第5話 勇気の要塞(カレイジャス・ストロングホールド)(脚本)
〇結婚式場の階段
「永遠の愛を誓います」
松前公平「愛さん! 一生大切にするよ!!」
北見愛「公平さん!!」
宣誓のあと見つめ合う2人。
誓いのキスを求められてもしばらく不動のままだった。
伊達勇「まさか俺のチーム『ぼちぼちぼっち』が札幌大会で優勝するなんてなぁ・・・」
伊達勇「独身貴族で非モテ男の俺が・・・」
伊達勇「う、うわぁ!!」
松前公平「愛さん!?」
伊達勇「だ、誰だお前・・・」
伊達勇「あ、あれ!? ここはどこだ!? 大会の会場じゃねぇぞ!?」
伊達勇「ど、どうなってるんだ!? 俺がウェディングドレスを着てる!?」
松前公平「大丈夫かい? 愛さん」
伊達勇「うわっ!? 近寄ってくるなっ!!」
北見愛「公平さん! 信じて、私が愛なのよ! そいつは偽物なの!!」
伊達勇「えっ!? 俺!?」
松前公平「あ、愛さん!?」
伊達勇「ど、どうなってるんだよ・・・」
マキア・ローザリア「説明いたします」
伊達勇「うわっ!!」
マキア・ローザリア「こちらの伊達勇さんは地球を守る戦士として登録されたため、これからは北見愛さんの身体で暮らしてもらいます」
マキア・ローザリア「以上の事項は連邦政府より法的に保護されます」
マキア・ローザリア「なお、身体は変わりましたが、精神の方で人格は保障されますので、お2人はこのままご結婚可能です」
北見愛「よかったわ! 私たち結婚できるのね!!」
松前公平「あ、ああ・・・」
北見愛「誓った愛をこれからも確かめ合いましょう!!」
松前公平「・・・」
伊達勇「なんだか知らんが、おめでとさん。 俺はアラフォー独身男なんで帰るわ──」
北見愛「公平さん!」
松前公平「・・・」
〇大きな木のある校舎
〇教室
札幌大会から戻った海斗たち。
登校しても相変わらず海斗の周辺に集まって男座りしている。
善通寺正吾「もうすぐ前期試験だけど、俺たち免除らしいぜ」
月島海斗「代わりにシオンベースの生活訓練に参加するんだ。 遊んでいるわけじゃないよ」
月島海斗「ゲームのプロには高校を辞めて専念する人も多い。 俺たちも覚悟決めないと・・・」
善通寺正吾「ま、勉強しないで済むんだ。とりあえずそれでいいじゃないか」
九鬼雄太「ボクは海斗くんたちと一緒ならどっちでもいいよ!!」
月島海斗「あっ!! 生徒会長・・・」
筑波神楽耶「月島くん・・・」
筑波神楽耶「ご、ごめんなさい!! 私・・・そんなつもりじゃなかったのに・・・」
気まずい雰囲気の海斗と神楽耶
<キーンコーンカーンコーン>
ホームルームを告げる予鈴が鳴る。
すると神楽耶は素直に自分の席に戻った。
担任の教師「はーい、生徒の皆さん。ホームルームを始めます」
担任が入ってくると、生徒たちは静かに着席する。
担任の教師「今日は転校生を紹介します。それじゃあ、白石さん、入ってきてください」
突然のことに教室内が騒然となる。
そして、1人の女の子が入ってきて頭を下げた。
白石愛生「はじめまして、今日からこの学校に転校してきた白石愛生(しろいしあき)です。 "あき"って呼んでくださいね」
月島海斗「ええっ!!」
月島海斗「な、なぜS&PR500の"あき"ちゃんがウチの学校へ!?」
筑波神楽耶「えっ・・・あの子は・・・」
神楽耶も海斗が白石愛生の大ファンであることを知っている。
待ち受け画面も着信音もそうだからだ。
白石愛生「おはようございます。謎の美少女高校生ゲーマーエリスさん」
海斗の席の隣に座って微笑みかける大人気アイドル
白石愛生「いえ、月島海斗くんの方がいいかな?」
月島海斗「えええ・・・」
愛生は身体を密着させるように海斗に話しかけてくる。
もっとも女性同士の会話ならそれほど異質というわけでもない。
筑波神楽耶「な、なによあの子 あんなに馴れ馴れしく・・・」
白石愛生「月島くんの事が気になって転校してきちゃったの。 これからよろしくねっ!!」
月島海斗「ああ、ああ・・・」
興奮して頭が回らない海斗。
ゲームでは常に冷静沈着な彼も推しアイドルの前ではただの洗脳されたファンである。
海斗はずっと動揺したままその日の授業は進んでいった。
〇学校の部室
放課後、3人はいつものようにアサルトゲーム部の部室にやってきていた。
身体は変わってもやることは変わらない。
ただし、大会が終わって心境に変化はあるようだ。
善通寺正吾「さすがに、もうCShの特訓をする気にはならないな──」
月島海斗「飽きたわけじゃないけど、シオンベースで訓練する時もプレイするだろうし・・・」
