッカーでは寧々の相手に力不足か」
少佐「地上部隊はどうだ?」
〇おしゃれな通り
キョウコ「オラオラ! 姐さんたちに会いたいなら、オレを倒してからにしなッ!!」
〇ビジネス街
少佐「さすがは四天王──ならば、ヤツをぶつけるしかあるまい」
中尉「アレは──強度こそ格段に上がりましたが調整不足で不安定です、危険では?」
少佐「他の手段も時間も無い────ヤツを使う」
〇おしゃれな通り
キョウコ「ヘヘッ──多少サイキックが使えてもオレの敵じゃあ無いぜ!」
キョウコ「あん?────テメェは」
〇施設の展望台
寧々「上空の戦力は片付いた様だな 下のキョウコと合流して──」
キョウコ「姐──さん」
寧々「キョウコ!?」
???「よぅ──」
強化サイキッカー トリコ「会いたかったぜ────寧々ちゃんよぉ」
寧々「お前は──トリコ!!?」
強化サイキッカー トリコ「ねねェーーーーッ!!!!」
〇ビジネス街
少佐「よし、この隙に突撃──」
寧々「少佐、久し振りだね──トリコをけしかけたのはお前だな?」
少佐「──寧々」
寧々「ネリャッ!!!!」
「グオオッ!??」
トリコ「逃げるなああああぁッ!!!!」
〇施設の展望台
カメ子「ツル江ぇ!!」
カメ子「バカな真似はお止め! アンタこんな事をしなけりゃあと1年は生きられるんだよ?」
ツル江「私は──サイキッカーは生殖で子供を残せなくなる」
ツル江「だからサイキッカーは、生命が踏み込んではいけない領域だと思うの」
カメ子「アタシが間違っているだと!?」
ツル江「それでも────」
ツル江「私を造ってくれてありがとう」
ツル江「お母さん」
〇東京全景
〇SHIBUYA SKY
「────あ」
強化サイキッカー トリコ「さ、サイキックが──消え──?」
寧々「うおらあーーーーッ!!!!」
寧々「『サイキック』──改めッ!」
寧々「『生足シャイニングウィザードッッ!!!!』」
強化サイキッカー トリコ「ぐびゅ!?!?」
寧々「トリコ、お前の敗因は──筋肉を鍛えなかったことさ」
〇施設の展望台
カメ子「またいずれ人類はサイキックに目覚める 時間稼ぎで死ぬなんて──バカな子だよ」
寧々「ツル江はどうするんだ?」
カメ子「軍に体弄られる前に、燃やして埋葬するさ」
寧々「────そう」
カメ子「ツル江にとって、どうやらアタシは母親だったらしい──」
カメ子「────」
カメ子「だから──喪主ぐらいはしてやらないとね」
寧々「まったく────迷惑な母娘だったぜ」
〇黒
〇超高層ビル
???「うぉらあぁ〜〜ッ! 新人!!」
キョウコ「オス! パイセン!オッス!!」
後輩ちゃん「楽しい営業の時間ですよ〜!」
キョウコ「ウッス! 楽しみで昨日は夜しか寝てませんッス!!」
後輩ちゃん「今日の絵図を描いたのはパイパイです 顔に泥を塗らない様に気合入れるですよ!!」
キョウコ「ゥッス! 気合入れてお供致しゃッス!!」
後輩ちゃん「ようし! レッツラゴーです!!」
キョウコ「でっぱつーーーーッス!!!!」
〇高級マンションの一室
虎太郎「寧々ちゃん──体調はどう? 悪くない?」
寧々「さっきも聞いたでしょ? 問題ねっす」
虎太郎「だってさ、こんな事初めてだから心配で」
寧々「あと何ヶ月もあるんだからさ、もうちょい気楽にしなよ」
虎太郎「そうだよね──ねぇ、また聴いていい?」
寧々「フフッ──良いよ」
〇水の中
〇高級マンションの一室
寧々「ねぇ──私が名前を決めても良いかな?」
虎太郎「良いよ! ──キラキラネーム以外なら!」
寧々「う〜〜ん──」
虎太郎「えっ? キラキラなの!?」
寧々「キラキラかの判断は任せるとして──」
寧々「考えていた名前があるんだよね」
── 完 ──
ボイスの入れどころがまさかエロ雑誌の解説とは😆
確かに気になったので不意をつかれてふきだしました
しかしまさか続きを読めるとは
虎太郎さん確か無職だった気がしますが二人のハッピーエンドが見られて良かったです🎉
突然の実況笑いました🤣
キャラクターにボイスついてないのに解説だけについてるの斬新で面白いですね!
えっちな本確かに気になってましたが本筋と関係ないそこを深堀りして喋ってくれると思わなかったです🤣
待ってた、待ってました!!
完結おめでとうございます✨
寧々、カッコ良くて好きすぎました。
それにしても、読者がエロ雑誌が気になるって何で分かったんですか?
まさか小潟さんもサイキッカー?
あれが市場価値もあるし、腹パンチを避ける道具になるとは意外でした。
黒幕が師匠のクローンって展開、めちゃくちゃアツいですよね。
お母さん呼びも泣ける😭
とっても面白い作品でした😆👍