HIMAHAN-Z(ヒマハンズ)

君乃世界

エピソード12(脚本)

HIMAHAN-Z(ヒマハンズ)

君乃世界

今すぐ読む

HIMAHAN-Z(ヒマハンズ)
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇噴水広場
ケイト「そんな。チャック・・・嘘だろ・・・」

〇高層階の部屋
太田重雄「あれ? 僕・・・」
太田重雄「セーブし忘れちゃったのかなぁ」
  ギアを再び装着しようとするが、時計を見て止まる。
  時計の針は22時を指している。
太田重雄「いっけなーい。もうこんな時間だ。 帰らなきゃ」

〇噴水広場
ケイト「僕のせいだ。僕のせいでチャックが」
クリス「仕方がない。行くぞ」
ケイト「仕方がない?」
ケイト「仕方がないってなんだよ!? 僕の親友が死んだんだぞ」
クリス「ここは仮想世界だ。 実際に死んだわけではない」
クリス「前回のセーブポイントに記憶が戻るだけのことだ」
ケイト「そんな問題じゃない。 あの苦しみを見ただろ?」
ケイト「あれが嘘っぱちだって言うのか?」
クリス「そうだ。 今頃は現実世界で目が覚めている頃だろう」
ケイト「そんなの信じられないよ!」
クリス「くよくよするな。めげても何も変わらないぞ」
ケイト「他人事だと思って!!」
ケイト「チャックはお前たちのせいで死んだんだぞ!」
クリス「俺たちのせい?」
ケイト「だってそうじゃないか!」
クリス「黙っていれば調子に乗りやがって」
  ケイトの胸ぐらをつかむクリス。
クリス「作戦の邪魔をしたのはお前たちの方だろ!」
ケイト「お前たちの作戦なんて知らないよ! こんなところで勝手に戦争なんて始めて!」
ケイト「チャックを返せよ!」
クリス「あー、あったま来た」
クリス「何でもかんでも人のせいにしてんじゃないわよ!」
ケイト「えっ? お・・・女?」
クリス「あの一般人が死んだのはあんたが弱いからでしょ!」
ケイト「一般人?」
クリス「・・・失礼」
  ケイトの胸ぐらから手を離すクリス。
ケイト「その話し方・・・」
ケイト「もしかして、君、クリスティーナ?」
クリス「・・・はぁ。 そうよ」
クリス「でもここでは訳あってクリスという男で通ってるの。 だから絶対に誰にも言わないで」
ケイト「待って。 今日ここで戦争があるって知ってたの?」
クリス「ええ」
ケイト「待ち合わせをここに指定したのは君だよね?」
クリス「そうね」
ケイト「じゃあ、どうして」
ケイト「まさか、わざと僕たちを巻き込んだのか?」
クリス「そうよ」
ケイト「なんだって! いったい、何のためにそんなことを!」
クリス「その方が説明を省けるでしょ」
ケイト「うわー!」
  クリスに飛びかかるケイト。
  そのまま押し倒して馬乗りになる。
ケイト「お前、いったいどういうつもりなんだよ!」
クリス「戦争に首を突っ込んできたのはあなたたちの方でしょ!」

このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です!
会員登録する(無料)

すでに登録済みの方はログイン

次のエピソード:エピソード13

コメント

  • 僕の好きなSF作品は、完全没入型VRをテーマにした作品ですが、そのような作品は少なく中々出会えなかったので、とても楽しく拝読させていただいております。
    また、一般的なライトノベルの場合、物語の全てもしくは大半が文章なので、どんなに好きな作品であっても、どうしても物語の世界に入りきれないこともあり、もどかしさを感じておりました。
    先生がこのような、新しいスタイルのライトノベルで物語を執筆して下さったことに、心より感謝申し上げます。

    先生のますますのご活躍をお祈り申し上げます。

成分キーワード

ページTOPへ