財布を落としただけなのに

×××

8話【狂愛】(脚本)

財布を落としただけなのに

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〇雑居ビル
  あれから数日後。
  六車から解放された美琴は、幸せな日々を送っていた。
友人「え?次の店行かないの?」
友人「行こうぜ!みんな行くって言ってんだから!」
柊美琴「ごめんね・・・」
柊美琴「私、明日は朝からバイト入れてるんだ」
友人「バックれちゃえば?」
柊美琴「平然とした顔で言わない!」
友人「バイトなら仕方ねぇよ!」
友人「まぁ、また機会があったら呑み行こうぜ!」
柊美琴「うん♫」
友人「じゃあ、気をつけてね!」
柊美琴「みんなも呑み過ぎないようにね!」
友人「なんか美琴・・・最近元気なかったから、心配してたけど」
友人「案外大丈夫そうで安心したよ!」
友人「ほんとそれ!マジブルーだったもんね」
友人「まぁ、美琴は大丈夫そうだし、次行こうぜ」
友人「そうしよ!」

〇中規模マンション
柊美琴「えっと・・・鍵・・・鍵」
柊美琴「あった!あった!」

〇玄関内
  美琴が玄関のドアを開けると同時に、背後から何物かに腕を捕まえる。
柊美琴「きゃあ!だ、誰?」
「騒ぐと殺す・・・」
  背後から聞こえるそいつの声は男の声だった。
柊美琴「こ、殺すって、あなた誰ですか?」
「大声出すな!騒ぐと殺すって言ったのが聞こえなかったか?」
柊美琴「警察を・・・」
「コレが見えねぇか?」
  男は美琴の脇腹から、美琴の見える位置に包丁を出す。
柊美琴「ほ、包丁・・・」
柊美琴「あなた・・・誰?」
「あ、そうか!そうか!いつもは変成器越しの声だったもんなぁ」
柊美琴「へ、変成器?変成器ってまさか・・・」
「俺だよ・・・六車だよ・・・」
柊美琴「六車・・・」
  六車。その名前をようやく忘れようとしていた美琴に辛い過去を再び思いださせた。
柊美琴「何で?アンタとの関係は終わった筈でしょ?」
  その通りだ。六車から『この電話をもって完全に終わりだ』と言われた瞬間から、関係は終わっているのだ。
「まぁ、とりあえず部屋に入れよ・・・」
「このままだと話しづらいからよ・・・」
柊美琴「・・・・・・」

〇部屋のベッド
  美琴は六車に言われるがままに部屋に入る。
  そして部屋の明かりをつけると同時に背後に向き直り、六車と初めて対面する。
柊美琴「え?なに?あなたのその格好・・・」
六車「あぁ?これか?結構似合ってんだろ?」
  六車は女装をしていた。ジャンパースカートを着ており、頭にはウイッグも着用しているようだった。
柊美琴「何で、女装なんか・・・」
  美琴は目の前の状況を飲み込めずにいた。
六車「まぁ、待て!もう女装する必要ねぇからさ!着替えるわ!」
  六車が女装から普段着に着替えると、そこには見知った顔がいた。
柊美琴「あなた・・・・」
  そこに居たのは──
  鳥丸崇矢だった。
柊美琴「もしかして・・・あなたが六車だったの?」
鳥丸崇矢「そういう事だ!」
柊美琴「なんで?だって・・・あなた天馬くんの友人だって・・・どういう事?」
  美琴は頭が混乱していた。天馬に恐怖を与えろと指示をしていた人物が、実は天馬の友人である崇矢だったからだ。
鳥丸崇矢「まぁ、聞きたい事は山ほどあるだろうが、順を追って説明してやるよ」
柊美琴「・・・・・・」

