ROUND1(脚本)
〇部屋のベッド
ケンジ「zzz・・・」
ユッコ「zzz・・・」
ROUND1
「・・・!」
FIGHT!
〇おしゃれな大学
「えりりんセンパーーーーーーーーーイ!」
〇美術室
えりりん先輩「・・・」
ぽよぽよ君「・・・」
ユッコ「えりりんセンパあああああああああイ!」
ぽよぽよ君「ひっ!びっくりした!」
えりりん先輩「動くなバカ!」
ぽよぽよ君「ご、ごめん」
えりりん先輩「ああもーう!なんで動くかな!耐えてよ!モデルなんだからさ!」
ぽよぽよ君「ゴメンねえ~」
えりりん先輩「大体さ。私、言ったよね。三か月前」
えりりん先輩「脱いでね。って・・・」
えりりん先輩「なのに何だその人生を舐めくさった腹は!」
えりりん先輩「仕上げてこいよ!腹筋バキれよ!ケッカにコミットしろよ!」
ぽよぽよ君「ひいい・・・」
えりりん先輩「ブヒブヒ泣く暇あったら痩せろ」
えりりん先輩「屠殺するぞ」
ユッコ「やだ先輩、今日もカッコいいですう~」
えりりん先輩「何か用?」
ユッコ「お取り込み中なら後ほど・・・」
えりりん先輩「もういい、萎えた」
ネオ・ぽよぽよ君「来月までにこんな感じになってなかったら別れるからね」
ぽよぽよ君「そんなの無理だよ~」
えりりん先輩「いくよユッコ」
ユッコ「さすが先輩。調教済みとかバイブス上がりますう~」
ぽよぽよ君「捨てないでよ~」
〇警察署の食堂
ユッコ「無理です」
えりりん先輩「・・・」
ユッコ「もう無理です」
えりりん先輩「・・・」
ユッコ「もう別れます」
えりりん先輩「・・・」
ユッコ「もう切れます」
えりりん先輩「・・・」
ユッコ「・・・」
えりりん先輩「・・・」
ユッコ「すみません。大丈夫です」
ユッコ「私、平気ですから。大丈夫ですから。もう全然泣いてなんてないですから」
ユッコ「テヘッ♪」
えりりん先輩「・・・」
ユッコ「わーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
えりりん先輩「はいはい聞いてる聞いてる」
えりりん先輩「おーいどこ行くー?」
ユッコ「私といると先輩まで変質者の一味と思われて就職にも影響するでしょうからもう二度と関わりませんさようなら」
えりりん先輩「座れ早く面倒くさい」
ユッコ「♪」
えりりん先輩「で、何?今度の喧嘩の原因は」
ユッコ「喧嘩なんて軽い言い方やめて下さいこれはですね最早私という人間を完全否定されたようなものなんですから実際」
えりりん先輩「喧嘩の原因は何!」
〇部屋のベッド
「・・・!」
ユッコ「おはよ~ケンジ~」
ケンジ「くさっ。歯、磨いてから抱きついてこいよ」
〇警察署の食堂
えりりん先輩「・・・」
ユッコ「私の愛をケンジはそんな下らない理由で拒絶したんですアイツは私を汚物同然に扱ったんですお前なんかクソだとう○こだと!」
えりりん先輩「次の講義始まるから。それじゃ」
ユッコ「逃げるんですかくさいからですかやっぱり先輩も私の事う○こだと思ってるんですか人間じゃないう○こ袋だと!」
ユッコ「家から学校学校からバイトバイトから家へとただう○こを運んでるだけの存在いやもう人の形をしたう○こだと!」
えりりん先輩「ここ食堂!!!」
ユッコ「ず、ずびばぜん!ひっく。ひっく」
えりりん先輩「あのさ、いちいちそんなことで大騒ぎしてたら、あんた誰とも付き合えないよ」
ユッコ「いいんです。どうせ私はもう一生一人です。ニオイの神に見放された女なんです」
えりりん先輩「何だニオイの神って。気持ち悪い」
ユッコ「あ、これ知ってます?」
ユッコ「某国が開発した研究用スメルタブレット『アーネンエルベ』」
