エピソード3 逃亡(脚本)
〇大学の広場
次の週末────
ジェシー「ねえ、 今日こそ3人でパンケーキ行かない?」
モニカ「そうね。この間、食べ損ねちゃったし」
リア「あー、ごめん! 今日は、家に義弟(おとうと)が来る 予定で・・・」
「おとうと!?」
ジェシー「リア、あんたあんなイケメンのお兄様が いるのに、弟までいるの!?」
リア「う、うん・・・」
モニカ「ねえ、やっぱり弟くんもイケメンなの!?」
リア「い、いやぁ、どうかな〜・・・ たしかに、お兄様に似ている気はするけど・・・」
「そりゃ、絶対イケメンだ!!」
モニカ「あんた、どれだけ恵まれてるのよ!?」
そんな話をしていると・・・
???「姉さーーん!」
テオドール「こっちこっち!」
リア「テオ、どうしたの!?」
テオドール「ちょっと早く着きそうだったから、 ついでに迎えに来たんだ」
テオドール「今日は車で来たから──」
テオドール「あっ、姉さんのお友達ですか!?」
テオドール「俺、テオドールって言います! 姉が、いつもお世話になっています!」
テオが、いつもの調子で挨拶すると──
ジェシー(リアのお兄様とは、 違うタイプのイケメン・・・!)
モニカ(子犬のような愛らしさ・・・・・・!)
リア(テオは、天然人たらしなんだよねぇ・・・ お兄様とは真逆で)
ジェシー「テオドール君、もし良かったら、 みんなでパンケーキに行かない?」
モニカ「あっ、それいいね。テオドール君から 見たリアの話とか聞きたい!」
リア(ちょっ・・・それは恥ずかしい!)
テオドール「ごめんなさい。 今日は兄弟で過ごすことになってて。 兄さんも、もうすぐ帰ってくるから」
テオドール「だよね、姉さん」
リア「うん、そうなの・・・。 だから、本当〜にごめん!」
ジェシー「くぅ〜っ! リアとパンケーキに 行ける日は来るのか・・・!?」
テオドール「すみません。 来週は予定ないと思うので・・・」
テオドール「その時に、 また姉さんを誘ってあげてください」
ジェシー「そうかぁ〜。仕方ないわね」
モニカ「じゃあ、またね。リア」
リア「ごめんね、またね〜」
ジェシーとモニカの後ろ姿を見送った。
リア「じゃあ、行こうか。テオ」
テオドール「待って、姉さん」
テオドール「実は、早く来たのは話があるからなんだ」
リア「話って・・・?」
テオドール「ここじゃ、ちょっと・・・ 場所を変えよう・・・」
〇駐車スペース
リア「テオ・・・話って・・・?」
テオドール「姉さん・・・」
テオドール「兄さんと、キス、してるの・・・・・・?」
リア「ど、どど、どうして!?」
テオドール「・・・してるんだ?」
リア「ち、ちが・・・っ、どうしてそんなこと 訊くの? って言いたかったの!」
テオドール「間違えたのは・・・」
テオドール「間違えたのは、場所じゃなくて・・・ 兄さん、だよね・・・?」
テオは、自分の唇に手を当てて言った。
この間の──キスのことを。
テオドール「姉さんは、ウソをつくのが下手だなぁ」
リア「ち、違うよ、テオ! テオが思ってるようなことじゃないの!」
リア「私は・・・お兄様に恨まれているの」
リア「だから、 私の嫌がることをしてくるの・・・」
テオドール「恨まれてる? 兄さんが、そう言ったの?」
リア「そうよ・・・。 恨んで、憎んで、一生逃さないって」
テオドール「・・・・・・・・・・・・」
テオドール「姉さん」
テオは、私の涙を拭って手を取った。
テオドール「俺と、一緒に逃げよう」
リア「えっ!?」
テオドール「姉さんの嫌がることをしてくるんでしょ? いつから?」
リア「たぶん・・・ お父様が亡くなってからだと思う」
テオドール「そっか・・・。俺、てっきり兄さんは 姉さんのこと好きなんだと思ってた」
テオドール「でも、そんなこと間違ってる!」
リア「だ・・・だよね! やっぱりそうだよねー!?」
リア「でも、逃げるってどうやって? それに、お兄様にバレたら・・・」
テオドール「俺、今日は車だし! 大丈夫、大学の友だちとよく行く 秘密基地があるから」
テオドール「そこなら、兄さんも知らない場所だよ!」
リア「・・・・・・・・・・・・」
テオドール「姉さん、考えてる時間はないよ!」
リア「本当に、大丈夫かな・・・ バレた後が、怖い・・・」
テオドール「何かあったら、俺が姉さんを守るよ。 兄さんからだって!」
リア「テオ・・・」
リア「わかった、行こう!」
〇オープンカー
リア(車に乗り込んだはいいけど・・・)
リア(やっぱり、テオと一緒にいる、くらいは 連絡しておいた方がいいかな・・・?)
リア(今日の夜は、家族3人で過ごすって、 約束してあったし・・・)
風を感じながら、とてもモヤモヤしていた。
リア(・・・・・・ううん! 逃げるって覚悟を決めたんだもの!)
リア(お兄様なんて、私がいなくなって 狼狽えればいいんだわ!)
〇お化け屋敷
リア「こんなところに廃屋が・・・?」
テオドール「今は誰も住んでないみたいだよ。 大学の友だちと、時々来てるんだ」
テオドール「友だちにも、しばらく2人で使わせて もらえるように、言っておくね」
〇洋館の一室
リア「でも、勢いで来てしまったから、 着替えも今晩の食料もないわ」
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ひ・・・・・ひえー!!!!!!!テオ推しになるかもと思っていた矢先にー!!!!!!!!ひえー!!!!!!!😱ですー!!!!!!!!😱これは言うなれば凄く度数の高いお酒のようなお話ですね・・・🥃✨
すっごく面白いのですが、少しずつ読ませていただきますー!!!!!!!!!🙇♀️✨
テオドールの歪んだ愛…。
兄に対しての強すぎる感情の根源…。気になりますね。
完全にお兄様の方に気を取られてました😂
癒しポイントだと思ってたテオが…まさか😱