さいごのネフテとさよならのレドイ

宇野木真帆

40醒:だってここは休眠世界。(脚本)

さいごのネフテとさよならのレドイ

宇野木真帆

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〇美しい草原
  あれから2週間後...
ネフテ「うーん!気持ちいいところね!」
ネフテ「ほら!レドもこっちへ来てみなさい!」
レドイ「ほんとだー!綺麗なところー!」
ネフテ「いつまでも眺めていたいけど...」
レドイ「うん。そうだね。」
ネフテ「私は明日出発するわ。」
レドイ「うん。予定通りだね。」
ネフテ「それで、レドは何をしたいか決まった?」
レドイ「うーんとね...」
レドイ「私は、この世界のロボットに意志を持たせてあげたい。」
ネフテ「素敵だわ!」
ネフテ「壮大でやりがいがあるわね!」
レドイ「うん。」
ネフテ「私もこの世界のロボットは気になってたのよ。」
ネフテ「ハウスの事とかね...」
ネフテ「だからレドが叶えてくれるなんて嬉しい。」
レドイ「うん。」
レドイ「頑張るね。」
ネフテ「それじゃぁ、私はそろそろ戻るわ。」
ネフテ「最終メンテナンスの時間なの。」
レドイ「わかった。また明日ね。」

〇黒

〇沖合(穴あり)
デミル「何度見てもいいものだな!」
ネフテ「上手くいって良かったわ!」
ネフテ「それじゃぁ、レド行ってくる。」
レドイ「うん。いってらっしゃい。」
レドイ「気をつけてね。」
ネフテ「大丈夫よ! 別世界のデータを取ったら、すぐに戻ってくるから!」
ネフテ「それこそ、一生会えないわけじゃないの。」
ネフテ「すぐに戻ってくるわ。」
レドイ「うん。」
ネフテ「すぐに...」
ネフテ「今までありがとね。」
ネフテ「ほんとに、最後までわがままでごめん。」
レドイ「大丈夫だよ、ネフ。」
レドイ「大丈夫だから...行ってきて...」
ネフテ「うん。ほんとごめんね。」
ネフテ「ごめんね...」
デミル「ネフテくん、もう間もなく閉じてしまう。」
ネフテ「もう行くわね、レド。」
レドイ「うん。」
ネフテ「レド、ずっと大好きだからね。」
レドイ「ネフ...!」
レドイ「そんなこと...なんで...」
レドイ「なんで...いま...」

〇黒

〇綺麗なリビング
  世界の折り目が現れた日に、私のスイッチは切れた。
  どのくらいの日々が過ぎ去ったのかも、今ではもう分からない。
  私はただ...
  ここで...
  まどろみを繰り返している...
  だって、眠くて眠てしょうがないもの...
  ほら、また瞳が閉じてしまう...
  私はきっと、あなたが戻ってくるまで、また眠り続ける...
  だってここは、休眠世界...

〇黒

〇綺麗なリビング
ハウス型ロボット「あら、レドイちゃん。 またこんな所で寝てしまって...」
ハウス型ロボット「ベッドで寝ないと、体が痛くなってしまうわ。」

〇綺麗なリビング
ハウス型ロボット「レドイちゃん、寝てばかりだけれど、大丈夫かしら...?」
デミル「私もこのままではいけない、と思って、ハウス型ロボットinハウスを造ってみたが...」
デミル「事態は好転しないな。」
ハウス型ロボット「申し訳ございません。 私の力が及ばず。」
デミル「いやいや、君のせいではない。」
デミル「レドイくんが、せっかく目覚めた心を、また眠らせてしまっているんだ。」
デミル「ネフテくんが戻ってくるまで、ずっとこのままのつもりなのかもしれない...」
デミル「そうすると私は弱ってしまうな...」
デミル「ネフテくんに顔向けできない。」
ハウス型ロボット「そうですよね。」
デミル「そうだ! 気分転換に外へ出かけるのはどうだろうか!」
ハウス型ロボット「良いと思われます!」
デミル「君は私が造ったロボットだから、一緒に外へ出かけられるね?」
ハウス型ロボット「えぇ。仰せのままに。」

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