九鬼雄太「さすがに遊び過ぎたよねぇ・・・」
月島海斗「じゃあスマクラやるか」
月島海斗「それとも隣のハスクラゲーム部から何か借りて来るか・・・」
善通寺正吾「連中をまた、パンチラ写真撮らせたり、パンツやってからかうのも面白そうだぜ」
九鬼雄太「もーハスクラゲーム部の人がかわいそうでしょ!!」
月島海斗「いや、たぶんすごく喜ぶと思うよ」
白石愛生「あのーこちらがアサルトゲーム部ですか?」
月島海斗「げぇっ!? "あき"ちゃん!?」
まるで軍師に嵌められた男の様に仰天する海斗。
白石愛生「入部希望ですっ!! よろしくお願いしますー」
月島海斗「ええっ!? "あき"ちゃんがアサルトゲーム部に!?」
入ってくるなり手を握り、肌を触れ合わせて接近してくる愛生に、海斗は有頂天である。
善通寺正吾「まちねぇ、お嬢ちゃん 海斗はオレの女だ」
善通寺正吾「さわさわ」
月島海斗「あふっ・・・」
九鬼雄太「ボクの女だよ!」
九鬼雄太「もみもみ」
月島海斗「あ、あぅっ・・・」
月島海斗「だ、誰がお前達の女だって!!」
善通寺正吾「アサルトゲーム部は漢の部活!! 恋愛ゴッコ遊びするとこじゃねーんだぜ!!」
九鬼雄太「ねーんだよ!!」
白石愛生「えっ・・・"あき"、どうすればいいんですか!?」
善通寺正吾「入部する為にはオレ達とスマクラで勝負しな!! 勝てば入部を認めてやる」
九鬼雄太「3本先取だよ!!」
月島海斗「お、お前ら・・・ 女の子と格ゲーで勝負しようとか・・・ なにやってんだよ・・・」
白石愛生「いいえ、わかりましたっ!! スマクラはスポンサーのイベントで少しプレイしたことがあります!!」
白石愛生「私、この部活に入れてもらえるように一生懸命頑張ります!!」
善通寺正吾「よっしゃ!! 手加減はナシだぜー」
九鬼雄太「ナシだよぉー」
善通寺正吾「つ、つよい・・・」
九鬼雄太「まけたぁ~」
白石愛生「えへへ ラッキーでした!!」
もともと、正吾も雄太もスマクラはそんなに強くない。
だが一本も取れず、愛生にあっさり負けてしまった。
善通寺正吾「仕方ねぇな!! 実力は認めたぜ!!」
九鬼雄太「ようこそアサルトゲーム部へ! いっしょに楽しくゲームしよっ!!」
白石愛生「よろしくお願いしますっ!!」
かわいい声で頭を下げる愛生。
月島海斗「"あき"ちゃんってゲームうまいんだね、驚いたよ」
白石愛生「ゲーム大好きなんですけど、マネージャーさんから特定のゲームに肩入れするのはNGって言われてるんです」
白石愛生「『スマクラ好きです』って言ったら、スマクラのライバル会社から嫌われちゃうでしょう?」
月島海斗「な、なるほど・・・」
白石愛生「みんな自然体でゲームが大好きで、"あき"ここならとっても楽しくゲームできそうだなって」
善通寺正吾「おう!! 姫プ目的かと疑って悪かったぜ」
九鬼雄太「今後ともよろしくー」
月島海斗「よし、俺もスマクラ入るよ」
白石愛生「月島くんとゲームができるなんて、とっても幸せー いろいろ教えてくださいね!!」
月島海斗「う、うん・・・」
この後、めちゃくちゃスマクラした。
海斗はメテオくんといつもオンラインで鍛えているだけあって格闘ゲームも上手い。
1対3のモードでも軽く捻っている。
善通寺正吾「海斗・・・女の子にも容赦がないな・・・」
九鬼雄太「普通、追撃メテオまで決めないよぉ・・・」
月島海斗「ゲームだと本気でしか・・・」
白石愛生「月島くん、スマクラとっても上手いんですねっ!! すごく素敵ですー」
月島海斗「そ、そんなことないけど・・・昔は毎日練習していたからね」
善通寺正吾「海斗は1年の夏休みなんて一か月間ずーっとスマクラだけやってたんだぜー」
善通寺正吾「メシも食いながらプレイ、フロも入らず、小便はボトルにしてたっていう・・・」
月島海斗「さすがにボトルはないよ。トイレに回線を引いた」
善通寺正吾「っていう正真正銘のゲーム狂人なんだ」
白石愛生「一生懸命ひとつの事に取り組む男性って素敵ですっ!!」
月島海斗「えへへ・・・」
善通寺正吾「あー、もうこんな時間かぁー バイクの教習所いかねーと」
九鬼雄太「ボクも夕方はペットのゲコちゃんをお散歩につれていかないとー」
善通寺正吾「じゃあ海斗 オレたちは先に帰るぜー」
九鬼雄太「また明日-」
教室に残される2人
すると、愛生は海斗に接近して手を握る。
白石愛生「月島くんはこの後、暇ですか?」
月島海斗「べ、別に用事はないけど・・・」
白石愛生「じゃあ、"あき"とデートしません?」
月島海斗「ええっ!?」
