28醒:ハウス型ロボットが敬語なのはまだ初対面だから。(脚本)
〇一人部屋
コン、コン...。
ハウスー!入っていいー!?
ハウス型ロボット「今開けますね。」
レドイ「具合はどう? 大丈夫??」
ハウス型ロボット「えぇ。お陰様で。」
レドイ「それなら良かった。」
ハウス型ロボット「情報整理の中で、二人にご確認いただきたい物を見つけました。」
ハウス型ロボット「あの方もお呼びしていただけますか?」
レドイ「ネフだね。今、呼んで」
ネフテ「確認してほしいものって何かしら?」
ネフテ「それと、私はネフテよ。 紹介が遅れたわね。」
ハウス型ロボット「ネフテさん。 おそらく、お二人にとって大事なことかと...」
ハウス型ロボット「あの男性からの録音メッセージです。」
ハウス型ロボット「再生しますか?」
ネフテ「お願い!」
〇黒
〇黒
こんにちは、私はデミルです。
まずはハウス型ロボットさんにお詫びをいれないといけないね。
いきなりスリープモードにさせてしまって、失礼した。
ちょっと大事な研究をしているもんで、外野からとやかく言われるのを避けたくてね。
こちらの都合で申し訳なかった。
このお詫びが届いているということは、誰かに再起動させてもらえたかな。
心優しい誰かさんには、お礼を言わなければいけないね。
ありがとう。
ハウス型ロボットを目覚めさせてくれて。
お礼になるかは分からないけれど、心優しい君には面白いことを教えてあげよう。
これから伝える数字の場所を訪れてごらん。
37.6731 138.8822
40.822 140.7473
33.496 133.4252
31.4166 130.3234
34.585 133.772
ただの家があるだけだが、ちょっとした刺激にはなるだろうか。
目が覚めるような経験になれば嬉しいよ。
それではまた、何処かで。
〇一人部屋
ハウス型ロボット「録音は以上です。」
レドイ「ねぇ、あの数字って何だろう...?」
ネフテ「37.6731 138.8822...」
ネフテ「場所っていうくらいだから...」
ネフテ「経緯と緯度ね!」
レドイ「けーい、と、いど?」
ネフテ「地図の初歩よ。 レド、勉強ちゃんとやってた?」
レドイ「あんまり...」
ネフテ「とにかく、その数字が場所を示しているのよ。」
ネフテ「そこに何があるのかは、行ってみないと分からないわ。」
ネフテ「早速、明日行くわよ。」
レドイ「やった!行こう行こう!!」
ネフテ「それじゃ、今日の所はレドの家へ帰りましょ。」
ネフテ「さすがにあんたもホームシックなんじゃないの?」
レドイ「ネフがいるから大丈夫ー!」
ネフテ「またあんたは!! そんな事言っても何も出ないからね!!」
ネフテ「さっさと行くわよ!!」
レドイ「あ!待ってー!!」
レドイ「デミルさんのハウスまたねー!」
ハウス型ロボット「はい、また。」
ハウス型ロボット「...」
ハウス型ロボット「これでいいんですね。 デミルさん。」