〇一人部屋
ネフテ「メンテナンスは順調に進んでいるの？」
メンテナンス隊「はい！ もう間もなく再形成に移ります。」
ネフテ「ここまで分解されるとはね。 もう鉄クズと変わらないわ。」
メンテナンス隊「再利用が推奨されている為、分解、再形成が基本になります。」
メンテナンス隊「しかし、ここまで分解するのは、まれなこと...」
メンテナンス隊「というか、初めてですね。」
メンテナンス隊「通常は不具合の箇所だけを、分解と再形成でメンテナンスします。」
ネフテ「もし、これで再起動できなかったら...？」
メンテナンス隊「そ、そんなことあり得ません！」
メンテナンス隊「...」
メンテナンス隊「意図的な妨害がない限りは...」
ネフテ（不安ね...。）
ネフテ「わかった。 とりあえず最速で進めてちょうだい。」
メンテナンス隊「かしこまりました！」

〇黒

〇一人部屋
　　コン、コン。
「ネフー！ 入っていいー？」
ネフテ「えぇ。入っていいわよ。」
レドイ「どう？ ハウス型ロボット治った？」
ネフテ「メンテナンスは終わったわ。 再起動をして、今はセルフプログラムをインストールしている所よ。」
レドイ「そうなんだ...。 そのインストールってどのくらいかかるの？」
メンテナンス隊「再起動が必要なメンテナンスになりますと、通常は半日かかります。」
メンテナンス隊「しかし今回は、相当長い間、放置されていたようですので、目覚めるのにどのくらいかかるか...」
メンテナンス隊「申し訳ございません。 判断がつきかねます。」
レドイ「ネフもね、起きるのに、１週間以上かかったんだ。」
ネフテ「そんなに寝てたの!?」
ネフテ「知らなかったわ...。」
レドイ「今回も長くかかるかもしれないね。」
メンテナンス隊「セルフプログラムのインストールにつきましては、メンテナンスの範囲外になりますので、私のお役目は以上となります。」
メンテナンス隊「インストール中に不具合があれば、赤色のランプが点灯しますので、ハウス型ロボットの手首をご確認ください。」
ネフテ「わかったわ。」
メンテナンス隊「それではまた不具合があればご連絡を。」
ネフテ「ありがとう。 また何かあれば連絡する。」

〇黒
　　それから５日後..

〇一人部屋
　　コン、コン。
ネフテ「入っていいわよ。」
ネフテ「その顔からして、今回もハズレみたいね。」
レドイ「うん。 いばらき、ちば、にはなかった。」
ネフテ「これで関東圏には、ドリーミングプロジェクトの隠れ家はないことになる。」
ネフテ「よくやってくれたわ。 ありがとね、レド。」
レドイ「ううん。 まだまだこれからだよ。」
レドイ「日本のどこかには、きっとあると思う。」
レドイ「もっと遠い所だって、ネフと一緒なら行けるよ。」
ネフテ「...」
ネフテ「そうね。 諦めないで探していきましょう。」
ネフテ「明日は足をのばして、東北を探してもらおうかしら。」
レドイ「わかった！ 任せて!!」
レドイ「それじゃぁ、１階へ戻ろう。 ナビゲーター。」
ナビゲーター「はい！ かしこまりました！」
ネフテ「待って。 ナビゲーターとちょっと話したいことがある。」
ネフテ「レドは先に下へ行ってられる？」
レドイ「うん。 先に行ってるね。」
ナビゲーター「どうされましたか？」
ネフテ「レドは元気？」
ナビゲーター「えぇ。 目当てのものがない時は落胆されますが、前向きに行動されています。」
ネフテ「そう。」
ネフテ「それが聞けたら十分よ。」
ネフテ「手間取らせたわね。 レドの所に戻ってあげて。」
ナビゲーター「かしこまりました。」
ネフテ「ごめんね。レド。」
ネフテ「利用するだけ利用して、わたしは...」

〇黒

〇一人部屋
　　ネフー！
　　入るよー!!
ネフテ「どうぞー。」
レドイ「それじゃぁ、行ってくるね！」
ナビゲーター「今日は福島でしたね。」
ネフテ「今回は遠いから気をつけなさいよ。」
レドイ「うん。わかった。」
ナビゲーター「エッグまでお見送りしますね。」
レドイ「ありがとう。」
レドイ「ネフ、行ってくるね。」
ネフテ「気をつけ」
「う、うーん...」
ネフテ「は、ハウス!?」
ネフテ「レド！ナビゲーター!! ハウスが目覚めたみたい!!」