月島海斗「一緒に帰って友達に噂とかされると恥ずかしいし・・・」
白石愛生「あははっ 月島くんってほんとうにおもしろい男性ですね!!」
白石愛生「じゃあ、私の豊原高校の制服を受け取りにいくの、付き合ってください。 それならいいでしょう?」
月島海斗「あ、ああ・・・」
こうして、海斗は愛生に手を引かれ繁華街の被服店へ向かった。
〇アパレルショップ
白石愛生「じゃ、ちょっと試着してみるね」
愛生は豊原高校の制服を受け取ると試着室に入っていった。
「あ、ごめーん、月島くん リボン取ってー」
月島海斗「あ、えーっと・・・」
試着室の隙間からさっとリボンを入れる海斗
しかし、愛生は海斗の手を握るとそのまま試着室に引き込んだ。
月島海斗「ぶっ・・・ な、何しているんですか!!」
白石愛生「ふふふ、かわいー」
白石愛生「"あき"が着替えるとこ、見たいみたいだったからー」
月島海斗「・・・!!」
推しアイドルの下着姿に興奮して血圧が上がる海斗。
白石愛生「どうかなぁ?」
月島海斗「と、とっても似合ってます!!」
月島海斗「いや、札幌女学校の制服の時もかわいかったですけど!!」
白石愛生「そう? ありがとう。 月島くんは優しいのね」
かわいらしい声、かわいらしい笑顔でほほ笑む愛生。
白石愛生「ねぇ、"あき"あっちのコーナーの服も見てみたいなー」
月島海斗「あ、ああ・・・」
再び手を握られ、連れて行かれる神楽耶の身体の海斗。
筑波神楽耶「あ、あれは月島くん・・・」
そしてその様子を被服店のメンズコーナーから目撃する海斗の身体の神楽耶。
筑波神楽耶「楽しそうに手を繋いで・・・ まさかデート!?」
筑波神楽耶「う、うそ・・・ランジェリーコーナーに・・・」
筑波神楽耶「ま、まずいわ・・・ このままじゃ不審者だと思われちゃう!!」
月島海斗「ここ、下着売り場じゃないですか!!」
白石愛生「そうよ? おかしくないでしょう?」
女性物下着コーナーはカラフルな下着がまるで花畑のように整然と並んでいる。
白石愛生「今度は"あき"が月島くんのランジェリーを選んであげるね!!」
愛生は素早く下着を選ぶと海斗を強引に更衣室に連れ込み、脱がして着替えさせる。
海斗は緊張して何も抵抗できない。
白石愛生「ねー、月島くん。 こういうストッキングはどう?」
月島海斗「ど、どどどおって・・・」
白石愛生「じゃあ次はあたしも試着してみようかなぁ」
白石愛生「どおかしら?」
突然、脱ぎ始める愛生。
その姿に海斗の興奮は最高潮に達しようとしていた。
白石愛生「今度は着る所じゃなくて脱ぐところ、みられちゃった・・・ こんなの月島くんだけだよ?」
更衣室内で2人っきり。
白石愛生「月島くん・・・ 私の胸・・・こんなに緊張してる・・・」
愛生は握っていた海斗の使う神楽耶の手を自分の胸に押し付けた。
その柔らかい感触が海斗に伝わる。
白石愛生「ほら・・・ "あき"こんなにドキドキしてる・・・」
月島海斗「う、うわぁ!! もうやめてください!!」
白石愛生「やめるって・・・何を? "あき"、月島くんのことがこんなに・・・」
海斗はあわてて手をひっこめる。
月島海斗「"あき"ちゃんがシオンベースのクルー、精神は男性の人だってわかっています!」
月島海斗「もう"あき"ちゃんのイメージを壊さないで!!」
白石愛生「・・・」
北三条英雄「おう、よくわかったな!! さすがレーヴァテインの月島くんは観察力があるぜ」
急に胡坐をかいて男座りする愛生の身体。しゃべり方も中年男性のようだ。
声や表情はかわいいままであるが。
北三条英雄「俺の名前は北三条英雄(きたさんじょうひでお)、この度の再編成で月島くんと同じ隊になることが決まった」
月島海斗「えっ!?」
北三条英雄「来週から訓練が始まるアーリマン攻略部隊の編成だよ」
北三条英雄「明日、シオンベースで顔合わせがあるらしいがその前に戦友をみたくなってね」
月島海斗「そ、そうなんですか・・・」
それを聞き、ほっとしたのか海斗もあぐらをかいて座る。
北三条英雄「しかしなぁ」
北三条英雄「神聖ネカマとして女の演技には自信があったんだがなぁ・・・」
ネット上では女性アバターであってもプレイヤーは男であることが多いが、普通は女性の演技まではしない。
しかし、女の子のように見せて会話したり行動する男をネカマという。
そして、男が好意を持ち誘えるほどネカマ道を極めた者を真性ネカマ、転じて神聖ネカマ、神ネカマと呼ばれ一部から尊敬される。
北三条英雄「ま、今の身体は本物の女の子だから、俺をネカマ扱いってのもどうかと思うがね」