ユッコ「たった一粒でスカンクの一群を皆殺しにしドリアン100個を一瞬で腐らせるという優れものです」
えりりん先輩「またア○ゾ○か?そろそろ運営に文句言った方がいいぞ」
ユッコ「いえこれは特殊なパスワードを手に入れた者のみが入れる選ばれしサイトから購入したもので」
えりりん先輩「今すぐ捨てろ」
ユッコ「ペロッ」
えりりん先輩「あ」
ユッコ「テヘッ♪」
えりりん先輩「・・・」
ユッコ(瀕死)「おえええええええええええええええッ!」
えりりん先輩「訳の分からんサイトで訳の分からん飴を買って訳も分からず口にいれるからだ」
ユッコ「うえええ~。助けてえ~。ニオイの神~。ニオイ神(しん)~」
えりりん先輩「ニオイ神って・・・」
ユッコ「ひっく・・・ひっく・・・」
えりりん先輩「まあ確かにちょっとデリカシーないかもね」
えりりん先輩「よし、私がカレシにガツンと言ってやる!」
ユッコ「ありがとうございます!ニオイ神!」
えりりん先輩「誰がニオイ神だ!」
〇レンタルショップの店内
小山田「そりゃあれっすよ。やっぱ先輩がデリカシーないっすよ」
ケンジ「だってお前、くせーもんはくせーだろ」
小山田「あのっすね、女子が傷つく言葉第一位が、くさいなんす」
小山田「そこ絶対いじっちゃだめなんす」
ケンジ「へえお前俺に説教できる身分になったんだ」
ケンジ「凄いね。殺すよ」
小山田「ほ、ほらもう。そういうとこそういうとこ」
小山田「先輩。カノジョにもそんな態度取ってないでしょうね」
ケンジ「女に殺すとか言うかよ!」
小山田「さ、さーせん」
ケンジ「そこは死ねだろ」
小山田「一緒じゃないっすか」
ケンジ「お前、俺にツッコめる身分になったんだ。凄いね。殺すよ」
小山田「で、でも先輩のこういうとこって彼女さんも分かってる筈ですよね」
小山田「だったら確かに大袈裟すぎますよね!」
ケンジ「だろ。お前もそう思うだろ。ちっちゃい事でギャーギャー騒ぎすぎなんだよ」
ケンジ「あ?もしもし」
『もう死ぬから』
ケンジ「死ねよ」
『・・・』
ケンジ「・・・」
『え?大倉健治さんの携帯でしょうか?』
ケンジ「俺だよ。死ねよ」
『わたくし浅倉祐子と申します』
ケンジ「だろうな」
『大変お忙しい中申し訳ありません』
ケンジ「暇だよ。失業中だよ。知ってるだろ」
『大変恐縮ではございますがお話がありますので夕方五時に駅前の喫茶来夢来人までお越し願えないでしょうか場所は』
ケンジ「アパートの真ん前だろ!つか俺が教えた店だろ!」
『それでは失礼致します』
ケンジ「出たよ他人行儀攻撃」
ケンジ「上等だ。ガツンと言ってやる」
「来い!」
小山田「え?俺も?」
小山田「なんで?」
〇レトロ喫茶
ケンジ「・・・」
小山田「が、ガツンと言うんじゃないんすか?」
ケンジ「お、おう」
えりりん先輩「ガツンと何?」
ケンジ「とりあえず、冷めっから飲もうぜ・・・」
ケンジ「・・・」
ケンジ「・・・」
えりりん先輩「てかちょっとデリカシーなさすぎるんじゃないですか」
えりりん先輩「ユッコがこういう娘なの知ってて付き合ってるんじゃないんですか」
ケンジ「け、けど」
えりりん先輩「けど何!」
ケンジ「・・・」
小山田「え?俺?」
えりりん先輩「けど何!」
小山田「まあ、逆にカノジョさんがそういう人なの知ってるからこそ、あえて正直に言ったんじゃないっすか」
ケンジ「そ、そうそう!」
ケンジ「今のレスバ、最高!」
ユッコ「意味分かんないんですケド」
えりりん先輩「甘えてるだけね」
小山田「は?」
えりりん先輩「正直ってのは甘えなの。カレシ君はユッコに威張り散らして甘えてるだけなの」
