エピソード2(脚本)
〇綺麗なリビング
今日は嬉しい出来事がありました!!
子供の頃から何代も育て続けているサボテンに初めて花が咲きました!!
育て方を変えたわけでもないのに、不思議です。
ほんのり赤く色づいた花がとても可愛くて、写真を撮りました。
機械にはうとい私なので、私一人で楽しむための写真。
夫に話してもきっと分かち合うことができないのはわかっています。
目の前のサボテンを愛でるのも私だけ。
しばらく私の頭にはサボテンに咲いた花の余韻が残りました。
〇綺麗なリビング
サボテンに花が咲いてから、数日が経った日の夜。
珍しく早く帰ってきた夫が──
夫「弁当うまかったよ」
なんて、何年ぶりかに優しい言葉をかけてくれました。
私はとても単純です。
その一言だけで、翌日のお弁当はもっとおいしいものを作ろうなんて意気込んでいるのですから。
あまり可愛らしい弁当は困ると言っていた夫の好みに合わせながらいつもより早起きして作ったお弁当。
でも地味すぎないように華やかな見栄えになるようにいつもより凝ってみました。
夫の好物の生姜焼きをいつもより一枚多く。
お手製のキュウリと人参と大根のぬか漬け、ポテトサラダときんぴらごぼう、ご飯には軽くごま塩を振って出来上がり。
私の分に用意したものよりちょっと豪華な夫の昼食。
『私』「よろこんでくれるといいなぁ・・・」
起きてきた夫に「おはよう」と挨拶をします。
朝の諸々が終わり、夫を見送った後。
私も職場へと向かいました。