北三条英雄「ところで、どうして俺が男だってわかった? ネカマ道の技術向上のために教えてくれ」
月島海斗「女の子であんなにスマクラが上手い人はいません」
北三条英雄「いるかもしれないだろ?」
月島海斗「ゲームって一緒に鍛えてくれるライバルもいないのに強くはならないですよ」
月島海斗「あと、視線です。 女性は全体的にみるのに対し、男性は顔、胸、股に視線が集中します」
北三条英雄「なるほどねぇ・・・会話テクニックは磨けてもそっちが甘かったか。 ゲームも下手を演じた方がベストだったかね」
月島海斗「最初に更衣室で会った時、あきちゃんは正確にポーチを投げて、のぞき魔に当てました」
月島海斗「あれは訓練していないとできません。 もちろん、女の子でもソフトボールとかやっている可能性はあるけれど・・・」
月島海斗「"あき"ちゃんの経歴にはないです。だから、最初からおかしいと思っていました」
北三条英雄「知識、観察、どちらも素晴らしいね。こりゃ月島くんは頼りになりそうだぜ」
月島海斗「ところで・・・北三条さんはいつから"あき"ちゃんなんですか?」
北三条英雄「ああ、1年前ちょっと前からだよ。この女がデビューしてすぐさ」
北三条英雄「ちなみにS&PR500のSチームは全員シオンベースのクルーなんだぜ」
月島海斗「そ、そんな・・・」
海斗はファンだったアイドルグループのトップチームが全員男だった事実に衝撃を受ける。
もっとも身体は本物の女の子なので微妙なところである。
北三条英雄「聞いてるだろ? CShの何かのイベントで1位を取るとクルーの挑戦権が与えられる」
北三条英雄「で、クルーになると、地球では自分が欲しい身体の女と入れ替わるわけだ」
北三条英雄「すると、一番人気のアイドルグループの女の子が狙われやすいってわけ」
月島海斗「そうですね・・・」
北三条英雄「悪いのはこんな事後システムにしてる日本共和国政府だよ」
北三条英雄「連邦に参加してるクセに、他国みたいに女の身体を予め用意してないんだ」
北三条英雄「まぁ、言ったってはじまらねぇ 俺はクルーとして戦いつつ、この身体でアイドルの人生を楽しむだけさ」
月島海斗「・・・」
北三条英雄「と、いうわけで、月島くん。 これからデートしようぜ」
月島海斗「えっ!?」
北三条英雄「別にいいだろ? 明日は顔合わせがあるんだ。 その前にもっと親睦を深めたいじゃないか」
北三条英雄「あと、地球では"あき"って呼んでくれな!」
月島海斗「う、わかりました・・・」
北三条英雄「ふふふ、かわいいやつ・・・」
こうして、海斗は神楽耶の身体でアイドルの身体のオジサンとデートすることになった。
〇スポーツクラブのプール
北三条英雄「ふふふ、さすがは謎の美少女高校生ゲーマー、水着がとってもかわいいじゃねーか」
月島海斗「あ、"あきちゃん"さんってば・・・」
夜9時までやっている商業プールでイチャつく女の子の身体同士の男同士。
英雄は隙あらば愛生の身体を海斗の神楽耶の身体に触れさせた。
水着を買う時、更衣室でも英雄は愛生の身体で海斗の神楽耶の身体を触りまくり、時は胸を揉んだりする。
北三条英雄「ふふふ、アイドルとデートした気分はどうだい?」
月島海斗「・・・」
北三条英雄「遠慮すんなよ。 お前の好きなポーズをとってやるし、好きなだけ触らせてやる」
北三条英雄「どうせ、俺の水着姿を毎日オカズにしてたんだろ?」
月島海斗「う、うう・・・」
北三条英雄「実は白石愛生がオッサンだったら不満かい? でも、この女が成功したのは俺の神聖ネカマ道のお陰だよ」
海斗が白石愛生のテビューを認知した時すでに中身は北三条英雄だった。
"あき"は男心を擽(くすぐ)るポーズや仕草、話し方を心得ている。
S&PR500でトップ集団であるSクラスに入るためには可愛いだけでは務まらない。
北三条英雄「なんなら生もみるかい?」
愛生の水着に手を入れてアピールする英雄。
月島海斗「け、結構です!!」
筑波神楽耶「ど、どうみてもデートじゃない!!」
神楽耶は、プールの離れからその様子を見ている。
被服店で海斗たちを見かけた時から、彼らの後をつけていた。
筑波神楽耶「どういうことよ・・・」
筑波神楽耶「あっ、やばい見つかりそう・・・」
北三条英雄「月島くん、こんなに遅くまで付き合わせて悪いねぇー」
月島海斗「いえ、今日は両親が留守なので・・・」
北三条英雄「ふーん、じゃあ今日は月島くんの家に泊めてもらうわ」
月島海斗「ええっ!?」
あっさりと月島家に泊ると宣言する英雄。
北三条英雄「訓練が始まったら共同生活することになるんだぜ、別にいいだろ?」
