罪  恋―TSUMIKOI―

望月麻衣

エピソード11 渇望Ⅱ(脚本)

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〇高級マンションの一室
「久弥、 最近ゴキゲンね?」
  腕を組みながらこちらを見据えるマネージャーに、何も答えずに視線を合わせた。
久弥「ゴキゲン?」
「あなたの住むビルの前で、女子高生とキスしてたのを見たわ。 あれは客じゃないわよね?」
  マネージャーの訝しげな様子を見て、鼻で笑った。
久弥「うちの事務所は男女交際禁止なんだ?」
  顔を覗き込んでそう尋ねると、彼女はバツが悪そうに目をそらす。
「そういうわけじゃないわ。 ちゃんと仕事をしてくれたらそれでいいんだけど」
久弥「けど?」
「あの子、あなたの初恋の先生に似てるわね」
  その言葉に、ぎくりと肩が微かに震えた。

〇高級マンションの一室
  そうか、この女は前に写真を見てるんだ。
「あの子にのめりこんでるかもしれないけど、それはただの錯覚よ。 初恋の人の代わりにしてるだけ」
久弥「わざわざそんな忠告どーも。 もしかして、妬いてる?」
「や、妬いてなんか!」
久弥「いいよ、社員割引してやるから、 俺を買えよ」
  真っ赤になって言葉を詰まらせる彼女の前に立ちはだかり、壁に手をついて顔を覗く。
久弥「いつも以上に激しく抱こうか?」
「別に、そんな・・・」
久弥「欲しいなら壁に両手をつけよ」
  少し乱暴に言うと、
  
  
  彼女は頬を紅潮させたまま、震えるように黙って壁に両手をつけた。
  指を滑り込ませると、彼女は呻くような声を上げた。
  部屋に響く水音に、喘ぎ声。
  女はいつも一緒だ。
  簡単によがる。
  それは、梓も同じだった。

〇空
  女はいつも同じように乱れる。
  梓も同じように乱れる。
  だけど、どうしてだろう?
  梓に対しては『可愛い』と胸が熱くなるんだ。
  抱きながら涼太のことを言うと泣きそうになるその顔も、

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