ストレンジャー・ダディ 〜メビウスの絆〜

松田エルナ

第5話 時を超えた再会(脚本)

ストレンジャー・ダディ 〜メビウスの絆〜

松田エルナ

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〇土手
遥太(ようた)「あのさ、イオ」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「なに? よったん」
遥太(ようた)「その、人前で『よったん』はヤメテ・・・」
遥太(ようた)(みんなドン引きしてたし・・・)
鳴海 イオ(なるみ イオ)「なんで~!? よったんの方がかわいいじゃん!」

〇名門校の校門(看板の文字無し)
「よ、よったん・・・だと!?」
チャラい男子「なあ、鳴海さん! こ、こいつとどういう関係なの!?」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「え?」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「『特別な友達』だけど?」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「ていうか、知らない人になんで そんなこと答えなきゃならないの?」
チャラい男子「し、知らない人・・・ 去年1年間同じクラスだったのに・・・」

〇土手
遥太(ようた)(人づきあいに興味ないイオが そこまで言ってくれるなら・・・)
遥太(ようた)「まあ、よったんでもいいか・・・」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「やった~!!」

〇寂れた雑居ビル
遥太(ようた)「ほら、着いたよ 僕の家」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「ほほ~う、なかなか趣のあるたたずまい」
遥太(ようた)「変なところだけ気をつかわないで」

〇名門校の校門(看板の文字無し)
カオル「カノジョの一人でも連れて行けば 絢斗さんも安心するんじゃないか?」

〇寂れた雑居ビル
遥太(ようた)(カオルのやつが変なこと言うから・・・)
遥太(ようた)(いや、『カノジョ』じゃないけど!!)
鳴海 イオ(なるみ イオ)「??」

〇古書店
絢斗「ふぅ・・・」
絢斗「いらっしゃ・・・」
絢斗「なんだ、遥太か おかえり」
遥太(ようた)「ただいま、あっくん ごめんね仕事中に」
遥太(ようた)「ちょっと今日は友達連れて来ててさ・・・ いいかな?」
絢斗「別に構わないが、またカオルか?」
遥太(ようた)「いや、今日は別の友達で・・・」
???「はじめまして 遥太くんの同級生の・・・」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「鳴海イオです」

〇幻想空間
  イオ・・・姉ちゃん

〇街中の公園

〇女の子の部屋

〇お嬢様学校

〇魔法陣のある研究室

〇古書店
絢斗「あ・・・あ」
遥太(ようた)「え!? ど、どうしたの!?」
絢斗「い、いや・・・!」
絢斗「さ、作業してたら目にゴミが 入ったみたいだ」
絢斗(そうか、同じ学校だしな 二人が出会っていても不思議はない)
鳴海 イオ(なるみ イオ)「あの、よかったらこれ」
絢斗「あ、ありがとう・・・」
絢斗(・・・こんなに華奢で 小さい手だったんだな)
鳴海 イオ(なるみ イオ)「あの、もしかしたら 以前どこかで・・・?」
絢斗「いや、初対面だと思うが!?」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「そうですよね!」
遥太(ようた)「あ! 僕、お茶いれてくるね」
絢斗「あ・・・遥太!」
絢斗(二人きりになってしまった・・・)
鳴海 イオ(なるみ イオ)「へぇ~!さすが修理屋さん、 いろんなものがいっぱい!」
絢斗(あの頃は何でも話せたのに・・・)
鳴海 イオ(なるみ イオ)「・・・」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「遥太くんっていい子ですよね」
絢斗「あ、ああ・・・」
絢斗「父親に似ず、素直なやつなんだ」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「でも、頑固なところもあるかも」
絢斗「そこは俺に似たのかもな」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「知ってます?彼の口グセ?」
絢斗「まさか・・・」

〇おしゃれな教室
遥太(ようた)「僕は!」
遥太(ようた)「この不条理を否定する!!」

〇古書店
絢斗「学校でも言ってるのか、あいつ・・・」

〇寂れた雑居ビル

〇寂れた雑居ビル

〇寂れた雑居ビル

〇古書店
絢斗「そうだ、つまりそこに 電子スピン共鳴の周波数を・・・」
遥太「あの~」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「なるほど! それを加味すれば磁気モーメントの・・・」
遥太(ようた)「あの~!?」
「なんだ!?         なに!?」
遥太(ようた)「もういい時間なんですが・・・」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「あ、やばっ!!」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「それじゃ、私はそろそろ帰ります」
絢斗「そ、そうか」
絢斗「遥太、送っていってやれ」
遥太(ようた)「うん」
絢斗(まさか、イオ姉ちゃんがここまで 蒼井レポートを読み解いていたとは・・・)
絢斗「イオね・・・イオさん」
絢斗「キミは将来、優秀な科学者になるよ」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「そう・・・だったらいいんですが」
絢斗「??」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「親には弁護士になれって・・・」
遥太(ようた)「イオ・・・」
絢斗「そう・・・だったのか」