月島海斗「あ、"あき"ちゃんが俺の部屋に・・・」
北三条英雄「月島くん・・・暗くなって怖いのに、"あき"を独りでホテルに帰したりしない・・・よね?」
得意のネカマ演技で迫る英雄。
月島海斗「あ、ああ・・・」
再び手を繋いで海斗を連れていく英雄。
海斗はまったく抵抗できない。
〇男の子の一人部屋
月島海斗「ま、まさかS&PR500の"あき"ちゃんが俺の部屋に来るなんて・・・」
プールでデートした後、両親不在の月島家に転がり込んだS&PR500の"あき"こと白石愛生の身体を使う北三条英雄。
帰宅するなり、北三条英雄はガニ股で海斗のベッドに腰かけた。
ピンクのパンツが丸見えである。
北三条英雄「よっこらせっと」
月島海斗「けど、北三条さん・・・」
北三条英雄「月島くん! 地球では"あき"って呼んでよ」
月島海斗「あ・・・"あき"さん、歩き方とかも普通に女の子に見えます。使い分けが上手いんですね・・・」
北三条英雄「女の子って周囲の視線が強いべ?」
月島海斗「そうですね」
北三条英雄「なまら一年以上も女の子やっているしなぁ・・・まぁ、慣れたよ」
女の子身体はとにかく視線に晒される。
男の時に誰かに注目されるなどなかった。
北三条英雄「女は注目される分、外だと疲れる」
北三条英雄「面倒だからプライベートでは演技しないようにしてるんだ」
月島海斗「それはわかります」
北三条英雄「シャワー貸してよ。 あのプール塩素臭くてベタベタ」
月島海斗「あ、はい・・・」
愛生の身体のシャワー音を聞きながら、とりあえず寝巻に着替える。
海斗は帰宅するとまず寝巻に着替えてPCを立ち上げ、SNSをチェックする。
その習慣は女の子になっても変わらない。
月島海斗「メテオくんからタイムラインが・・・」
メテオくんは『"あき"ちゃんの新曲プロモ Σd(ゝ∀・)カワイイッ!!』と拡散していた。
月島海斗「その"あき"ちゃんは今、俺の家でシャワー浴びているわけだが・・・」
北三条英雄「ねー月島くん、ドライヤーどこ?」
月島海斗「えっと、洗面台の右上の棚に・・・」
北三条英雄「ふふっ、ありがと」
北三条英雄「ちょっとサービス!」
月島海斗「ぶほっ!!」
北三条英雄「一緒にお風呂入る?」
月島海斗「け、結構です!!」
北三条英雄「残念 月島くんは奥手だなー」
月島海斗「や、やばすぎるだろ・・・」
北三条英雄「さて海斗、一緒に寝るべ」
月島海斗「え、ええっ!? 布団は用意しますから・・・」
北三条英雄「おいおい、男を部屋に連れ込んでそれはないだろ。お嬢ちゃん」
月島海斗「お、男って!!」
ベッドに押し倒される海斗の身体の神楽耶。
北三条英雄「黙ってたけどさー 俺、女子高生が大好きなんだ」
北三条英雄「まぁ、俺ぐらいのオッサンで女子高生が嫌いな男はいないと思うが」
月島海斗「俺たち、男ですよ!?」
北三条英雄「そうだな、俺からすれば海斗は息子くらいの歳だ」
月島海斗「息子って・・・」
北三条英雄「でも、俺の身体は若い女だ。 お前が毎日オカズにしていたアイドルのね」
月島海斗「・・・」
北三条英雄「恥ずかしがらなくていい、わかってるさ」
北三条英雄「海斗はアイドルが好き 俺は女子高生が好き」
北三条英雄「ウィンウィンの関係だよ」
月島海斗「で、でも・・・」
北三条英雄「俺さ、海斗を見てると、昔の自分を思い出すんだ」
月島海斗「昔のって・・・」
北三条英雄「ゲーム、アイドルが大好き。 奥手で童貞、周囲に合わせて生きている」
北三条英雄「会話下手の癖に蘊蓄(うんちく)を垂れたがる。典型的なウザい男」
北三条英雄「お前の30年後の姿が俺だよ」
月島海斗「・・・」
身体は本物のアイドルなので厳密に考えると複雑である。
北三条英雄「世間の女ってのは気を遣った褒め言葉の一つも言えない男になまら冷たい」
北三条英雄「興味ある事以外は一切金を遣わないオタクなんて特にね」
月島海斗「俺みたいな男でも好きになってくれる女の子だっているかも・・・」
月島海斗「俺だって将来は婚活するかもしれないですし・・・」
北三条英雄「俺が前に勤めていた会社の同期にはもうお前ぐらいの子供がいる」
北三条英雄「妻と子の為に馬車馬のように働いて、休日の家族サービスは強制だ」
北三条英雄「ゲームなんて、たまに子供と一緒に遊ぶ程度」
北三条英雄「自分で働いた金なのに、自分が欲しいゲームひとつ買えない」
北三条英雄「それがお前の個性を棄てて女との結婚を選んだ場合のお前の人生だ」
月島海斗「男の遊びに理解のある女性がいるかもしれないし・・・」
