立てば説教 座れば嫌味 歩く二人は薔薇の刺

もと

呪色の(脚本)

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〇豪華な部屋
  ただいまー・・・あれ?
  タクミはまだなんだ?
お手伝いさん「はい 夕食は要らないとご連絡はありました」
  そっか、じゃ先に食べよっかな。
  冴島さんも食べて行ってくださいよ、
  一人じゃ寂しいし。
冴島「はい、そうする様に言われてます」
  おお、マリエ積極的だね。
マリエ「呼ばれた気がしたわ」
  ツッコミ待ち?
マリエ「こういうお洋服、一度は着てみたかったの 似合う?」
  美人は美人だし似合うとは思うけど
  魔女感ヤバくない?
冴島「お似合いですよ」
マリエ「ウフフ」
  ああ・・・なるほど。
マリエ「あ、そうそう 嫌がらせ行為をしてた社員の半分は 今日一日で片付けておいたから」
マリエ「まったくあの人達は 会社を何だと思ってるの? パワハラセクハラし放題じゃない?」
マリエ「『何だか分からないけど里帰りや 引っ越しをしなきゃいけなくなる』 呪いをかけて辞めさせちゃった!」
マリエ「やってみたら呪いの筋が良いみたい、 上手く出来ちゃったの 本当に死んで得したわ!」
  ・・・は?!
  あの人数の半分辞めさせちゃったの?!
  普通に人手不足じゃん?!
  話し合いとかさ、そこら辺から始めない?!
マリエ「甘いわ 話し合いで何とかなるなら やってる方と当事者で片付いてるでしょ」
マリエ「口だけなら反省でも何でも言うの ユキノが仲裁に入ったとしても何も 変わらない、酷くなるだけ」
マリエ「『告げ口したな』『大事にしただろう』 こういう、どうでも良い理由で 更に強く当たるだけなのよ」
マリエ「だから大本を断つの 大体が仕事の出来ない人間がやるんだから いなくなっても業務に支障は無いわ」
  ・・・ええええ・・・。
  大胆、強引、横暴、よくない。
マリエ「何とでも言いなさい? 今まで目が届かないし手も回らないしで 本当に悔しかったの」
マリエ「うちは大お祖父様が築いた会社よ? 物の無い時代に 物を作って日本を動かした会社なのよ!」
マリエ「あんな下らないヤツらに任せたくない! こんな便利な力を使わないでどうするの! それにね?」
マリエ「三人抜けても一人で埋められる、 それぐらいの価値しか無かったのよ」
  ・・・うわ、引くわ・・・。
  いや、まあ変に絡んでくるオッサンとかは
  居ても居なくても、まあ・・・うん。
  あ、じゃあ残りの半分って・・・。
お手伝いさん「お待たせ致しました、お夕食です 冴島さんはコチラへどうぞ?」
冴島「はい、ありがとうございます」
  (うわー、マリエの体を突き抜けて
  ご飯置いてくれてる・・・。
  マリエを通過した肉じゃがとか、うわー)
  (怖っ)
  (・・・ん?)
  (・・・好意を持ってないから見えない?
  まあ義母的に息子夫婦の家の
  お手伝いさんなんて無関係だもんね)
  (なんかそれって・・・)
お手伝いさん「以上です、どうぞー」
  あ、はい、ありがとうございます。
  後片付けはやります、お疲れ様でした。
お手伝いさん「はい、ありがとうございます 失礼します」
マリエ「なんでユキノが後片付けなんてしてるの?」
  え? 今のお手伝いさん、山野さんね、
  旦那さんが入院してるの。
  今なら顔を見に行ける時間だから
  早目に上がってもらってるだけ・・・。
  ・・・なんですが? 何か?
  なんでしょうか?
マリエ「・・・偉いじゃない、やるじゃないの」
  何がそんなに琴線に触れたのか
  分からないけど、なんかありがと。
  ホントそういうの生きてる内に
  言ってよね。しんどかったわー。
マリエ「ウフフ」
  ・・・うふふ。
冴島「さて、温かい内にいただきます」
  あ、そうですね。いただきます!
マリエ「召し上がれ」
  何もしてないのに偉そう、うふふ。
マリエ「ウフフ」

次のエピソード:暴色の

コメント

  • マリエさん、衣装も自由自在なら呪いも自由自在って、とんでもない存在になっちゃいましたね。トゲトゲしさ満載のハートフルな会話で笑顔になってしまいます

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