ストレンジャー・ダディ 〜メビウスの絆〜

松田エルナ

第4話 10年の軌跡(脚本)

ストレンジャー・ダディ 〜メビウスの絆〜

松田エルナ

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〇古書店
???「・・・」
???「10062行目から起動シーケンス再開・・・」
???「セット状態、オールグリーン」
???「・・・いけっ!!」

〇黒

〇黒
  Access Denied.

〇古書店
遥太(ようた)「はぁ・・・」
遥太(ようた)「またアクセス拒否・・・」

〇黒
  ──Invalid Address──

〇古書店
遥太(ようた)「『不正なアドレスです』・・・」
遥太(ようた)「いつものエラーか」
遥太(ようた)「くっそ~ やっとここまで直ったのにな」
遥太(ようた)「何かの通信装置・・・なんだよな?」
遥太(ようた)「でも『何をどこに送る』ための?」
遥太(ようた)「『アドレス』ってなんの?」
遥太(ようた)「それがわからなきゃな・・・」
遥太(ようた)「ふぅ・・・ またイチからシステム解析だな」

〇寂れた雑居ビル

〇寂れた雑居ビル

〇古いアパートの部屋
???「おい、遥太!!」
遥太(ようた)「あ・・・おはよう、あっくん」
絢斗「お前な・・・ おはよう、じゃないだろ」
絢斗「今朝はお前の朝飯当番だろ」
遥太(ようた)「あ!!ご、ごめん!! 今すぐ・・・」
絢斗「ほら、すぐ食べて学校行け」
絢斗「昨日の余りもので簡単なものだが」
遥太(ようた)「あ・・・!! ありがとう!」
遥太(ようた)(あっくん、料理うまくなったよな)

〇古いアパートの部屋

〇古いアパートの部屋
遥太(ようた)(あれが懐かしいや)
絢斗「・・・? どうした、遅刻するぞ?」
遥太(ようた)「なんでもない! いただきます!」
遥太(ようた)「ん、おいしい」
絢斗「それにしても、 毎日夜遅くまで何してるんだ?」
遥太(ようた)「べ、勉強だよ!」
遥太(ようた)「やっぱり名門校は難しくて ついていくの大変でさ」
絢斗「? そうか」
絢斗「物理と数学ならまた教えて やれると思うが・・・」
遥太(ようた)「だ、大丈夫! とりあえず自分でやってみるよ!」
絢斗「そうか?」
遥太(ようた)(あっくんに勉強教わると 高度すぎて余計混乱するし・・・)

〇古書店

〇古いアパートの部屋
遥太(ようた)(『アレ』もあっくんに 知られるわけには・・・)
絢斗「どうした? ぼーっとして」
遥太(ようた)「あ!時間やば!」
遥太(ようた)「ごちそうさま!おいしかったよ! いってきます!!」