北三条英雄「ゲームの腕前? そんなもの女にモテる要素にない」
北三条英雄「オタクはスクールカーストの最底辺だ。 自覚はあるだろう?」
月島海斗「・・・」
北三条英雄「俺たちは幸せから遠ざけられているんだ」
北三条英雄「社会から哀れみさえ感じてもらえない、透明化された存在」
北三条英雄「俺はすでに遠ざけられ、お前はこれから遠ざけられる」
北三条英雄「それが俺たち弱者男の人生だよ」
月島海斗「そんなことはないかもしれないじゃないですか・・・」
北三条英雄「現実をみろ・・・レーヴァテインの月島くんは現実からは逃げない男のはずだ」
北三条英雄「これからは俺はお前の彼女だし、お前は俺の彼女」
北三条英雄「お前の推しのアイドルがお前の物だ、何をしてもいいんだぜ」
北三条英雄「精神の年齢や性別なんて関係ない。 この身体は"ホンモノ"だ」
北三条英雄「俺は月島くんの趣味も娯楽も快楽もすべて受け入れる」
北三条英雄「そうすれば手に入るんだよ。お前が欲しかった幸せが」
月島海斗「・・・」
北三条英雄「どうせ月島くんは自分でしかやったことないだろう?」
北三条英雄「女の身体は他人にやってもらうと、はるかに気持ちいいんだぜ・・・」
月島海斗「えっ・・・」
北三条英雄「さぁ、脱いで・・・ 快楽を愉しもうぜ・・・」
そのまま、海斗の寝巻を脱がしていく・・・
北三条英雄「夜は長いぜ・・・」
〇男の子の一人部屋
月島海斗「・・・」
月島海斗「・・・」
月島海斗「朝だ・・・」
月島海斗「早く着替えないと・・・」
北三条英雄「よー若いの!! 朝勃ちしてるかー!?」
月島海斗「す、するわけないでしょう!! この身体で・・・」
北三条英雄「ほら一緒に着替えっこしようぜ、彼女に服を着せるなんて最高だろ?」
月島海斗「そ、そうですね・・・」
北三条英雄「ところで夏休みに入って共同生活訓練が終わったら俺の札幌コンサートに来いよ! 他のメンバーにも紹介したいしさ!」
月島海斗「『S&PR500』全員に会える・・・」
北三条英雄「俺の彼女のお前なら、みんな好きなだけ触らしてくれるよ。 スカートを捲ってもいい」
月島海斗「す、好きなだけ・・・」
北三条英雄「ふふっ、これからとっても楽しみだぜー じゃ、行こうか。月島くん」
〇宇宙空間
〇警察署の食堂
「よろしくお願いします!!」
放課後、海斗たちはシオンベースに来ていた。
アーリマン攻略作戦の編成が発表され、顔合わせと訓練の準備を行うためである。
美唄龍馬「よく来てくれたね。 月島海斗くん、善通寺正吾くん、九鬼雄太くん」
美唄龍馬「私が君達の直属の上官になる第13航宙小隊、小隊長の美唄龍馬(びばいりゅうま)、階級は少佐だよ」
美唄龍馬「カレイジャス第1301号機を担当している。 よろしく頼むよ」
「よろしくお願いします!」
善通寺正吾「1301号機って?」
伊吹瑞季「13小隊の1号機で1301号機だよ」
出雲翔太「アーリマン攻略部隊は16個航宙小隊が参加する。1小隊あたり4機編成なんだ」
善通寺正吾「16×4で・・・ カレイジャスが64機あるってこと?」
九鬼雄太「遠征だけあって通常のミッションの5倍くらい多いね」
カイト・カザン「第1302機、海斗君たちとエレメントを組むカイト・カザン大尉です。 よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
善通寺正吾「もー海斗ったら黒騎士さん達に札幌大会で負けたことが悔しくて悔しくて悔しくてー」
善通寺正吾「ずっとトイレで問題点整理ばかりブツブツ言い続けてるんですよー」
九鬼雄太「海斗くんは負けるとトイレに籠るんです」
月島海斗「そ、そんなこと暴露しなくても・・・」
カイト・カザン「私達は一緒に訓練するんだ。これから一緒に素晴らしい戦術を編み出そう」
月島海斗「頑張ります!」
北三条英雄「俺たちは小隊長と分隊を組む、1303号機の北三条英雄中尉だ」
北三条英雄「よろしくねっ、月島くん!」
九鬼雄太「海斗くんの知り合い?」
月島海斗「うちの学校に転校してきた『S&PR500』の"あき"ちゃんだよ」
善通寺正吾「マジか!? あのアイドル、クルーだったのか!!」
九鬼雄太「ぜんぜんわからなかったー」
月島海斗「そうだな・・・ 俺も騙されたよ」
美唄龍馬「ここにいる12人が第13小隊の隊員だよ。 アーリマン攻略まで共に頑張ろう」
「よろしくお願いしまーす!!」
美唄龍馬「それじゃあ親睦会を始めるよ。 何も用意できなかったけど、補給事情が厳しいので許してほしい」
親睦会というものの地球で行う送迎会などではなく、少しの飲み物があるだけ。