〇女の子の部屋

〇古書店
絢斗(俺も子どもながら 何か悩み事があると思っていたが)
絢斗「キミは・・・それでいいのか?」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「でも、親に逆らったら学費も 出してもらえないし・・・」
絢斗「・・・」
絢斗「キミの尊敬する蒼井先生は カネもコネもない中・・・」
絢斗「その身ひとつで偉大な科学者になった」
絢斗「不条理に負けなかったんだ」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「・・・」
絢斗「キミならできるさ!」
絢斗「そうだ! 俺が大学に紹介じょ・・・」
絢斗(そうか、 今の俺は場末の修理屋だったな・・・)
絢斗(いや、しかし・・・)
絢斗「キミの蒼井レポートの考察を論文にして 送れば大学の方から声がかかるかも」
絢斗「もちろん、そうなったら学費も免除だろう」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「・・・本当ですか!?」
絢斗「一人、あてにできる先生が ヨーロッパにいるんだ」
遥太(ようた)(ますます、あっくんって 何してた人か謎・・・)

〇豪華な社長室
  ノイマン所長・・・
  2040年では、俺がいた欧州素粒子
  物理学研究機構の所長だったが・・・

〇黒背景
  2020年現在は俺のいたヨーロッパ
  の大学で准教授をしてるはずだ
  ああ見えて科学に対しては
  公正な人だからな・・・
  きっとイオ姉ちゃんの論文に対しても
  目をかけてくれるはず

〇古書店
絢斗「そうと決まれば、さっそく 論文にとりかかろう」
絢斗「また近いうちに来るといい 手伝うよ」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「おじ様・・・ そこまでしてもらっていいんですか?」
絢斗「おじ・・・」
絢斗「もちろん!! 全力で助けになるよ」

〇街中の公園
  あのときイオ姉ちゃんに
  支えてもらったぶん・・・

〇古書店
絢斗(今度は俺がイオ姉ちゃんの 力になってみせる!!)
鳴海 イオ(なるみ イオ)「あの・・・」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「ありがとう!!」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「『先生』!!」
絢斗「『先生』・・・か」
遥太(ようた)(めずらしくあっくんが照れてる)

〇寂れた雑居ビル
絢斗「遥太!!」
遥太(ようた)「な、なに!?」
絢斗「イオねえ・・・ イオさんをよろしく頼むぞ!!」
遥太(ようた)「言われなくてもちゃんと 送っていくけど・・・??」
遥太(ようた)「行こう、イオ!!」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「うん、よったん!」
絢斗「・・・」

〇古いアパートの部屋
絢斗「うぅ・・・ ちょっと飲みすぎたな」
絢斗「でも、清々しい気分だ」
  『等々力遥太殺害による鳴海イオ放火殺人阻止計画』
絢斗「こんなもの、もう必要ないんだ・・・」
絢斗「うぅ・・・」

〇古書店
遥太(ようた)「ふぅ・・・」
遥太(ようた)「イオのやつ・・・ でたらめに解析プロトコルいじってったな」
遥太(ようた)「やれやれ、修正が大変だ」
遥太(ようた)「ま、今日のところはこれで解析回して、 もう寝ようかな」
遥太(ようた)「あっくん、まだ飲んでるのかな めずらしい・・・」
遥太(ようた)「ふぁ~あ・・・ お先におやすみ」

〇黒

〇黒
  コード認証──
  『転移先の時空間アドレスを入力してください』

〇寂れた雑居ビル

〇古いアパートの部屋
遥太(ようた)「も~!! 今日のゴミ出し当番あっくんなのに・・・」
絢斗「うぐぐ・・・」
遥太(ようた)「案の定、二日酔いでダウンか・・・」
遥太(ようた)「お酒弱いのにそんなに飲んで・・・ 何かあったのかな?」
遥太(ようた)「ん?」
遥太(ようた)「なんだこれ?」
  『──遥太殺害──』
  『──イオ放火殺人阻止──』
遥太(ようた)「・・・」
遥太(ようた)「・・・・・・」
遥太(ようた)「・・・え?」

次のエピソード:第6話 秘密

コメント

  • とても面白いです!!これから登場人物たちがどうなっていくのかが気になります!!!

    「僕はこの不条理を否定するっ!!!!!」この台詞なんだかとっても使いたくなりますね、、、

    何かどっかのタイミングで使いたいです、、、そわそわ、、、!!

  • ああっ、アヤト油断しちゃダメ😂
    不穏な空気がぁ〜〜💦
    次行ってきます!

  • 絢斗、把握してなかったー!😂
    遥太くんがいい子すぎて安心してたのかな。
    でもイオ姉ちゃんといい感じに再会できて良かった……
    けど、これで終わりませんよね、デスヨネ~!😭

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