ストレンジャー・ダディ 〜メビウスの絆〜

松田エルナ

第6話 秘密(脚本)

ストレンジャー・ダディ 〜メビウスの絆〜

松田エルナ

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〇川沿いの公園

〇銀杏並木道

〇東京全景
  2020年 12月──

〇街中の公園
時任 絢斗(ときとう あやと)「うぐ・・・ひっく」
いじめっ子「に、逃げろ! 魔女オババだ!」
いじめっ子B「時任、覚えてろよ!!」
遥太(ようた)「・・・」
時任 絢斗「ありがとう、イオ姉ちゃん! また明日ね!!」
時任 絢斗(ときとう あやと)「あ、ご、ごめんなさい・・・」
遥太(ようた)「大丈夫だよ 痛いところない?」
時任 絢斗(ときとう あやと)「う、うん・・・」
遥太(ようた)「そっか・・・ 強いね、キミは」
時任 絢斗(ときとう あやと)「え?」
遥太(ようた)「気を付けて帰るんだよ」
時任 絢斗(ときとう あやと)「うん!」
遥太(ようた)「・・・」
遥太(ようた)「イオ」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「ごめんね、よったん お待たせ」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「あの子も先生・・よったんパパと同じ 『あっくん』って名前なんだけど・・・」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「ああして、いつもいじめられてるの」
遥太(ようた)「・・・」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「『不条理に負けないで』なんて・・・」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「科学者になる夢を諦めてた 私が偉そうに言えないけどね」
遥太(ようた)「あの子は・・・きっと大丈夫だよ」
遥太(ようた)「不条理なんかに・・・負けない」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「よったん・・・ あの子のこと知ってるの?」
遥太(ようた)「いや、し、知らないけど・・・」
遥太(ようた)「なんとなく・・・そう思ったんだ」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「よったん・・・?」
遥太(ようた)「・・・」
「・・・」
「あの!!     それで・・・」
遥太(ようた)「えっと、ごめん・・・」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「うん、それで・・・」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「『話』ってなに?」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「最近学校で私のこと無視するのと 何か関係ある?」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「あのときからだよね? 初めてよったんの家に行った日」
遥太(ようた)「・・・」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「何があったの? 言ってくれなきゃ分からない」
遥太(ようた)「ごめん、イオ」
遥太(ようた)「最初から話すから・・・ 落ち着いて聞いてくれない?」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「・・・」
遥太(ようた)「イオ・・・」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「いいよ」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「よったんのことだから・・・ なにか理由があるんでしょ?」
遥太(ようた)「ありがとう・・・!」

〇黒背景
  あっくんの話なんだ・・・
  僕とあっくんが血の繋がった
  父子じゃないのは前に話したよね?

〇狭い畳部屋
  あっくんは10年前に突然
  僕の前に現れて・・・
  命がけで僕のことを救ってくれた

〇黒背景
  そして、じいちゃんが死んで・・・

〇古いアパートの部屋
  身寄りのなくなった
  僕を引き取ってくれた

〇寂れた雑居ビル
  その翌年、あるものが僕のもとに届いた

〇古書店

〇街中の公園
鳴海 イオ(なるみ イオ)「それって・・・ もしかして『アレ』?」

〇古書店

〇街中の公園
遥太(ようた)「そうだよ」
遥太(ようた)「そして・・・ それには手紙も一緒に添えられていた」

〇黒
  『かならづ ひとり よむ しなさい』

〇街中の公園
鳴海 イオ(なるみ イオ)「んん??」
遥太(ようた)「『必ず一人で読め』って・・・ カタコトの日本語で始まる手紙だった」
遥太(ようた)「それ以外は外国語だったから 当時の僕には全然読めなくて・・・」
遥太(ようた)「それがドイツ語だと分かって 何とか解読できたのは12歳の時だった」

〇黒
  あなたの父親の絢斗さんには
  隠していることがある
  ──彼はそこにいるべき人ではない
  同封したマシンはその真実を
  知るために役立つかもしれない
  ──2020年の12月、
  すべてが明らかになる
  そのとき、またお会いしましょう

〇街中の公園
鳴海 イオ(なるみ イオ)「なに・・・それ?」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「先生の隠し事って・・・なに?」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「2020年の12月って、今月!?」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「そんなの・・・何かのイタズラじゃ」
遥太(ようた)「それはないと思う」
遥太(ようた)「その・・・ あのマシンはたぶん『本物』なんだ」

〇黒
  コード認証──
  『転移先の時空間アドレスを入力してください』

〇街中の公園
鳴海 イオ(なるみ イオ)「『本物』・・・って何の?」
遥太(ようた)「・・・」
遥太(ようた)「それに・・・ 他にも決定的なことがある」
遥太(ようた)「それが大事なんだよ」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「??」
遥太(ようた)「いいかい、イオ 落ち着いて聞いて」
遥太(ようた)「キミが初めて家に来た日の翌朝・・・」
遥太(ようた)「僕はあるものを見つけた」

〇古いアパートの部屋

〇街中の公園
鳴海 イオ(なるみ イオ)「な、なに・・・?」
遥太(ようた)「そこにはキミが──」

〇黒

〇街中の公園
鳴海 イオ(なるみ イオ)「な、なに!?」
遥太(ようた)「何かが光って・・・」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「すごい煙・・・!」
遥太(ようた)「!!? 煙の向こうに何かが・・・」
遥太(ようた)「お、女の人!!?」
謎の少女「・・・」
遥太(ようた)「あの・・・? だ、大丈夫!!?」
謎の少女「・・・トドロキヨータ」
遥太(ようた)「え!?」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「な、なんであなた よったんの名前を・・・!!?」
謎の少女「・・・」
謎の少女「!!!??」
謎の少女「あ・・・あ・・・!!」
遥太(ようた)「な、なんだ?」
謎の少女「しってる・・・」
謎の少女「あなたは・・・イオ」
謎の少女「『マザー・イオ』・・・」
「・・・マ、『マザー・イオ』!!!??」

次のエピソード:第7話 『シンギュラリティ』

コメント

  • 溜めていた分読ませて頂きましたが、タップする手が止まらない!とっても面白いです😆そしてみんないい子で良かった!
    色んな事実が少しずつ明らかになってきて、時間軸がイあの日に追いついて、ついに秘密を……のところに、マザー・イオですか!人工知能か何かなのかな、とか思ったりしたのですが、何なんだろう🤔
    続き楽しみにしております✨

  • イッキ読みで追いつきました🙇
    本当に本当に面白い…!謎の紐解き方が丁寧で、綺麗。そしてまた新たな謎が出てきましたね👏
    『マザー・イオ』…………。何故かは分かんないんですけど、タップノベル界に君臨するマザー・キャラ達とタメ張れそうな『スゴ味』を感じます……☺️

  • 初めから読み直してみたけど、わかったのはおじいちゃんの正体だけでした。
    あとはさっっっぱりわからんー不条理です!
    否定したいので次の話をお願いします。

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