〇部屋のベッド
鳥丸崇矢「まずお前が今まで電話で会話していた六車ってのは俺の事だ」
鳥丸崇矢「六車が偽名ってのはバカなお前でも薄々気づいてたろ?」
柊美琴「え、えぇ・・・」
鳥丸崇矢「俺は『ある計画』を実行するために、俺の言いなりになる都合のいい女を探していたんだ!」
柊美琴「それが・・・私・・・」
鳥丸崇矢「そうだよ!親父狩りの現場をたまたま目撃してなぁ!」
鳥丸崇矢「その中の一人が美琴ちゃん!お前だったって訳だ!」
柊美琴「・・・・・・」
鳥丸崇矢「まぁ、安心しろよ!お前らが親父狩りをしたサラリーマンには、俺が代わりに金を返しといてやったからよ!」
  崇矢の発言に美琴は驚いたように目を見開く
柊美琴「なら、あのサラリーマンが私たちを警察に通報するなんてあり得なかったって事?」
鳥丸崇矢「ふははははは!」
  そんな美琴の問いに崇矢は高笑いする。
柊美琴「な、何がおかしいの?だって・・・」
鳥丸崇矢「お前がバカな勘違いをしてるからさ」
柊美琴「勘違い?」
鳥丸崇矢「いいか?勘違いするなよ?俺がサラリーマンに金を立て替えたとしても」
鳥丸崇矢「お前が親父狩りに加担したって事実は消えねぇんだぞ?」
柊美琴「わかってるわ・・・そんな事・・・」
鳥丸崇矢「どうだか・・・今のお前の口ぶりから察するに」
鳥丸崇矢「警察に捕まる心配がないなら、こんな事に加担する必要なんか無かったじゃないのよ!」
鳥丸崇矢「って言ってるように聞こえるけどな?」
柊美琴「・・・・・・」
  崇矢の指摘に言い返すことのできない美琴。
  実際に崇矢の指摘は的を射ていたからだ。
  実際の話、美琴は警察に捕まる事を危惧するあまりに崇矢の言う通りに命令を遂行していた。
  しかし、警察に通報される事などありえなかったと事前に知っていれば、崇矢の命令など最初から聞いていなかった
鳥丸崇矢「図星か?ふはははは!」
柊美琴「・・・・・・」

