君とキスがしたい

咲良綾

ep7:だるまさんが転んで広がる世界(脚本)

君とキスがしたい

咲良綾

今すぐ読む

君とキスがしたい
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇教室の外
田処清花「そんなわけでぇ~、」
加藤皐月「秋夜と~、」
田処清花「静音ちゃんの~、」
「ふれあい大作戦ー!!」
川波静音「・・・は、はは・・・」
  どうしてこんなことに。
田処清花「まずは、慣れが大事だと思うのよ。 あまり照れずに済むシチュエーションで 体に触れる機会を作るの」
川波静音「何をやるの?」
田処清花「だるまさんが転んだ!」
川波静音「だるまさんが転んだ・・・? あまり触るイメージはないけど・・・」
田処清花「動いた人は、鬼と手を繋ぎます」
川波静音「そうだった!」
田処清花「捕まってない人が鬼に触るか繋いだ手を切ると逃げられて、鬼はストップ宣言して5歩移動。誰かにタッチできたら交代」
加藤皐月「懐かしいな。そんなルールだったな」
須崎秋夜「よーし!やろう!!」
  めちゃくちゃ張り切ってる・・・

〇教室の外
須崎秋夜「・・・で、なんで俺は皐月と手を繋いでんの」
須崎秋夜「そしてなんで皐月は川波さんと 手を繋いでんの!」
加藤皐月「ごめん。開始早々転んで・・・」
須崎秋夜「で、川波さん、皐月に触るのは平気なの?」
川波静音「あ、うん。 加藤くんのことは別になんとも 思ってないから・・・」
加藤皐月「お・・・俺だって川波さんなんか なんとも思ってないんだからね!」
須崎秋夜「あはははは!」
川波静音「続けるよ」
川波静音「だるまさんが~」
田処清花「切った!」
「わー!」
川波静音「ストップ!」
  にこにこにこにこ
  秋夜くん、全然動いてない・・・
  触ってもらおうという魂胆なんだろうけど
川波静音「秋夜くん!」
須崎秋夜「何?」
川波静音「手を抜かないで、ちゃんと勝負して!」
須崎秋夜「えっ」
川波静音「そんなことされたら、ゲームが面白くない! 触ればいいってもんじゃないよ」
川波静音「一緒に楽しんで本気になった上での一体感! 目指すはそういうのでしょ、清花ちゃん!」
田処清花「あ、はい、うん」
加藤皐月「め、めんどくさ・・・」
須崎秋夜「本気で遊んでるの可愛い・・・」
加藤皐月「なんで!?」

〇教室の外
川波静音「届いたーっ!!」
須崎秋夜「うわぁ!!」
田処清花「やったー!」
川波静音「はぁ、はぁ、はぁ・・・」
田処清花「あ、もう昼休み終わるね」
加藤皐月「めちゃくちゃ力一杯遊んだなー。 俺ら小学生かよ」
川波静音「でも楽しかった!」
須崎秋夜「そうだね、本気になると結構盛り上がるね!」
川波静音「・・・なんか、いいな」
須崎秋夜「え?」
川波静音「友達と仲良くしてる秋夜くんを見てると、 今まで見えなかったいいところも いっぱい見える気がする」
加藤皐月「はは、そーだな・・・ 引き立て役がいると引き立つよな・・・」
田処清花「何いじけてんの。 加藤くんだって悪くないよ!」
加藤皐月「えっ・・・」
田処清花「いや、そんなびっくりしないでよ。 恥ずかしくなるでしょーが!」
加藤皐月「いてっ!」
須崎秋夜「皐月・・・」
加藤皐月「なんだよ、秋夜」
須崎秋夜「これからも仲良くしてくれよなぁぁ!」
加藤皐月「うわぁぁあ!? 俺と触れ合ってどうするんだよー!!」
  恋愛だからって、
  2人におさまらなくていいんだな。
  好きな人に自分がどう見えるか、
  そればかり考えていると世界が閉じていく。
  彼の生き方を愛しいと思ったら、
  世界が広がっていく。
  健やかで、どこまでも素直で、
  正直で優しい人。
  彼の隣に立ちたい。
  一緒に歩きたい。
川波静音「秋夜くん」
須崎秋夜「ん、何?」
川波静音「今日、一緒に帰ろ」
須崎秋夜「あ、うん」
須崎秋夜「・・・・・・・・・・・・」
須崎秋夜「皐月いいいい!!!」
加藤皐月「秋夜どうした!?」
須崎秋夜「ほらあああ!! 可愛いだろ、俺の彼女ー!!」
加藤皐月「なんだよ、わかんねーよ、 1人で感動してろよ!!」
  次回へ続く

次のエピソード:ep8:無垢な身勝手と君の我慢

コメント

  • わちゃわちゃしていて可愛い(^^*
    昼休みにだるまさんがころんだをする男女グループ、周囲から見れば完全な勝ち組!

  • 少しずつステップアップ!
    でも秋夜くんが可愛すぎて、秋夜くんがヒロインに見えてくるw
    そして加藤くん不憫😅

ページTOPへ