きわめて質素である。
月島海斗「皆さんはいつごろクルーになられたのですか?」
美唄龍馬「私は3年前だから、この小隊の中では一番古株だね」
美唄龍馬「ずっと世界を旅していていたんだけど、札幌で大学に合格して落ち着いたら・・・」
美唄龍馬「解放された反動で浮かれてゲームばかりしていてね」
美唄龍馬「その時のCShのミッションで1位成績を収めてクルーに選ばれたんだ」
月島海斗「大学に合格してから・・・」
美唄龍馬「結局、戦いに投じてしまって私は大学に行ってないわけだから、あの受験勉強はなんだったんだろうって思うよ」
月島海斗「そうですね・・・」
カイト・カザン「私は2年前にクルーとしてやってきたんだ」
カイト・カザン「特別候補生として選抜されているから試験は受けていないよ」
月島海斗「シオンベースのクルーにも推薦みたいなのがあるんですか?」
カイト・カザン「私達ローラシア帝国の貴族はシオンベースで戦う責任を背負っているんだ」
月島海斗「国の方針なのですね・・・」
カイト・カザン「ローラシアでは、クルーになった時、入れ替わる女性は国が事前に用意している」
カイト・カザン「クルーに合格した者が好きな身体と交換されて、事後承諾で対応している日本共和国が珍しい方だと思うよ」
月島海斗「そうなのですか・・・」
北三条英雄「で、俺は1年前までちょっとゲームが得意な中年オジサンをしていんだが、ラッキーで1位とっちまってさ」
北三条英雄「日本共和国の変な制度でこんないい身体をゲットできたってわけ。ツイてるねー!」
北三条英雄「股間にはツイてないけどな! さわさわ」
善通寺正吾「親父ギャグだ・・・」
北三条英雄「お前もCShの札幌大会で何度も言ってただろうがっ!! フォローすんのが大変だったんだよ!!」
善通寺正吾「あれはナウなヤングにバカ受けワンチャンするかなぁと・・・」
九鬼雄太「こんなに下ネタばかり言っていて女の人に怒られないかなぁ・・・?」
北三条英雄「今のところカレイジャスに乗るクルーはみんな男、合格した女はいない」
北三条英雄「だから、触り放題、覗き放題だ」
善通寺正吾「マジか!! そりゃハーレムみたいなもんじゃねーか!」
北三条英雄「どーせお前はCShのゲームでも、アバターのパンツ覗いたりしてたんだろ?」
善通寺正吾「あのゲームでソレやらない奴いるのか?」
北三条英雄「正直でよろしい、気に入ったぜ。 地球に戻ったら互いにパンツを見せ合って親睦を深めよう」
善通寺正吾「おなしゃす!」
月島海斗「あれ? リスミー教官は女性じゃないんですか? 男性特有の雰囲気を感じないけど・・・」
カイト・カザン「あの人は不思議な人だよ。 このシオンベースが地球を出発する時からいるらしい」
カイト・カザン「もう100年も前のことだよ」
月島海斗「100年前・・・」
カイト・カザン「αラグナ族は処女である限り不老の力がある。だから、長命であること自体は驚かないんだが・・・」
カイト・カザン「むしろ、どうしてそんな人がこの作戦に参加したのだろう・・・尋ねても教えてくれないんだ」
月島海斗「そうなんですか・・・」
美唄龍馬「リスミー教官の他にT属の女性がいる。 彼女たちはアンドロイドだけど、人権を認められていた存在だからね」
美唄龍馬「下ネタは流されるけどスカートを捲ったりすると怒られるよ」
善通寺正吾「気を付けます!」
美唄龍馬「あとここは地球から遠く離れた太陽系の外縁。エネルギーや物資は常に節約を求められるんだ」
美唄龍馬「食事もチューブに入った宇宙食、もう少し補給が届けば改善されると思うけど・・・」
九鬼雄太「ゴハンがないのは辛いよぉー」
美唄龍馬「核融合炉などの先進的な発電設備はあるけれど、それも重水素を消耗するからね」
美唄龍馬「節約は大変だと思うけど、しばらくは我慢して欲しい」
善通寺正吾「最新の宇宙コロニーだからもっと近代的で派手なものかと・・・」
美唄龍馬「ここは居住地のコロニーというより軍事基地なんだ」
美唄龍馬「来週から共同生活訓練が始まるけど、生活も軍隊式だから最初はなかなか辛いと思う」
北三条英雄「俺なんて何度も脱柵しようと思ったぐらいだ」
九鬼雄太「脱柵?」
北三条英雄「基地の軍隊生活が辛くて逃げようとすることさ」
北三条英雄「こんな世界の果てからは入れ替わりを使わないと帰れないんだが・・・」
北三条英雄「まぁ、地球に戻った時の休暇は素晴らしいんで、メリハリをつければ悪くねぇよ」
月島海斗「そうなんですか・・・」