〇部屋のベッド
柊美琴「私にやらせた理由はわかった!けど、天馬くんを狙わせたのはどういった理由で?」
柊美琴「あんな財布まで用意して、何が目的なの?」
  美琴は思い切って一番の疑問をぶつけてみた。
  そもそも崇矢は天馬の友人のはずだ。天馬のアパートで初めて会った時に、自らがそう言っていた。
  そんな天馬に恐怖を与えろと指示を出したかと思えば、次は身を挺して天馬を庇ったりと
  崇矢の行動に不可解な点が多かった。
鳥丸崇矢「質問が多い奴だなぁ、順を追って説明してやるって言っただろ?ったく」
  崇矢は首を回し、コキッコキッと骨を鳴らしながら、気だるそうに口を開く
鳥丸崇矢「まず、あの財布は、事前に天馬から拝借していた財布だ!」
鳥丸崇矢「今回の計画成功のためには、財布は最も重要なアイテムだったからな」
柊美琴「重要な?どういう意味?」
鳥丸崇矢「落とした財布を届けに自宅へ向かう!」
鳥丸崇矢「これが一番、天馬に疑われずにお前を引き合わせることができる最善の方法だったからさ!」
柊美琴「じゃ、じゃあ、なぜ私に天馬くんを?何のために天馬くんに恐怖を与えろと指示をしたの?」
  美琴の問いに崇矢は一呼吸おいて──
鳥丸崇矢「俺が、天馬の事を愛しているからだ!」
柊美琴「え?愛・・・」
鳥丸崇矢「狂おしいほどに愛しているからだ!」
柊美琴「・・・・・・」
鳥丸崇矢「俺は昔から天馬の事が好きだったんだ!愛していた!」
鳥丸崇矢「友達としてじゃなく、性の対象として天馬の事を見ていた!」
鳥丸崇矢「そして、天馬とひとつになれる日をずっと待ち望んでいたんだ!今までずっとな・・・」
鳥丸崇矢「あ、勘違いするなよ?俺はゲイって訳でじゃない!かと言ってバイって訳でもない!」
鳥丸崇矢「俺は『天馬』が好きなんだ!」
  崇矢の発言を聞き、美琴の頭にはさらなる疑問が浮かび上がった。
柊美琴「ならなんで私に天馬くんを襲わせるような真似をさせたの?」
柊美琴「好きなら何で?矛盾してるわよ!」
  天馬の事を愛していると言っておきながら、恐怖を与えろと指示を出すという崇矢の矛盾を美琴は指摘した。
鳥丸崇矢「それは俺が男だからだよ・・・」
柊美琴「男だから?どういう意味?」
鳥丸崇矢「同棲恋愛は、頭で思い描いてるほど、単純にはいかない」
柊美琴「・・・・・・」
鳥丸崇矢「だから、もし想いを伝えても、拒絶されるかも知れない」
鳥丸崇矢「それどころか、天馬との友情関係すら、修復できないほどに崩壊しかねない」
鳥丸崇矢「一生天馬と会えなくなるかもしれない」
鳥丸崇矢「だから怖くて告白できなかった・・」
鳥丸崇矢「恐ろしかったんだ・・・」
柊美琴「・・・・・・」
鳥丸崇矢「でもどうしても、天馬を諦めきれなかった」
鳥丸崇矢「何度も何度も諦めようと思った」
鳥丸崇矢「俺は頭がおかしいんじゃないか?と、自分を殺したくなるくらいに悩んだ・・・」
鳥丸崇矢「けど、どれだけ諦めようとしても、諦める事が出来なかった・・・」
柊美琴「・・・・・・」
鳥丸崇矢「どうしてもこの愛する気持ちを天馬に伝えたい!なんとかして伝えたい!」
鳥丸崇矢「そこで考えたんだ・・・ひとつの方法を!」
柊美琴「方法?」
鳥丸崇矢「天馬の危機に颯爽と現れて助け出すヒーローに俺がなれば・・・」
鳥丸崇矢「それを利用して、天馬に想いを伝えれば、もしかしたら上手く行くかもしれない!そう考えたんだ!」
柊美琴「そのために、私に天馬くんに恐怖を与えるように指示したの?」
柊美琴「ヒーローを自作自演するために・・・」
鳥丸崇矢「そういう事だ・・・」
鳥丸崇矢「こういうのはアレか?吊り橋効果っつうのか?」
柊美琴(なんて周到なの・・・)
鳥丸崇矢「そして俺は、お前にわざと刺され・・・」
柊美琴「え?」
柊美琴「あれ・・・わざとだったの?」
鳥丸崇矢「そうする事で、俺は命の恩人だと!大切な人間だと天馬の意識にすり込ませた」
鳥丸崇矢「難しかったよ!後遺症が残らない浅い傷にするのは!」
鳥丸崇矢「ぶっつけ本番でも、やってみりゃ、何とかなるもんだな!」
柊美琴(人一人と付き合う為に、そんな事まで・・・)
鳥丸崇矢「そして俺は天馬に想いを・・・愛してるって伝える事が出来た・・・」
柊美琴「・・・・・・」
鳥丸崇矢「そして天馬は・・・そんな俺の想いを受け入れてくれた・・・」
鳥丸崇矢「好きだと・・・そう、言ってくれた」
柊美琴「天馬くんが・・・」
鳥丸崇矢「そして・・・交わり会えた・・・繋がれたんだ・・・」
柊美琴「繋がれ・・・ってまさか・・・」
鳥丸崇矢「あぁ・・・S○Xしたんだよ・・・」
柊美琴「・・・・・・」
鳥丸崇矢「俺が腰を動かすたびに、それに呼応するように甲高い声で喘ぐんだ・・・」
鳥丸崇矢「可愛くてたまらない・・・」
鳥丸崇矢「愛おしくてたまらない・・・」
鳥丸崇矢「思い出しただけで、イッてしまいそうになる」
柊美琴(た、勃ってる?こんな状況で・・・)
鳥丸崇矢「俺はこの瞬間のために生きてきたんだ!とさえ感じた!夢のひとときだった・・・」
鳥丸崇矢「俺は今・・・人生で最高の気分だよ」
柊美琴「・・・・・・」