〇古書店
遥太(ようた)「さっちゃん、おはよう! いってきます!」
大山 さち「お!ヨウちゃん いってらっしゃい」

〇古いアパートの部屋
絢斗「まったく、忙しいやつだな・・・」

〇寂れた雑居ビル
絢斗「遥太、気を付けて行ってこいよ!!」

〇黒
  俺が2010年に飛んできて10年・・・
  遥太は高校生になり、
  俺は相変わらず修理屋で働いている

〇炎
  2020年──
  今年の12月が『あの事件』
  が起こるはずだった日・・・

〇黒
  遥太は純粋で真っすぐで優しいまま・・・
  俺の自慢の『息子』に育ってくれた
  あんな事件はもう起こらない
  もう──心配ないんだ

〇名門校の校門(看板の文字無し)
遥太(ようた)「はぁはぁ・・・ なんとか間に合った」
???「よう、色男!!」
遥太(ようた)「あ、カオル おはよ」

〇校長室

〇名門校の校門(看板の文字無し)
遥太(ようた)「て、なに? 色男って・・・」
カオル「とぼけんなよ、遥太」
カオル「昨日も『カノジョ』と一緒に 帰ったみたいじゃねぇか」
遥太(ようた)「え!? いや、そういうんじゃ・・・」
カオル「まあ、隠しても無駄だって」
カオル「学校イチの美女を射止めたお前の ことはみんな知ってっからさ」
遥太(ようた)「ホントにそういうんじゃ ないんだけどな・・・」
カオル「じゃあ、どういうんだよ?」
遥太(ようた)「どっちかっていうと、彼女というより 『きょうだい』に近いかな?」
遥太(ようた)「ずっと昔から一緒にいたような 不思議な感じがするっていうか・・・」
カオル「なんだそりゃ、自慢か?」
カオル「つーか、お前ら会ったのは ここ入学してからだよな?」
遥太(ようた)「まあ、そうなんだけど・・・」
遥太(ようた)(何言ってんだろ、僕)
カオル「なあ、でもさ」
カオル「カノジョの一人でも連れて行けば 絢斗さんも安心するんじゃないか?」
カオル「遥太が学校でうまいことやれてんのか この間も心配してたって言ってたろ?」
遥太(ようた)「ぼ、僕のことはいいんだよ!」
遥太(ようた)「カオルの方はどうなんだよ?」
カオル「う~ん、まあ俺を狙ってる 女子は数知れないが・・・」
遥太(ようた)「自信過剰すぎない?」
カオル「でも、ウチに女なんか連れて行ったら 母ちゃん卒倒しちまうぜ!」
カオル「母ちゃん、俺のこと好きすぎるからな!」

〇田舎の学校

〇名門校の校門(看板の文字無し)
遥太(ようた)(カオルもお母さんと仲良さそうでよかった)
カオル「どした? ニヤニヤして」
遥太(ようた)「え?なんでもないよ」
遥太(ようた)「行こう! 予鈴鳴った!」
カオル「お、そだな!」
???「なあ、ちょっと待てよ」
カオル「あ!? いま俺ら急いで・・・」
チャラい男子「お前に用はない」
カオル「な・・・!?」
チャラい男子「お前だよな? 『オカルト科学者』の孫っていう・・・」
カオル「てめえ・・・!」
遥太(ようた)「カオル」
カオル「!!」
遥太(ようた)「『理論物理学者』蒼井ユウトの孫 だったら僕だけど?」
チャラい男子「ま、なんでもいいや」
遥太(ようた)「・・・何か僕に用事?」
チャラい男子「あのさぁ、お前どういうつもりなの?」
遥太(ようた)「何が?」
チャラい男子「『あいつ』とどういう関係か って聞いてんの」
遥太(ようた)(またその話か・・・)
チャラい男子「お前みたいな成績もスポーツも たいしたことない機械オタクが・・・」
チャラい男子「なんでお前みたいな冴えないやつが あいつと・・・」
遥太(ようた)「・・・」
チャラい男子「正直、迷惑なんだよね」
チャラい男子「お前が『あいつ』に付きまとってっから 俺らと遊ぶ時間作ってくれなくてさ」
遥太(ようた)「彼女が・・・そう言ったの?」
チャラい男子「言わなくても分かれよ」
チャラい男子「お前なんかより俺と遊ぶ方が いいに決まってるだろ?」
カオル「お前・・・黙って聞いてりゃ 好き放題妄想垂れ流しやがって!!」
カオル「目ぇ覚ましてやろうか・・・!?」
遥太(ようた)「カオル、やめろ!!」
カオル「でもよ・・・!」
カオル「あ・・・」
カオル「ふっ・・・」
遥太(ようた)「カオル、どうした?」
カオル「気が変わった」
カオル「直接『あいつ』に聞いてみようぜ」
チャラい男子「あ、あ・・・」

〇水玉2

〇名門校の校門(看板の文字無し)
遥太(ようた)「イオ!!」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「おはよ」
鳴海 イオ(なるみ イオ)「『よったん』!!」
「よ・・・『よったん』!!??」

次のエピソード:第5話 時を超えた再会

コメント

  • か、カオルくん!?
    カオルくーーん!?
    激変すぎる……!!😆
    ちょっと時系列が混乱してしまいました💦
    アヤトはこの頃、まだ子供だったんですよね??💦
    タイムリープもの、好きなんですが、どんな作品でもいつもこれで混乱してしまうのでした😂

  • カオルくんが激変している……!?😳
    びっくりしました💦今後も活躍して欲しい✨️
    そして遥太はイオ姉ちゃんとしっかり出会ってるんですね。絢斗も高校で出会うのは知ってるから、こっそり把握してるかな?
    遥太とイオの関係がどんな感じが気になります。

  • よったんもカオルも大きくなって(ノ_<)←母親目線
    いよいよ、いよいよ謎が明かされてい…く?
    そのまま次に行きます!

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