立てば説教 座れば嫌味 歩く二人は薔薇の刺

もと

暴色の(脚本)

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〇豪華な部屋
  お茶どうぞー。
冴島「ありがとうございます ・・・では、始めましょうか」
  はい・・・白衣?
冴島「今まではマリエさんの運転手として 壁になり床になり社員に紛れ情報収集を していましたが・・・」
冴島「本日マリエさんが処分して下さったのは 誰が見ても悪質な者達でした」
冴島「残りの・・・」
マリエ「問答無用で解雇か降格にしようと 思ってたんだけどね、それをやっても 別の誰かの害になるだけだから・・・」
マリエ「気持ち良かったわ! あの人事部の斎藤なんか 突然体が動かなくなって救急搬送よ」
マリエ「何故か録画されてたセクハラ場面が 急に再生されて 何故か奥様が見ちゃったり」
マリエ「何故か喋れるようになったら ボロボロ余計な事ばっかり言って 奥様も実家に帰っちゃうし」
マリエ「最高ね、呪いって!」
  ・・・ああ、えええ?
  うーん、それってどうなんですか?
  ・・・やり過ぎというか、何と言うか、
  えっと、まあやり過ぎじゃないですか?
マリエ「そう? 私はやり過ぎだとは思わないわ 一人の馬鹿の為に何十人と我慢させるの?」
  ・・・まあ、そっか、はい。
  オッケーです、了解です、はい。
冴島「はい、では残りの処分対象なのですが ほぼ社内不倫と悪質な苛めです」
マリエ「不倫は奥様にバラしてあるから 奥様にヤル気があれば 会社に内容証明が届くと思うの」
マリエ「冴島、そういう方面に明るい弁護士に 何人か声を掛けておいてね」
冴島「はい、既に連絡済みです それより問題はこちらの方で・・・」
冴島「苛めと言うより犯罪ですね」
  制服や私物を隠す、汚す。
  ・・・わざわざ完成してるデータを
  破損させて自分が復旧させたと・・・。
マリエ「心当たりがあるんじゃない?」
  ・・・あると言うか、まあ、はい。
  これは私への案件ですよね?
  あれ? こんな事で・・・
  退社までしちゃった子がいるんだ。
マリエ「こんな事? 無駄にユキノが我慢した結果ね 我慢というかニブくて気付かなかった?」
  まあ、昔からよく目を付けられるタイプで
  またかって流しちゃってました。
  ていうか、これが犯罪ですか?
  オマワリサンに言うんですか?
マリエ「言います、オマワリサンに ジャンジャン捕まえて頂きます」
マリエ「ウフフ」
  ・・・うーん・・・。
マリエ「何が気掛かり?」
  やっぱりやり過ぎだと思う。
  どんな会社だって学校だって、
  こういうのは絶対にあるし・・・。
マリエ「んもう! なんなの?!」
  え、はい?
  なんかごめんなさい、すみません?
マリエ「もうウジウジ言わない! 黙って私に任せなさい!」
  はい!
マリエ「ユキノは自分の事を考えなさい! これはどうするの?!」
冴島「マリエさん、順番が、段取りが・・・!」
マリエ「あ!」
  ・・・なんですか?
  ・・・『これ』ってこれ?
  なんで『九条タクミ』の名前が
  このリストにあるの?
  不倫? ふ、不倫って何だっけ?!
  不義密通ってこと?!
  つ、罪じゃん?! 死刑じゃん?!
  フリンって、あれ?!
  タクミは私と浮気してるの?!
  私は浮気なんかしてないのだが?!
  タクミは私じゃないけど?!
  どういう事?!
マリエ「落ち着きなさい、変よ? おかしくなっちゃった?」
冴島「そうです、まず落ち着いて、 一緒に何とかしましょう」
  ・・・あ、はい。
マリエ「ごめんね、順を追って説明を・・・」
冴島「隠すつもりは無かったんです ここに書いておいたのですから・・・」
  はい、大丈夫、了解です。
  私の夫のタクミが不倫をしているよと、
  浮気しちゃってるよという事ですね。
「はい」
  ははーん、なるほど。
  殺しましょう、呪いましょう、はい。
  了解です。
「待って? 待って!」
マリエ「ごめんね、ごめんなさい! ちょっと待って?!」
冴島「確認事項があります、落ち着いて下さい!」

次のエピソード:悲色の

コメント

  • マリエさんの能力恐るべし!それにしても、この会社の不適切存在の数に噴き出してしまいました!
    「不義密通」改めて聞くとなかなかのパワーワードですよね!ユキノさんの口調で出すと猶更!

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