〇部屋のベッド
  しかし、美琴にはさらなる疑問が浮かんだ。
  崇矢は望み通り、天馬と付き合うことが出来た。交わることが出来た。
  ならば崇矢は今、自分の家に何をしにきたのか。
柊美琴「じゃあ、あなたは何をしにきたの?」
鳥丸崇矢「あ?」
柊美琴「だって、あなたの天馬くんと付き合いたいっていう悲願は達成されたんでしょ?望みは叶ったのよね?」
鳥丸崇矢「あぁ、そうだな・・・」
柊美琴「なら私にはもう要はないはずよね?」
柊美琴「だってそうでしょ?私の仕事はもう終わったんだから・・・」
  美琴の疑問に崇矢は薄笑いを浮かべる。
鳥丸崇矢「チッ!チッ!チッ!違う!違う!違うんだよなぁ!」
鳥丸崇矢「これだからバカは困る・・・」
柊美琴「どういう事?だって付き合えたんでしょ?」
鳥丸崇矢「あぁ、確かに天馬とは付き合えたよ」
鳥丸崇矢「俺はこれからの人生を、天満と寄り添いながら生きていける」
鳥丸崇矢「けどなぁ、それには大きな問題があるんだ」
柊美琴「問題って?」
鳥丸崇矢「お前という存在だよ。柊美琴ちゃん」
柊美琴「え?私?」
鳥丸崇矢「全ての真相を知ってるお前は、俺たちが歩む人生において、非常に大きな弊害なんだよ」
柊美琴「弊害って・・・何が言いたいの?全く意味がわからない!」
鳥丸崇矢「俺が今日、ここにきた理由はなぁ」
柊美琴「・・・・・・」
鳥丸崇矢「『最終段階』遂行の為さ・・・」
柊美琴「さ、最終段階?」
鳥丸崇矢「第一段階は、天馬の自宅へ財布を届けに行く」
柊美琴「・・・・・・」
鳥丸崇矢「第二段階は、偶然を装い天馬と接触する」
鳥丸崇矢「第三段階は、天馬の自宅に行く約束をする」
鳥丸崇矢「第四段階は、事前に俺が渡した、天馬の自宅の鍵を使い、自宅に上がり込み食事の支度をする」
鳥丸崇矢「第五段階は、天馬の潜伏先へ俺が不在時に突撃し、さらなる恐怖を与えたのちに」
鳥丸崇矢「天馬の一番の親友である俺を包丁で刺す」
鳥丸崇矢「そして・・・最終段階・・・」
柊美琴「ゴクリ・・・」
  生唾をゴクリと飲み込む美琴。
鳥丸崇矢「ストーカーの死・・・それで幕引きだ」
柊美琴「死?まさか・・・」
鳥丸崇矢「俺はお前を殺すつもりで今日、ここにやって来たんだよ・・・」