ユッコ「そうです!さすが先輩!」
ケンジ「お、おい何とか言え」
小山田「いや、甘えてんのそっちも同じっしょ」
小山田「ちょっとのことですぐ別れるとか死ぬとか言って大声出して」
小山田「現に今だって周りに迷惑かけて・・・」
ユッコ「あ、あ、あなたには迷惑かけてないじゃないですか」
ユッコ「てか誰?なに?怖い!初対面だし!初対面だし!」
ケンジ「お、おい。ちょっと落ち着けユッコ」
ユッコ「ご、ゴメンね。ケンジ」
小山田「チッ・・・何だよこの女」
ケンジ「な、なんか悪ィな・・・ははは」
えりりん先輩「ねえユッコ。他に言いたいことないの?」
ユッコ「あ、そうだ。こないだだって昔のバイトの娘たちとオールして帰って来て」
ケンジ「てめこないだ関係ねえだろ!」
ユッコ「先輩!ファンネル!」
〇宇宙空間
「最低!最低!最低!最低!最低!最低!」
小山田「凄い。一人オールレンジ攻撃だ」
〇レトロ喫茶
ケンジ「ち、違う。あれはただのカラオケだよ」
ケンジ「なあ!」
小山田「いや、俺にふられても」
ケンジ「いやだなあ。仲のいいスタッフさんたちも一緒だったんだよ!みんなの考えてるようなことなんて何もなかったんだよ!」
えりりん先輩「人気アイドルの言い逃れか!」
〇寂れた雑居ビル
〇レトロ喫茶
ユッコ「ぐすん・・・ぐすん・・・」
ケンジ「・・・」
えりりん先輩「・・・」
小山田「・・・」
小山田「はあ~」
小山田「よし!もう別れましょう!」
小山田「OK!終了!」
えりりん先輩「そうやってイザとなったら放り出す。気楽でいいわね。男って」
小山田「面倒くせえな!バイトあんだよババア!」
えりりん先輩「じゃあ行けば!アンタ部外者じゃん!」
ユッコ「ちょ、ちょっと先輩。言い過ぎです~」
小山田「そっちも完全に部外者じゃねーか!」
ケンジ「おいおい落ち着けよ小山田!」
小山田「大体なんなんすかこのメンヘラ!毎日毎日死ね死ね言われても全然生きてるし!」
小山田「相当っすよ!こいつ相当図太いっすよ!」
小山田「てかドMじゃん!ただのドMのメンヘラじゃん!ねえ先輩!」
えりりん先輩「何この男ウジウジウジウジ!湘○乃風みたいなの恰好だけじゃん!」
えりりん先輩「ナメクジじゃん!湘○乃ナメクジじゃん!マジでキショいんだけど!ねえユッコ!」
〇炎
ユッコ「ケンジのこと悪く言わないで下さーーい!」
〇炎
ケンジ「テメ―にユッコの何が分かるんだーーっ!」
〇レトロ喫茶
「・・・」
「・・・」
DRAW
〇寂れた雑居ビル
〇レトロ喫茶
えりりん先輩「・・・」
小山田「・・・」
えりりん先輩「てか、ああいう偉そうな男ほど夜は甘えてくるのよ」
小山田「でも終わってからしつこく甘えてくんのは女の方っすよね」
えりりん先輩「バイトは?」
小山田「休みます。なんか・・・」
小山田「マジ疲れました」
えりりん先輩「#MeToo」
〇部屋のベッド
ケンジ「zzz・・・」
ユッコ「zzz・・・」
ROUND2
「・・・!」
FIGHT!
男女のケンカは犬も食わないどころかゾンビも見て見ぬフリって言いますもんね。セコンドなのにいつの間にか自分たちがKOされているなんて、えりりん先輩と小山田君、お疲れ様でした。それにしても元ネタの「だいじょうぶマイ・フレンド」って懐かしいなあ。
喧嘩って一つ解決しても絶えないものですよね。
そりゃあ自分と他人が一緒にいるわけですから。
でも余りにも多いのなら…色々と考えものかもしれませんね。
ボケとツッコミと展開がシャープ過ぎて強烈な打撃を食らってました...ラッシュラッシュ🥊💨