君とキスがしたい

咲良綾

ep6:恋愛相談受付中(脚本)

君とキスがしたい

咲良綾

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〇教室
須崎秋夜「はぁー・・・」
加藤皐月「でかいため息だな。 悩み事でもあんの?」
須崎秋夜「皐月・・・ ちょっと、聞いてもらえる?」
加藤皐月「ん。どした?」
須崎秋夜「俺の彼女が可愛いんだけど」
加藤皐月「ぶーっ!!」
加藤皐月「ノロケかよ! っていうかお前、いつの間に彼女できたの」
加藤皐月「告られてもちぎっては投げしてたお前が OKするって、そりゃ相当可愛いんだろうなぁ」
須崎秋夜「告ったの、俺」
加藤皐月「マジでか!誰!?」
須崎秋夜「川波さん」
加藤皐月「え?」
須崎秋夜「川波静音」
加藤皐月「・・・そうなのか。 お前はああいう、地味な感じが 好みなのか・・・」
須崎秋夜「地味!? お前は全然わかってない!!」
須崎秋夜「だって!突然たけのこダンス踊るんだよ!?」
加藤皐月「??? たけのこ・・・?」
須崎秋夜「触ると全速力ダッシュで逃げるし!」
加藤皐月「それは・・・お前嫌われてない?」
須崎秋夜「手を繋いだら鼻血出すし!」
加藤皐月「ごめん。 どんどんわからなくなっていくんだけど」
須崎秋夜「とにかく、面白くて可愛いんだよ・・・」
加藤皐月「お前、変わった性癖持ってんのな・・・」
須崎秋夜「そしたらさ。 抱き締めたくなるじゃん?」
加藤皐月「お、おう」
須崎秋夜「でも俺から触るのは禁止されてて・・・」
加藤皐月「お前それ本当に付き合ってんの?」
須崎秋夜「ねぇ、なんかない? 俺から触らなくても触れる、 おさわり大作戦みたいなの!」
加藤皐月「そんなもんやったら、 セクハラになんないか?」
須崎秋夜「でもさ! 妄想の俺は抱き締めたりしてるんだよ!」
加藤皐月「・・・そりゃまあ、するだろうな?」
須崎秋夜「キスだってしてるんだよ!」
加藤皐月「あー、まぁな?」
須崎秋夜「なのになんで現実ではダメなんだよ」
加藤皐月「お前、妄想と現実を 混同するタイプだっけ・・・?」
須崎秋夜「現実でもキスしたい!」
加藤皐月「え?川波さん?」
川波静音「イヤァァァァァァーーー!!」
須崎秋夜「川波さ・・・」
加藤皐月「落ち着け!ちょっと落ち着け、秋夜!!」
須崎秋夜「なんで止めるんだよ!」
加藤皐月「俺はお前が心配なんだよ!」

〇学校の廊下
川波静音「イヤァァァァァァ!!」
田処清花「静音ちゃん!? どうしたの?」
川波静音「清花ちゃん・・・」
川波静音「わたし・・・わたし・・・」
川波静音「キスしたいけど無理だよぉ~!!」
田処清花「はい!?」

〇屋上の入口
田処清花「ふーん、なるほどね。 あの須崎くんと・・・」
川波静音「わけがわからないよね?」
川波静音「嬉しくないわけじゃないけど、 なんでわたしなの・・・ 清花ちゃんの方がずっと可愛いのに」
田処清花「そうかなぁ。静音ちゃんは可愛いよ?」
川波静音「わたしがおかしいの? 美醜感覚狂ってる?」
田処清花「静音ちゃんは、みんなが美醜を基準に 恋をするって思ってるんだね。 まあ、そもそも須崎くんがイケメンだもんねー」
川波静音「そりゃ、中身も大事だってわかってるよ! でも・・・えっちなことしたくなるみたいな、 そういう魅力は・・・」
田処清花「ないって、信じたいんだねぇ」
川波静音「え?」
田処清花「そういうのって、暴力と紙一重だもん。 自分は安全だって、思いたいよね。 蚊帳の外にいて、傷つかない人になりたいよね」
川波静音「・・・そう、かも・・・」
田処清花「静音ちゃんは、自分は蚊帳の外って思ってた 安全神話が脅かされるのが怖いんじゃない?」
田処清花「恋愛は、してもしなくてもいいと思うんだ。 感じ方も幸せの定義も人それぞれだもん、 したい人がすればいいと思う」
田処清花「漫画やドラマのバーチャルで、 自分は傷つかず安全に楽しみたいなら、 わたしはそれでもいいんじゃないかなって思う」
田処清花「でもね、わたしたちはちゃんと当事者で、 恋してもらえる存在なんだって、 それだけは意識しておいた方がいいと思うの」
田処清花「じゃないと恋愛チャンスを逃すとかいう以前に シンプルに危険だよ」
田処清花「いつの間にかストーカーに狙われちゃったり 性犯罪に巻き込まれたりするかもしれないよ」
川波静音「あ・・・」
  この前話しかけてきた人はナンパじゃないって
  思ってたけど、もしかしたらそういうこと、
  考えてたかもしれない・・・?
  だから秋夜くんはあんなに心配してたのか。
  単純なやきもちじゃなくて、
  わたしが危機感を持とうとしないから。
田処清花「静音ちゃんはさっき、 キスしたいって言ってたよね」
川波静音「あえ!? そんなこと言ったっけ!?」
田処清花「キスしたいけど無理って言ってたよ」
川波静音「そ、それは・・・」
田処清花「願望はあるのに無理なのはどうしてかな?」
  ドキドキするから。
  怖いから。
  傷つく危険と向き合いたくないから。
川波静音「わ・・・わたし・・・ ちゃんと恋愛できるようになりたい」
川波静音「自分のことばかりじゃなくて、 秋夜くんを大事にできるようになりたい」
田処清花「うんうん、がんばろ! 静音はええ子じゃのう~」
田処清花「ところで静音ちゃん、いつから須崎くんのこと 名前で呼ぶようになったの?」
川波静音「・・・えっ」
  そういえば、妄想してたときのくせで、
  目の前にすると、つい・・・
  そこから、定着しちゃった?
川波静音「あわわわわわ」
田処清花「そんな、慌てることないでしょー。 別におかしくないよ!彼氏だもんね」
川波静音「かかか彼氏!わーっ!!」
  次回へ続く

次のエピソード:ep7:だるまさんが転んで広がる世界

コメント

  • 清花のセリフに思い当たる節がありすぎて昔の自分にチクチクと刺さりましたw
    あと秋夜くんとお友達のボケツッコミが最高ですw 男同士の友情…良き……✨

  • 恋愛指南、何気に深い!!
    これは恋愛を自分とは無関係だと思い込んでる方に読んでもらいたい内容(^^

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