〇部屋のベッド
柊美琴「なんで?なんで私が殺されなくちゃいけないの?」
鳥丸崇矢「事の真相を天馬に知られる事は、俺にとっては一番避けたい事態なんだよ!」
鳥丸崇矢「もしそうなれば、俺は全てを失う・・・」
柊美琴「私がバラすって疑ってるって事?バラしたりしないから!命は・・・」
鳥丸崇矢「ダメだね!そもそも論、親父狩りをして、なおかつその事を秘密にする為に」
鳥丸崇矢「こんな事にまで協力しちまう女の話を信用しろって話が無理な話なんだよ!」
鳥丸崇矢「それに俺は、人を殺す事になんの躊躇いもないんだ」
鳥丸崇矢「高校生の時、天馬をそそのかした女を交通事故に見せかけて殺して以来・・・」
鳥丸崇矢「人を殺す事になんの罪悪感も抱かなくなったんだ・・・俺はそういう人間なんだよ!」
柊美琴「狂ってる・・・狂いまくってる!」
柊美琴「一人を自分の物にするためだけに人殺しまでやるなんて!狂ってる!」
鳥丸崇矢「安心しろよ!一思いに喉笛かっさばいて楽に死なせてやるから!」
鳥丸崇矢「少しチクッとするだけで、そのあとは一瞬だからよ!」
柊美琴「でも、そんな事したら警察に捕まるんじゃない?」
鳥丸崇矢「はぁ?警察?」
柊美琴「殺人なんかしたらすぐに警察に──」
  美琴が最後まで言い切る前に崇矢は──
鳥丸崇矢「警察が『男』である俺を逮捕するのか?」
  美琴は崇矢の言葉の意味がわからなかった。
柊美琴「はぁ?何言ってるの?男だったら人殺しても逮捕されないとでも思ってるの?」
鳥丸崇矢「俺が部屋に入った時・・・」
鳥丸崇矢「どんな格好をしてたっけなぁ?覚えてねぇか?」
柊美琴「格好?それは・・・女装を・・・」
  美琴には崇矢の恐るべき計画の全貌が見えてきた。
鳥丸崇矢「そう!女装だ!『女』の格好をしてた!」
鳥丸崇矢「『男』の姿じゃなく、『女』の姿で・・・」
鳥丸崇矢「ここまで言えば分かるよな?」
柊美琴「まさか『犯人は女』だと思わせようと・・・」
鳥丸崇矢「大正解!よくできました!バカにしては上出来だな!褒めてやるよ!」
  美琴は崇矢の恐ろしい計画の前に、なす術もなく泣き崩れるしか無かった。
鳥丸崇矢「まぁ、警察の連中も、お前の死体を発見したら、とりあえず捜査を始めるだろう!」
鳥丸崇矢「そしてまずやる事は『近隣住民への聞き込み調査』だろうなぁ・・・」
鳥丸崇矢「その時、警察は住民からこう言われるんだ」
鳥丸崇矢「『周辺を彷徨く怪しい女を見た』ってな!」
柊美琴「い、嫌・・・」
鳥丸崇矢「さぁ、言ってみろ!」
鳥丸崇矢「警察が逮捕するのは『男』である俺か?」
鳥丸崇矢「それとも、この部屋に入った『存在しない女』か?」
柊美琴「た、助けて・・・お願い・・・」
  美琴はあまりの恐怖で言葉が出ない。今すぐ叫びながら助けてくださいと言いたくても言葉が出なかった。
鳥丸崇矢「我ながら素晴らしい計画だろ?」
柊美琴(嫌・・・死にたく無い・・・)
鳥丸崇矢「お前は俺たちの明るい未来のためその身を捧げるんだ」
柊美琴(嫌だ・・・助けて・・・)
鳥丸崇矢「でも怖がる事はねぇよ?これは名誉ある死なんだから」
柊美琴(そんなの・・・嫌・・・)
鳥丸崇矢「じゃあな美琴ちゃん❤︎」
柊美琴(嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ)
  悲痛な叫び虚しく──
  美琴は絶命した──
鳥丸崇矢「・・・・・・」
鳥丸崇矢「天馬・・・」
鳥丸崇矢「俺たちの明るい未来は守られたぞ」

〇ゆるやかな坂道
  崇矢は美琴の殺害を終えると、自らの痕跡を全て消しさり
  まるで何も無かったかのように、美琴を殺害したことが夢や幻であったかのように
  夜道を歌を歌いながら上機嫌に歩いていた
鳥丸崇矢「天馬・・・これで俺たちの邪魔をする奴は、この世に誰一人いない・・・」
鳥丸崇矢「俺と天馬だけのバラ色の恋路が待ってるんだ!」
  崇矢は今後の未来を天馬とともに生きていける事にこの上ない喜びを感じていた
鳥丸崇矢「さ!俺の天馬が待ってる!さっさと帰ろう!」

次のエピソード:最終話【警部の勘】

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