美唄龍馬「それじゃあ、英雄さん。 海斗くん達に施設内を案内してきてください」
北三条英雄「了解でーすっ!!」
美唄龍馬「今日は顔合わせだけだから、見学と挨拶で終わり」
美唄龍馬「来週から訓練が行われる。辛いこともあると思うけど一緒に頑張ろうね」
月島海斗「頑張ります!」
〇近未来の通路
北三条英雄「ここが居住区とロビーを繋ぐメイン通路だぜー」
善通寺正吾「簡素すぎ・・・何もない・・・」
北三条英雄「世界最果ての基地なんだから無駄なものは無い」
北三条英雄「ところでここの挨拶には、ちゅっちゅっコースと、もみもみコースと、さわさわコースがあるんだがどれにする?」
月島海斗「な、なんですかそれ・・・」
北三条英雄「挨拶だよ。 勤務時間外専用の」
北三条英雄「勤務中はバトルユニフォームを着ているからわかる。仕事中のクルーにはやらなくていい」
月島海斗「どういう違いがあるんですか?」
北三条英雄「ちゅっちゅっコースはこう」
「ちゅっ」
月島海斗「う、うわぁ・・・なんですかいきなり・・・」
北三条英雄「月島くん、俺の彼女の癖に照れるなよぉー それに西洋じゃ普通に挨拶だぜ?」
月島海斗「・・・」
北三条英雄「さわさわコースはこう」
善通寺正吾「さわさわコースいっすねー!!」
北三条英雄「もみもみコースはこう」
月島海斗「セクハラのオンパレードですね」
北三条英雄「しょうがないだろ、これぐらいしか面白いことがないんだから・・・」
北三条英雄「あと番外でクリクリコースってのが・・・」
月島海斗「あきらかにヤバそうなんでやめておきます・・・」
北三条英雄「問答無用!! クリクリコース!!」
月島海斗「はぁうっ!?」
善通寺正吾「や、やべぇ・・・ 面白そうなところだぜ・・・」
九鬼雄太「地上の常識は通用しないね!!」
夕張万里「おっ、ヒデちゃーん!」
北三条英雄「バンちゃーん!」
「ちゅっ!!」
「クリクリッ!!」
月島海斗「う、うわぁ・・・」
夕張万里「よぅ月島クンじゃないか! ボディの方は童貞卒業できたかーい?」
月島海斗「いえ・・・その節はどうも・・・」
夕張万里「改めて俺は第11航宙小隊の小隊長、夕張万里少佐だ。よろしくな!」
北三条英雄「バンちゃんとは俺が大学の時からのゲームサークル仲間なんだ」
北三条英雄「こいつが毎日練習相手してくれたから、俺はCShで勝てたんだぜ」
夕張万里「まさか俺もゲームだけじゃなくヒデの夜の相手も手解(てほど)きするようになるとは思わなかったけどなー」
北三条英雄「うひひ・・・ また頼むよースペシャルマッサージ」
夕張万里「あれやるなら貫通させた方がもっと気持ちいいぜ、意識が宇宙までぶっとぶぞ」
北三条英雄「俺は男とやるなんてゴメンだねぇ!! "あき"ちゃんは永遠の処女なんだよっ!!」
2人の中年おじさんトークが続いているので、海斗は割って質問した。
月島海斗「ところでお2人ともアバターと似た身体ですよね」
夕張万里「ああ、アバターに登録する身体は好みの女の姿だろ? で、地上で入れ替わる先も好みの女だ」
夕張万里「それで、シオンベースと地球を往復して暮らしていると同じような髪型や格好になるんだよ」
北三条英雄「その方が違和感が減るだろ?」
月島海斗「なるほど・・・」
夕張万里「月島クン、俺の隊に遊びに来いよ。 優しく気持ちいーことしてやるぜ」
夕張万里「男の身体は物理的に溜まるが 女の身体でも精神的に溜まる時は溜まる」
夕張万里「そういう時は溜めないでヌくんだ。 スカッとしてやる気が回復するぜ!!」
月島海斗「俺たちは未成年ですので・・・」
北三条英雄「月島くん達はまだ利用禁止だったな!! 大人になるまで自分でするだけで我慢だな!!」
「はははー」
月島海斗「自分でって・・・」
北三条英雄「なんだ月島くん、まだその身体でヌいたことないのかよ。童貞だねぇ!!」
北三条英雄「αラグナ族の身体はサイコーに気持ちいいんだぜ」
北三条英雄「並外れた"VAF"を持ってるだけじゃないんだ、まさに地上に舞い降りた女神ってやつだ」
月島海斗「・・・」
北三条英雄「ここは地球から遠く離れた宇宙基地。 地球みたいに娯楽はないんだ」
北三条英雄「テレビもネットもアイドルもいない、しかもメシもまずい」
北三条英雄「だから、自分の身体を娯楽にするしかねーんだよ」
- このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です! - 会員登録する(無料)
今更気づいたけど、リスミー教官ってep3のあのリスミーなのか?
加油
スマクラもいいですけどテッケソも面白いですよ